2023
石鹸と呼ばれる物体があります。セッケンと読みます。御存知の通り、皮脂や汚れを落とす際に用いる洗剤の一種です。石は固い塊を指しています。鹸は灰汁のことで、アルカリ性という概念が無い時代に近い意味で使われていました。最も簡単な石鹸の作り方は油とアルカリ性水溶液を混ぜて化学反応させるというものなので、経験則で生み出された造語と言えます。なので液体石鹸という表現は、漢字的には相反してしまうことになります。鹸単独でもほぼ同義となるので、液体鹸にした方が良いのではと思うのですけど浸透する気がしません。意外にも、石鹸という単語が定着したのは明治以降とされています。戦国時代の南蛮ブームで流入していたのですが、しばらくはポルトガル語由来のシャボンと称するのが一般的だったようです。和製漢語が流行した19世紀末になってようやく散見されるようになるのだとか。この頃までは大名クラスしか使えない高級品でしたが、大量生産が開始されて庶民の手に届くようになります。現代の衛生には必需品といえる石鹸ですが、歴史的には浅い部類と言って良いんでしょうね。
(・ω・) まず人体から分泌される脂が簡単には落ちないてなんやねん
【ソーシャルに上げたらたくさんのコメントを貰えそう】
玄:探偵の背景として、素人と元刑事のような経験者という、
二大派閥があるじゃないですか。
マ:推理マニアはどっちに分類されるんや。
玄:いくら鉄道に詳しかろうと現場に関わったことが無い以上、
それはアマチュアに過ぎないのと一緒だと思います。
マ:凄まじい形相で反論されそうなことを、涼しい顔で言いおるで。
【技術より閃きと感性が重視される業界だからな】
玄:物語の主人公としては、どちらが好ましいのでしょう。
マ:力量に説得力があるんはええけど、
完全に部外者の方が話を盛り上げやすいんは捨てがたいで。
玄:つまり、幼少の頃から謎の訓練を受けていたものの、
実戦経験は無い推理マシーンが理想という訳ですね。
マ:格闘もんやったらありそうやけど、
ミステリやとあんまし聞かへんやつやなぁ。
【解決する度に寿命を削られそうだ】
玄:幽霊、動物、霊能力者、人外、等々、
世には変わり種の探偵が溢れています。
マ:設定で目を引こういう浅はかさが垣間見えおるで。
玄:元会社員という、平凡な方が言うと妬みにしか聞こえません。
マ:今からでも悪魔と契約したみたいんな、
突拍子もないもん貼り付けるべきやろか。
【なんなら被害者も無くしたいけど読者に怒られそう】
マ:いっちゃんインパクトがあるんはどれになるんや。
玄:探偵など、最初から居なかったとかでしょうか。
マ:ジャンルがホラーになってへんか。
玄:完全犯罪に固執するあまり、妄想に取り憑かれてしまうんです。
マ:そないなメンタルで大それたことしでかすなや。
玄:マモンさんが良く言っている、
追い詰められた人間の血迷い方としては及第点じゃないですかね。
プロフェッショナルとアマチュアに境界線なんてものがあるとすれば、仕事としているというより責任を負っているかが重要なのではないでしょうか。金を貰ってるのに雑なことしかしてない人が多い辺り、さほど外れてないと思うんですよね。
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2022
気障という言葉があります。キザと読みます。所作や言動がカッコつけすぎていて鼻につくといった意味合いです。文字通り、気に障るが語源となります。概ね男性に対して使う表現です。これは江戸時代の遊郭で流行したのが始まりで、口説いている様に用いられたからとされています。あの界隈は見栄を張りまくる場所なので、そういった輩は多かったことでしょう。受け止め方に個人差はありますが、良い男というのは存在します。好感を得たいが為、或いは美学でそれを目指すというのも普通の行動と言えます。しかし身の程を弁えない程に大仰であったり、センスや流行にズレが生じているとイラッとします。言い換えれば、気障とは己を客観的に見られないせいで発生するのです。まあ、空気を読めず少しばかり浮いている人なんてのは時代や地域を問わず存在する訳でして。一形態に過ぎないと言われれば、そんなものの気がしてきました。
