2009
【秘書逮捕で絶体絶命!? 小沢一郎は何処へ行く!?】
茜:四月までの政治ニュースで、一番、話題になったって言ったら、やっぱりこれだよね。
遊:結局、あれだけ騒いで、何の説明もしてない気がするんだが。
茜:んー、まあ、難しいところなんだけどね。
仮にも公設秘書が逮捕されたんだから、
相応の連帯責任があるっていうのが、常識的な見解かな。
遊:少し待て。公設秘書って、そもそも何だ?
一般の政治家秘書とは何か違うのか?
茜:公設秘書っていうのはね、一言で言うと、国会議員にだけ認められた、
国費で給料を賄うことが出来る秘書のことだよ。
一人の国会議員に付き、政務を補佐する公設第一秘書、公設第二秘書、
更には政策補佐を受け持つ、政策担当秘書の三人まで持つことが出来るの。
遊:つまり、国民の税金で飯を食ってる訳だな。
茜:身分は、国家公務員特別職に相当するね。
遊:もしかしなくても、大事じゃないのか?
茜:だからあんなに、大々的に取り上げたんだよ?
しかも、当時、野党第一党代表にして、かつては自民党の幹事長でもあった大物、
小沢一郎氏の公設第一秘書だけに、政界的には大激震だよね。
遊:そんな中、鳩山民主党幹事長(事件当時)は、『与党に依る陰謀論』を唱えていた訳だが。
茜:本当、あの人はユーモアのセンスに溢れてるよね。
遊:貴様が言うと、皮肉にしか聞こえんな。
茜:実際問題として、これが麻生総理を始めとする与党執行部の謀略だったとしても、
私には何が悪いんだか、さっぱり分からないんだけどね。
政争なんて、騙し合い、化かし合いでしょ?
遊:貴様が言うか、貴様が。
茜:そもそもの話になるけど、一体、どういった理由で逮捕されたか知ってる?
遊:ん? 政治資金がどうたら……悪いことをしたんだろ?
茜:世間一般の認識はそんなもんだよね。
遊:何だか、バカにされた気がする。
茜:すごーく分かり易く言うと、政治家に献金する場合、色々な細かいルールがあるの。
その取り決めを、政治資金規正法って法律で定めてるのよ。
遊:越後屋と、黄金色の饅頭の話だな。
茜:流石に、二十一世紀にそんな真似したら、即議員引退だね。
遊:現世は、ロマンが足りんなぁ。
茜:今回、西松建設は、その社名を伏せて、
ダミー団体を経て小沢氏管理の政治団体へ献金したのが問題になったの。
遊:……ん?
茜:いわゆる、金の流れを不透明にした、って言っても良いかもね。
遊:法には、触れてるんだな?
茜:れっきとした、犯罪だよ。
遊:なら、悪者ってことでいい。それ以上は、理解できん。
茜:もうちょっと、頑張ってみない?
遊:それが嫌だから、自由人を気取って、のらりくらり生きてるんだ、文句あるか。
茜:遊那ちゃんの、良く分からないキレっぷりはさて置いて、次回に続くね。
今項目の纏め:件の騒動で、小沢一郎元民主党代表公設第一秘書、大久保隆規氏が逮捕、起訴される。その内容は、政治資金法に抵触する虚偽記載。裁判はまだの為、真相は不明だが、『説明責任』を連呼している民主党としては、歯切れが悪い対応をしたと言わざるを得ない。
2009
【芸術的空回り! 渡辺喜美は何してる!?】
茜:という訳で、今回は私達が司会進行させて貰うね。
遊:あー、まー、それは良いんだが――。
茜:どしたの?
遊:始まる前に、一つだけ叫ばせろ。
茜:うん?
遊:この、『遊那でも分かる』ってタイトルは何だ!
前回は確か、『猫でも分かる』だったな! 私は、猫と同格か!?
茜:でも、遊那ちゃんが分かるなら、世の高校生の六割くらいは理解出来ると思うよ?
遊:いや、私の下に四割も居るというのは、
それはそれで由々しき事態だと思うが……まあいい。
というか、今年も数ヶ月が過ぎ去ったが……
取り扱う程の事件があったか良く憶えていない訳だが。
茜:まあ、無かったら無かったで、重箱の隅を引っ掻き回してでもネタにするから大丈夫だよ。
遊:それで、だ。上に書いてある渡辺喜美ってのは誰だ?
記憶の何処を引っくり返しても、出てこないんだが。
茜:一月くらいに、結構、テレビとかに映ってたりしてたよ?
遊:ん~? ちょっと待て、何かが引っ掛かって……あー、あいつか。
総理に噛み付いて自民党を出てったは良いが、既に『あの人は今』的な雰囲気を醸し出してる。
茜:割と的を射てるかもね。
まだ総選挙が終わってないから確たることは言えないけど、
今のところ、一か八か本陣に急襲を仕掛けたら、返り討ちにあった感じかな?
遊:と言うか、何がしたかったんだ?
腐ってるとはいえ、最大与党である自民党に居た訳だろ。
単純に、支持率が低迷していた麻生総理に反旗を翻せば、国民の支持を得て、
離反者が多数出るとでも思ったのか?
茜:うん、結局、そう見るのが妥当かなって感じがするよね。
真意なんてものをバラす政治家は居ないから、推察するしかないけど、
今、渡辺氏は『国民運動体』っていう組織で働いてるの。
ホームページを見れば分かるけど、そのスローガンは脱官僚、生活重視ってことらしいよ。
遊:何というか……陳腐だな。
茜:政治家がこういう綺麗事を言う時は、大体、自分のことしか考えてないってのが常識だよね。
遊:それは、桜井の家だけでの常識だ。
茜:まあ、狙いは悪くなかったかも知れないんだけどね。
昨年九月に総理大臣に就任した麻生氏の支持率が低迷してた時期で、
対抗馬であるはずの民主党の支持も伸び悩んでるから、第三勢力の需要はそれなりにあるんだよ。
遊:それで、今のところ失敗に終わってるのは、どうしてなんだ?
