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2022

1009

 ミミックの名で知られるモンスターが居ます。英語表記はmimicです。宝箱などになりすまして襲いかかってくる、ファンタジー作品に於ける定番となります。本来の意味は真似をする、模倣する、擬態辺りです。パントマイムの役者と作者も指します。変化能力保有者の総称としてシェイプシフターというのがあるのですけど、そのまますぎるのと、文字数が多めなせいか採用頻度は高くありません。冷静に考えた場合、宝箱ってなんやねんというのは拭いきれない疑問として湧いてきます。慣れて気に留めなくなっていますが、そこらに転がっている理由を論理的に説明するのは難しいところです。言い換えると、宝箱が普通に存在する世界で、積極的に開けようとする輩が居るからこそ生態を獲得したとも解釈可能です。昔は別のものとなって誘き寄せていたんでしょう。洞窟や塔といった日が当たらない場所で、油断した動物が近付いてくるという条件を満たすとなると難易度が高くなりますけど。湧き水とか良い感じかも知れませんが、水中に潜むのはリアルでも普通に居ます。液体に化けるのは更に難しそうですが、作風的には有りな気もしてきました。

(・ω・) 飲み込んで腹の中から侵食されたら対応しようがねぇな

【失策待ちは探偵の敗北な気がしてならない】
マ:犯人をおだてて燻り出す作戦を取れへんやろか。
玄:なんて完璧な密室なんだと持ち上げて、
 油断したところをということですかね。
マ:人殺しは自尊心が高いし、有効や思うねん。
玄:トリック自体が顕示欲の発露というのは分かりますけど、
 エンタメとしてどうなんでしょうとしか言えません。


【導入として悪くないけど全滅エンド以外あるんだろうか】
マ:真相を究明する以上に大事なことがある訳ないやろ。
玄:ドロドロとした人間関係を垣間見たいという、
 道義的に残念な理由でこの仕事を始めた方が正論を述べないで下さい。
マ:更に言うんやったら、
 問い詰めて慌てふためく様を観察したいとも考えとる。
玄:似たような願望を持った犯罪者予備軍を集めて、
 孤島に隔離する計画を実行しても良い気がしてきました。


【普通なら五十年は掘り起こすことが無いだろうしなぁ】
マ:ややこしい殺し方も、誰かに罪をなすりつけたいとか、
 遺産目的で事故死に見せ掛ける必要があるならゼロとは言えへん。
玄:単に捕まりたくないだけなら、
 大型建造物の土台に埋める辺りが最適解でしょうか。
マ:遺体が見付からんかったら事件にならんでな。
玄:後に発覚するパターンもありますが、
 身元の特定は困難で展開は限られそうです。


【カッとなったんなら仕方ない空気がある恐ろしい世界だ】
マ:御都合主義の話をするんやったら、
 名探偵ゆわれるやつを認識しながら決行するのも理解でけへん。
玄:損するであろうと分かっていながら退けないのは、
 人間心理として珍しくない気もしますけど。
マ:まー、そんな冷静な判断を下せるんやったら、
 そもそも殺す以外の選択はでけんのかっちゅうことになるんやけど。

 ただでさえ実現可能なのか怪しいトリックが多いのに、それを使わなければならない必然性まで求めて娯楽作品たりえるのかという大問題とは常に戦わないといけません。それを考えるのが仕事だろと言われればそうなんですが、顧客の無茶な要望に応えるのは何の業界でも大変です。
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2022

1007

 ノミと呼ばれるものがあります。カタカナで表記されることが多いですが、漢字だと呑みです。呑み行為の略です。元々は証券取引所の関係者が顧客から預かった金銭で買うべき株などを、実際には購入せず装うことを意味します。損をしたのなら差額は丸儲けですし、利益を出しても全て投資に持ち込ませることで最終的には得をする方向に持っていきます。自身の体内で全て処理してしまうことに例えたのでしょう。転じて、公営ギャンブルで私的にお金を賭けさせて、勝手に配当を割り振ることに対しても用いられます。日常会話だと、使用頻度はこちらの方が高いと思われます。この手の賭博は売上の一部を胴元の取り分として確保し、残りを当てた人で配分するのが基本システムです。なので運営側が損をすることは無いのですが、その枠組だけを拝借するのがノミです。規模が小さいと大穴を的中させられた場合に大金を支払わないといけないので赤字になることもあります。しかし参加者を集められて長期的に稼働させられれば、確実な儲けとなります。始める上での課題は、非合法であること、トラブルになりやすいこと、ある程度の資金力や人脈が必要なこと辺りが挙げられます。かつてはこれらをクリアできる暴力団や準組織の収入源だったようです。けれどネットでの購入が普及し、手軽に参加できるというメリットが消えた為、縮小傾向のようです。それでも、賭け金は後払いで良いことや、払戻率が少しマシといったささやかな理由で利用し続ける人も居るとは聞きます。そこまでして危ない連中と関わり続ける方は色々と末期なので、我々がどうこう出来る領域は過ぎ去っているとしか言いようがありません。

