2009
な、何だか、小沢民主党代表の秘書が裏金問題で逮捕されたそうですね。まあ、こと金の流れに関しては、黒と見分けが付かないくらいグレーなお人なのでしょうがないですか。それにしても民主党、政権とる前に瓦解するのかと、やっべ、オラ、ワクワクしてきたぞ。
( ・ω・) 民主党幹部は、『陰謀論』を唱えているそうですけどね
「済まんがの、嬢ちゃん」
「は、はい?」
とここで、お爺さんが女の子に、声を掛けた。
「女王に取り次いで貰えんかの」
「え、でも……」
彼女の躊躇いは尤もだ。ここでコソコソと会っているだけでも咎めかねられないのに、面と向かって報告なんてしたら、どうなるか分からない。
「ノアニールの小僧が来たと言ってくれれば問題ないわい」
「え、え~、じゃあ、それで何とか」
強引に押し切る格好で、少女を送り出してしまった。
「お爺さん、今のって、どういう意味――」
「過去とは、何処まで行っても切り離せん自分の一部なのかも知れんのぉ」
し、質問に全く答えて貰えてない。何だか、置いてきぼりの空気を感じつつも、お爺さんの大真面目な顔に、僕は待たしても黙り込んでしまったんだ。
「又、あなた達ですか」
エルフの少女達を引き連れてやってきた女王様は、相も変らぬ冷え切った瞳で僕達を見詰めてくる。
う、ちょっと癖になりそうで怖いよ。
「御馳走になりそこねたお茶を頂きにあがりましたの」
うん、アクアさん。ここまで来ると、もう、芸風って言って良いよね。
「久し振りじゃのぉ、『お姉ちゃん』」
不意に、お爺さんが女王様に声を掛けた。
「……」
それを受けて、女王様は両目を瞑り、数拍の間、黙りこくった。
「懐かしい響きですね。よもやその言葉を又、聞くことになるとは思いませんでした」
えーと……これでもかってくらい、状況が見えてこないんだけど、どうすればいいかな。
「話をした時、少し触れたじゃろう。儂が幼い頃、一緒に遊んだエルフの少女がおったと」
そこまで言われて、ハッと気付いた。
「そうじゃ。少女は大人となり、今は女王となってこの隠れ里を治めておるんじゃよ。尤も、エルフは人より長命ゆえに、見た目は儂の方が老け込んでしまったがの」
2009
昨日、『エルフに』と書こうとしたら、『得るhuni』と変換されました。
( ・ω・) おのれ朱雀め。最近、出番が無いからってこんなところで自己主張しおってからに
「よいよい。いずれにしても、いずれにしても、言葉では何も分からぬわい。生きておる姿か、亡骸をこの目で見るまでは、何とも言えんわい」
そこには、老人特有の冷めきった眼差しがあった。
「御主達、女王のところに行くのであろう?」
「あ、はい」
ことが進展する切っ掛けを掴みたい僕達にしてみれば、それは必然の選択と言えた。
「儂も、行っていいかのぉ」
「それは構いませんけど……」
だ、大丈夫なんですか。いや、十年もここに居るってことは、僕達以上にエルフに嫌われてるんじゃ……あくまで、僕の思い込みなんだけどさ。
「過去に、決着を付けねばならん時が来たということかも知れんの」
「え?」
小さく呟いたその言葉に、引っ掛かりを感じてしまう。
だけど、その余りに真剣な表情に戸惑いを感じ、僕は二の句を継いで問うことが出来なかった。
「さて、ということで隠れ里にやって来た訳だけど」
何となく、解説する感じで台詞を口にしてみた。
「どうやって女王様に会えば良いの?」
考えるまでもなく、僕達は一度ここにやってきて、警戒されてる訳で。お爺さんに至っては、もう十年来の付き合いと言えなくもない。簡単に面会できる状況とは思えなかった。
「ここは、我が家に代々伝わる秘法を使う時が来たようですわ」
「な、何か特別な魔法でも使うって言うの?」
そこはかとなく、嫌な予感がしてたのは、敢えて口にするまでも無いよね。
「この様に、木の実を幾つも並べておけば、フラフラと誘き出されるに違いありませんの」
「猫や鳥じゃないんだから」
とりあえず、聞き流しておくことにしようっと。
「んぐんぐ。お、これ、結構、イケるね」
「って、シスも食べないの!」
ああ、もう。お爺さんも呆れ顔で見てるじゃない。全く、恥ずかしいなぁ。
「あ、あの~、皆さん」
不意に、声を掛けられた。
「えっと」
そこに居たのは、少し友好的だったエルフの少女だった。
「今日は、男の子の格好なのね」
「……」
折角、忘れ掛けてたのに掘り起こさないで欲しいなぁ。
2009
少し前、民主党小沢氏が『極東の米軍は第七艦隊だけで充分』と発言しました。あれ、あの人、この前ヒラリー氏に会ってませんでしたっけ。もちろん、直接言ったんですよね?