茜:端的に言っちゃうとね。
遊:ほぉ。
茜:渡辺氏に、魅力が足りないのが最大の敗因かな、って。
遊:又、えらいぶっちゃけだな。
茜:この人は元々、お父さんが渡辺美智雄っていう大政治家でね。
44歳の時に地盤を継ぐ形で、衆議院議員になってるの。
その地盤は強固で、自民党を離党した今でも、次期総選挙は当選確実とまで言われてるんだけど――。
遊:典型的、ドラ息子ってことか。
茜:でもまあ、まだ57歳で、政治家として先があるから、これからどうなるかは分からないよ?
私は、近い将来、土下座して何処かの政党に入って細々やってくと思ってるけど。
遊:えー。この様に、17歳の小娘が好き放題言ってますが、
悔しかったら、何かを成して見返してやってくれってことで、締めだな。
今項目の纏め:2009年1月13日、渡辺喜美衆議院議員は、麻生総理を含む政府与党に政策に対する不満を理由に自民党を離党。新党結成の噂も流れるが、現状は政策グループにて活動中。一時期、マスコミの多大な後押しがあった気がするので、踊らされただけなのか、或いは、深い考えがあるのか。とりあえず、2009年5月時点では大惨敗中である。
2009
「わ!?」
次いで、予期しない強烈な衝撃を脚で感じた。と言うより、全身を駆け上がる様にして頭のほふにやっへひはほー。
「着いたぞ」
「あいたたた……これが、ルーラ」
実は、キメラの翼を持ってる僕だけど、使ったことはなかったりする。そこまで高価なものでも無いけど、理由も無く無駄遣いするっていうのも、気が引けるじゃない。
「ほらよ、あれがポルトガだ」
「は?」
何だか、さっきから変な声ばっかり漏らしてるよね、僕。
「って、えぇぇぇ!?」
そ、そう言えば随分と潮の香りがするし、肌に触れる風の雰囲気も変わった気がする。
「でだ、これでてめぇらと俺は、アッサラームからポルトガまで、一緒に旅をした仲間って訳だ」
「……」
ん?
「それじゃあ、な。又、縁があったら会おうぜ」
言って、再びルーラを唱えて大空の彼方へと飛んでいってしまう。
え、何この見事な放置っぷり。僕達、どうしたら良いのさ。
「ツンデレさんは、いつになっても素直になれませんの」
そう言われましても、僕にはどう応えて良いか分からない訳でして。
何はともあれ、僕達はこうして、海洋国家ポルトガにやってきたんだ。
2009
「え?」
予期しない質問に、つい、間の抜けた声をあげてしまった。
「そう、だね」
旅人の基本として、嵩張るけど買い直しが出来る食料や寝袋なんかを宿に置いて、貴重品は常に携行してる。どっちにしても、今は宿に居る訳だし、そんな多い訳でも無いんだけどさ。
「それ持って、ちょっと外出ろや」
「か、賭けに負けたからって、力ずくで無かったことにするのは間違ってるよ?」
「どういう目で見てやがんだ!」
もし、その発言を本気でしてるなら、人生を考え直した方が良いと思うよ。
「とりあえず、言われた通りにしたけど」
「したら、三人で手を繋ぎな」
「はぁ?」
何を言っているかはさっぱりだけど、とりあえず近くに居たアクアさんの左手を――。
「それで、何でシスが横取りするみたいな勢いで僕の手を取ってる訳?」
「細かいことは気にしない~♪」
女の子の行動って、未だにさっぱり分からない。
『ルーラ』
「へ?」
頓狂な声を口にする間もなく、強烈な浮遊感が身を包んだ。あ、これって旅の扉のあれに似てて、何だかむず痒い様な、気持ちが悪い様な――。
って言うか、風を切る感覚が凄くて、目も開けられない。薄目の間から僅かに零れて来るのは、蒼色だ。だけどそれが海のものか空のものかさえ判別は付かなくて――。
2009
たしか、山脈が邪魔して越えられないんじゃ。唯一の洞穴も、地震で埋まっちゃったって聞いた気がする。
「坊主が考えてることは大体分かるが……舐めんなよ。俺ぁ、世界の大陸は殆ど行ったことがあるからな。ルーラ使ぇや、大概のところは行けらぁ。まぁ、細かいとこに関しちゃ、足で進むしかねぇだろうがな」
「……」
ちょっと頭が活動中――。
「っ
てことは、クレインが一緒に行ってくれれば、船、要らないんじゃない?」
「人を馬車代わりにしようとしてんじゃねぇ!」
「でも、お金も温存できる上に手っ取り早くて、悪いところが無いんだけど」
「俺の都合は完全無視か」
この際、その小さい部分は目を瞑ってみない?
「酒飲み勝負で負けたら、僕達の仲間になるって言ったじゃない」
「あれは勝負無しって言っただろうが!」
あー、もう、話が全然、進まないなぁ。
「勝負の結果をうやむやにするだなんて、ちょっと聞き逃せませんの」
「う……」
え? あの胡散臭い戒律って、実在してたの? 僕はてっきり、その場限りのものだとばっかり思ってたんだけど。
「だぁらぁ!!」
わ、わ。賭け事が人格を蝕むって一般的に言われてるけど、もしかすると本当かも知れないね。