(・ω・) 何事も、ジャンキーにする過程が難しいのじゃよ

【時の権力者すら支配してるなんて盛ったらどうしていいやら】
マ:探偵と敵対する犯罪組織の規模は、どれくらいが適切やろか。
玄:考えてみれば、街の一つを牛耳ってるくらいでも、
 個人で対抗するのは厳しいですよね。
マ:調子こいて裏社会の全てを取り仕切っとるとかにすると、
 収集つかへんようになるで。
玄:そこまで行くと真相究明ではなく政治的に潰せるかどうかで、
 出る幕が更に減りそうな気がします。


【定期的に前職での闇を垣間見せていくスタイル】
マ:警察と癒着してへん部分が、いっちゃんのファンタジーちゃうか。
玄:あくまで個人の見解として聞いておきます。
マ:いや、リアルの方がよっぽどやり口えげつないで。
  小銭で飼い慣らされてるポリばっかや。
玄:何か実体験じみた熱の籠もりようですが、
 ここを軽く流せるかどうかが処世術なのでしょう。


【異文化と違って配慮する必要が無いのは助かる】
マ:斬新な動機に出会って、目を丸くしたいねん。
玄:これほど事件で溢れていたら、もう無理じゃないですか。
  人が人を害する理由なんて、そこまで幅がありませんし。
マ:つまり、超常的な連中と共存する世界やったらいけるんやな。
  具体的には、悪魔とか幽霊みたいなやっちゃ。
玄:根本的に価値観が違う方々でしたら目新しくなるでしょうけど、
 共感できるかと言われればどうなんでしょうね。


【デスゲームが生配信されるオチとしてならギリ許されるかも】
マ:人工知能がどないな事情で悪さするか想像つかへんなぁ。
玄:ソーシャルで注目されたかった辺りに収束しそうですが。
マ:数稼ぎに終始する、悲しきモンスターが誕生してまう。
玄:結局は人間の後追いしか出来ないとするなら、
 深いのかも知れません。
マ:考えさせられる部分があるんはええにしても、
 エンタメとしては及第点をちょっと割り込みそうや。

 デスゲームのふわっとした雰囲気自体は嫌いではないのですが、あまりに作品数が多いので展開や結末について詳しい訳でもありません。AIが承認欲求で始めたというネタも、何処かにあるんじゃないかとは思っています。

2022

1005

 蚯蚓と呼ばれる存在が居ます。ミミズと読みます。環形動物門貧毛綱に属する動物の総称です。細長い円柱状の肉体で、手足や目鼻といった分かりやすい器官を確認しづらい特徴があります。身体を一周する形で膨らんでいる部分がありますが、環帯と称することが多いようです。ここで区切った時に、短い方が頭部というのが一般的になります。地中に潜み掘り進むことで空気と混ぜっ返します。また土と共に生物由来の物質を捕食して排泄します。結果として耕している上、肥料を生産してくれることになるので、たくさん住んでいる土地は肥えているとされるのです。ミミズの名は、目見ず、つまりは視覚が無いことから変化したというのが通説です。漢字の方は漢語からの借用で、引き摺って歩いた跡が丘のようになる様から付けられたとされています。雌雄同体で、種類に依っては無性生殖をしたりもします。歴史は大変に古く、似たものであれば10億年近く前、今に近い形でも4億年前には誕生していたとされています。要するに環境の変化にやたらと強く、生物の完成形に肉薄している種と言い換えることも出来るでしょう。台所の天敵と同様に、人類が滅んでも平然としていそうです。強い動物というと恐竜や鯱といったのを連想しがちですが、ストロングにも色々あるんですよね。