( ・ω・) 影でコソコソ言うだけならネット住人でも出来る。面と向かって言わんかい
「只今帰りました、お爺さん」
「おーおー。無事じゃったか」
洞窟を後にし、赤い宝石を持ち帰った僕達は、一先ずお爺さんの所にやってきた。
「一つ伺いたいんですが」
「ほむ」
「お爺さんは、あの洞窟には一度も行ったことが無いんですね?」
「前に言った通りじゃよ」
その物言いに、嘘をついている様子は感じられなかった。となるとやっぱり、あのお墓を作ったのは――。
「こんなものが、見付かりました」
「ほー」
言って僕は、宝石を切り株の上に差し出した。お爺さんは興味深げにそれを見詰め、手にとってみている。
「これは、エルフ達の細工がされておるのぉ」
「分かるんですか?」
「彫刻を見る限り恐らく、な。人間の誰かがエルフに弟子入りして作った可能性も否定できんが、いずれにしてもその流れを汲むものであることは間違いなかろうて」
言われてみれば、人間っぽくない流麗な艶やかさがあるような……流された訳じゃないよ?
「これを、何処で見付けなさった」
「それは――」
何の確証も無いことを告げるのに、一瞬、躊躇いが生じてしまう。
「墓碑と思われる場所に、埋まっていましたの」
もちろん、いつもの通り、そんな僕の心情をアクアさんは完全に無視してくれる訳で。
「墓碑、の」
「あ、いえ。と言っても、あくまでそれっぽいというだけで、骨があった訳でも、名前が刻まれてた訳でも無いんですよ」
何で僕が必死に弁明してるのか、誰か説明して欲しいなぁ。
「いいんじゃよ。その様なこともあると、覚悟しておったからの」
「そう、ですか……」
ア、アクアさん、空気が重くなった責任、ちゃんと取ってよ。
「わたくし達は、御二方は存命であると考えておりますの」
「ほぅ」
何でそう、根拠の無い言葉で振り回せるのかなぁ。あ、またお腹がシクシクと痛んできた。
2009
アレクはアクア相手に時たまドキマギしていますが、どれかと言うと気があるかというよりは単に思春期なんだと。15歳の若者が、あんな天然破戒僧に色気振り撒かれたらアウトですよね。
( ・ω・) むしろ暴走しないだけ、理性的だと思うんだよ、俺は
「ゲ、ゲホッ、グホッ……こ、殺す気!?」
「ふーん、だ」
な、何だか、凄く理不尽な扱いを受けてる気がする。僕、何か間違ったことした?
「それはさておいて」
本当は横に置いておきたくないんだけど、話が進まないからしょうがない。
「どうやら、何か煩悩的なことを考えると身体が痺れてくるっていうのは確定的みたいだね」
具体的に、どんな煩悩を抱えていたかは触れない方向で。命が幾らあっても足りなくなる気がするから。
「これは、恐ろしい兵器ですわ」
あ、あれ、アクアさんが真面目な顔してるなんて、どういう事態なのさ。
「わたくしは、これを大量生産して、各国の首脳格にばら撒くことを進言致しますの」
恐ろしいことを言う人だ。そんなことしたら、魔物達の侵攻を待たなくても、根底から崩壊する国が幾つあることやら。ある意味、現実を無視して理想主義を追い求める聖職者っぽいとも言えるけどさ。
「絶対、はんたーい。そもそも、善悪なんて所詮はそーたいてきなもので、確信犯にだいひょーされる様に、物事のいーわるいは、簡単に判別出来るじょーきょーになくて――」
ここって、そういう難しい政治情勢を語るべき場だったっけ?
「それで、これ、どうしようか?」
やっぱり、墓暴きなんかして手にしたものだし、このまま持って帰るって訳にも――。
「女王様とお爺さんに見せて、反応を伺いたいところですわね」
ちょっと待った、聖職者さん。
「はい」
「ですの?」
言って僕は、宝石をアクアさんに手渡した。そういうワルなことを考える人は、一度この宝石にお仕置きされなさい。
「……」
別に、アクアさんが痺れて悶える姿が見たい訳じゃないからね?
「あれ?」
渡して一分程が経ったけど、変化らしいものは特に起こらなかった。
えーと、これって一体――。
「もしかして、だけどさ。『邪なことを思ったら』じゃなくて、『邪なことを考えてしまったと思ったら』発動するんじゃない?」
アクアさん、今の発言に何の罪悪感も覚えてなさそうだし。今更だけど、凄い大物だよね。
ってことはちょっと待って。偉い人に持たせても、余り意味が無いような……ま、まあ、それは又、別の話だよね。
「それよりも、シスが罪悪感持ってたことの方が驚きなんだけど」
「ほへ?」
人の心っていうのは、本当、何処までも奥深いって言うかさ。自分の心持ちさえ今一つ分かってない、僕が言うのも何なんだけどね。
2009
○○界のサラブレッドなどという言葉があります。主として、その業界に於ける良血統のことを指すのですが、考えように依っては、当人にとって迷惑な話。何しろ、サラブレッドは1~3km程を高速で駆け抜けることだけに特化しすぎて、他の事が余り出来ないのですから。
( ・ω・) さて、勇者界のサラブレッド、アレク君に今後待ち受ける運命とは如何に?
「何にしても、この宝石は危険ってことだね」
埋められていたのも、呪いというか、災い除けかも知れないし、ここは様子を見ようっと。
「失礼しますの」
そんな僕の心情なんかお構いなしに、ひょいっと宝石をつまみ上げるアクアさん。
キ、キアリクを使える唯一の人が、そういう軽率な行動するのはどうなのかな。
「だ、大丈夫?」
「何ともありませんわ」
アクアさんは、宝石を顔より上に持ち上げて、まじまじと見詰めていた。あれ、本当に何とも無さそうだ。これって、どういうことなんだろう。
「仮説……ってか思いつきなんだけど」
「うん?」
「もしかして、何か邪な気持ちになったら発動するとか、そういう話なんじゃないの」
「ほへ?」
だって、状況的に、シスとアクアさんの違いって言ったら、そんなことくらいしか思い付かないし。
「だったらアレク、ちょっとやましいこと考えてみてよ」
「わっ!?」
シスはアクアさんから掠め取った宝石を、ひょいっと僕に向けて放って来る。あ、危ないなぁ。何考えてるのさ。多分、余り考えてないんだろうけど。
「ところで、やましいことって、何を考えれば……」
いきなり言われても、どうもピンと来ない。
え~と、小さかった頃、兄さんのお菓子を黙って食べたことがあります。
これは只の懺悔かな……。
「人は、誰もが罪深いものですわ。多少のことは、認めることで許されるものですわよ」
言って、ずずいっと詰め寄ってくるアクアさん。ち、近いって。あ、身体はくっついてないのに、甘い匂いで何だかちょっとクラクラと――。
「はひ……」
途端、指先がピリピリとしてくるのを感じた。
ほ、ほらぁ、らから、りっらろーりりゃりゃ……。
『キア――』
「むがぁ!?」
アクアさんが呪文を唱え終える前に、シスが僕の口に満月草を生のまま突っ込んできた。草なんて名前がついてるけど、その実態は丸っこい根菜で、玉葱やカブに似た形状だ。まともに喉を通る訳が無く、思いっきりむせ返してしまう。