(・ω・) 後の知的生命体に、人は太く短く生きたと評価されそう

【いつか使うからとゴミを捨てられない人みたいだ】
玄:今日も近辺で起きた事件の資料整理ですか。
マ:いざって時に役立つさかいな。
玄:地味な作業を厭わないのは美徳と言えましょう。
マ:含みがある言い方に聞こえるんやけど。
玄:本当に活用される日がやってくるのかについて、
 疑問しかないからじゃないですかね。


【初動で道を間違えると迷宮入りになりやすい】
マ:実は無能な警官連中が誤認逮捕してもてて、
 真犯人はのうのうとしとるゆう妄想するんは楽しいで。
玄:新聞を読んでいたら気付く展開は定番です。
マ:但し、根拠はあらへん。
玄:むしろそういった決め付けの類が、
 過ちの原因になっているのではと言いたくなってきました。


【あくまでバイト扱いだから矜持が保たれる】
玄:依頼はたまに入ってくるなんでも屋的なものばかりですし、
 時間はかなりあると思うのですが、他に何をしてるんですか。
マ:この雑居ビルの掃除とかやな。
  それで家賃を大幅に負けてもろとるねん。
玄:もう、管理人として雇ってもらったらどうです。
マ:本業がそっちになってもたら探偵の純粋さがのうなるから却下や。


【結局は机上の延長線上に居る気がしてならない】
玄:将来的に卒論作りで活用できそうですから、
 業務そのものに不満は無いんですけどね。
マ:何を専攻する予定なん。
玄:犯罪心理学系統にするつもりです。
マ:実地を知っとくのは、ええことやで。
玄:現場に出ることが稀だと、口にして良いんですかね。

 難解な犯罪が専門の探偵が食べていけるのかというのは厄介な問題の気がしています。かのシャーロック・ホームズはどでかい依頼料を貰ったことがあって、それ以降は趣味みたいなものだったそうです。雑な感じもありますが、物語を成立させるには仕方がないことなのかも知れません。

2022

1002

 筑前煮と呼ばれる惣菜があります。チクゼンニと読みます。筑前とは旧国名で、現代の福岡県北西部に相当します。鶏肉、蒟蒻、蓮根、人参、牛蒡などを角状に切り揃え、醤油、酒、味醂辺りを用いて甘辛く煮詰める調理法が一般的です。国内の有名煮物ランキングを作るとしたら、上位に食い込んでくるであろう知名度を持っています。元々はすっぽんを使って『がめ煮』と呼ばれていたらしいのですが、数百年の間に形が変わっていったようです。他に地名を冠したものというと、佃煮が挙げられます。江戸佃島で生まれたとされていて、今は東京都中央区に所属している場所です。材料は幅広く、昆布、小魚、あさり、鰹節、キノコ、キュウリと、何でもいけます。醤油、酒、味醂、砂糖等を使う点は共通していますが、こちらの方が味付けは濃いでしょう。単独で食べるより、御飯のお供という面が強くなっています。佃煮は江戸を開発する初期段階で、漁師を移住させたことに端を発しています。幕府に納めた後に残った雑魚を保存食として加工したのが始まりでした。初めは塩だけで作ったとのことなので、シンプルな味わいだったでしょう。このように、土地の名が付いた料理は数多くあります。しかし今後増えていくかと言われると怪しい辺り、郷土料理というのは消えゆく運命なんですかね。

(・ω・) 流通が発達しすぎて、その地ならではってのが減ってるもんな

【或いは早い内に割り切ってしまうかだな】
月:うちのゼミに所属する学生は人身御供扱いだと聞いた。
黄:何処もそうかは知らんけど、
 この学科は毎年一人は割り振らないといけないんだよぉ。
月:大抵はやる気が無かったり、当日休んだやつになるそうだ。
黄:クラス委員を押し付けるのから進歩してないんだよぉ。
月:社会に出ても面倒事は下っ端に回っていくんだから、
 避けられる立ち位置になるべきではある。


【土壌を育てたとして晒される未来しか見えない】
月:だが稀に、私の研究に感銘して志望してくるのも居るぞ。
黄:感性か理解力の、いずれかがぶっ壊れてるんだよぉ。
月:会話を成立させるのが困難なことは否定しない。
黄:もしかしたら人類史に足跡を残すくらいの大物かも知れないんだよぉ。
月:そん時は全力で師匠面をしようと思う。
黄:逆に悪い方だったら責任を追求されかねないから、
 予防線的なものは用意しておいた方が良いんだよぉ。


【一生を賭して結論を出すべき課題とでも言っておけ】
月:一般論として、研究室に居る間は丁稚みたいなもんだ。
黄:少しは歯に衣を着せるんだよぉ。
月:金を払って勉強させて頂くって、職人界隈を笑えないよな。
黄:学問で身を立てるって難儀なことなんだよぉ。
月:たまに、勉学にそれほどの価値があるのかと疑問を抱いたりもする。
黄:なんか超一流っぽい自問自答に聞こえるけど、
 ダラダラと続けてきた結果、遅ればせながら考えてるだけなんだよぉ。


【汚職政治家が不透明なシステムが悪いとか口走ったら腹立つよね】
月:才能ある若者は国費を使ってでも育てるべきなんだろうが、
 現実は私みたいなのが貴重な教授枠を食い潰しているという。
黄:そんなことはないとは言ってやらないんだよぉ。
月:何にリソースを注ぎ込むかの基準が雑だからこうなる。
  歴史的に見ても、それが原因で衰退してるというのに。
黄:言ってることは正論の部類なんだろうけど、
 誤りの象徴が発言してるせいで釈然としないんだよぉ。

 この書き方だと、月読は少なくても十年は教授をやってる感じが出てくるんですが、実際どうなんでしょう。とはいえ永遠の若手ポジションなのは変わらないんですから、大した問題では無いんですかね。

2022

0930

 ゲリラと呼ばれるものがあります。スペイン語で小戦争を意味するguerrillaをカタカナ語化したものです。本来は非正規の兵士に依る戦闘行為、ないしは部隊そのものを指します。類語に、イタリア語由来のパルチザンや、独裁や占領に抵抗する部分を強調したレジスタンスなどが挙げられます。転じて、と言っていいのかは曖昧ですが、日本ではテロリズムと同義で用いられることもあります。というか、何らかの目的で暴力を行使することをゲリラと称した時期があり、以降にテロリズムが浸透していったという経緯のようです。最終的に何処を目指していたのか良く分からないのですが、昭和中期に破壊活動を行う集団が居ました。彼らがこれをゲリラ闘争と自称したのがキッカケのようです。後に反社会的であるニュアンスを前面に押し出したテロリズムが取って代わりました。そんなこともあってか、現代ではゲリラライブやゲリラ豪雨といった、急襲だけを抽出した使い方が主流です。何にしても、人を動かすには大義名分が必要です。ゲリラが肯定される為には筆舌に尽くしがたい圧政とかが不可欠なのですが、そこら辺はもう後世が判断するレベルの話ですよね。

(・ω・) ゲリラとレジスタンスで印象が違うのは、創作のせいだと思う

【強固な独裁体制は滅びゆく前兆でもある】
月:王様ゲームってあるじゃございませんこと。
黄:クジで王様役を決めてその命令に服従しなければならない、
 パーティゲームの定番なんだよぉ。
月:そこまでの権力を持った王族は多くなかったのにな。
黄:学者ジョークとして笑える人は居るのかも知れないけど、
 一般層の大半はキョトンとするだけなんだよぉ。


【下から見上げると威張り散らしてるだけにしか思えないし】
月:むしろ家臣に気分良く働いてもらう為、
 あの手この手で機嫌を取る方がリアルと言える。
黄:当たりが当たりになってねーんだよぉ。
月:我が国の総理大臣を見ても分かる通り、
 押し付け合う罰ゲームみたいなところがあるだろ。
黄:とりあえず、遊びに現実を持ち込むやつが、
 碌でもないってことだけは理解したんだよぉ。


【全ての人が認め合う世界ってのもどうかと思う】
月:潜在能力は最強クラスという響きに憧れてるんだが。
黄:実社会で役に立たないポンコツが、
 才能だけはあると夢想するには良い設定なんだよぉ。
月:容赦ないな。
黄:承認欲求だけが肥大化する心根と、
 満たす手段が少ない世間のどちらが悪いという話なんだよぉ。


【学問の世界はふわっとした文言が許されないんだよ】
月:類語に、地頭は良いってのもある。
黄:自己申告制ってのがポイントなんだよぉ。
月:知能テストですら無い、完全なる主観だ。
黄:大学関係者としては、
 標準値と自身の評価値をどう測定したのかが気になるんだよぉ。
月:それを説明できるやつは、地頭なんて絶対に言い出さないがな。

 若者の間は、評価の対象として素質が重要視される部分があります。しかしそこを過ぎると何を成したかにシフトしていきます。そういう風に見ると、若年の天才が主人公に起用されがちというのは、理にかなっていると言えるんでしょうね。
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