(・ω・) 個性の範疇で済めば、致命傷にはならんはずや
【玄武にとって辛い現実が突き刺さってきた】
マ:硬派な探偵を名乗ってええ条件て何やろ。
玄:その思考をしている時点で失格なのでは。
マ:天然ボケは計算が入ったらアカンみたいなもんか。
玄:形から入って極めるという道もあるんでしょうけど、
本物に勝てるかは怪しいと言わざるを得ません。
マ:生粋のスーパースターと、
努力で同等の人気になれいうんは難儀やもんなぁ。
【学生設定だと知識量と精神性が現実離れしてしまう】
玄:根本的に、ペラペラ喋る方は向いてないと思うんですよ。
ですけど推理をする上で長ゼリフは欠かせない訳で、
実は相性が悪いのではと疑っています。
マ:せやから驚いたり解説する役で助手が欠かせへんのや。
玄:博識な常識人でないと務まりませんね。
マ:もっとええ商売あるやろいう気になるけど、
そこは友人の弁護士とかで誤魔化すことになるんやろな。
【こうやって偏った見識に染まっていくんだな】
玄:ハードボイルドを気取るなら、薄暗い照明は不可欠です。
マ:偏見やろ言いたなったけど、
煌々と照らされとる事務所はなんかちゃうな。
玄:電気代をケチっているのかという場末の酒場で、
安物の蒸留酒をあおるだけで様になります。
マ:ああいうのは人生を直視したないから、
あんまし見えんようにしてるんちゃうの。
【所詮はバイトなので言いたい放題である】
玄:ともあれ、複数の案件を抱えて忙殺されているのは、
その手合と呼べないのではないですかね。
マ:売れたらアカンのかい。
玄:依頼を選り好みして、結局は閑古鳥に戻るくらいでないと。
マ:スタイリッシュて、しんどいなぁ。
玄:その辺りは生き様と収入を天秤に掛ける部分ですので、
私としては判断を委ねる以上のことは出来ません。
何事も、他人にどう思われるかを考え始めた時点で本物ではないような気がします。逆に言うと顕示欲の類で成立している業界は虚構に過ぎないのかという話になりますが、あながち間違ってないんじゃないですかね。
2022
キウイと呼ばれる果物があります。キウイフルーツの略称です。マタタビ科マタタビ属なので、さりげに猫を陶酔させる力があったりします。アルコールと同様に、個体差はありますけど。ニュージーランド原産というイメージが強かったりしますが、実は中国に源流を持ちます。二十世紀初頭、ニュージーランドの旅行者が持ち帰り、品種改良に成功して世界へと広まりました。当初はチャイニーズグーズベリーという名前で分かりやすかったようです。キウイというのはアメリカに輸出された際、ニュージーランドを代表する同名の鳥にちなんだとされています。ちなみに鳥の方は、現地民が鳴き声から名付けたというのが知られています。現代では日本各地で栽培されていますが、せいぜい50年程の歴史しか無いようです。食用果実としては新参ですが栄養豊富で味の独自性も高く、中々の個性派と言えます。スプーンさえあれば半分に切るだけで食べられるのも、定着した一因なんですかね。
(・ω・) 世には皮を剥くのがめんどいという人が居るのにビックリする
【涙なくして聞けない感動秘話があっても困る】
マ:客が来んのは、屋号が悪いせいな気がしてきたで。
玄:繁盛していない理由を実務能力以外に求めるのは、
現実逃避ではありませんか。
マ:ゆうて、星印や顔文字つこてる事務所は敬遠するやろ。
玄:目に止まりますが、入りたくはありませんね。
マ:それを製作した経緯で、小話の一つくらい作れそうや。
【虚言癖だと嘘発見器に引っ掛からないらしいね】
マ:改名を勧めてくる胡散臭いのが来訪したら楽しめるんやけど。
玄:玩具にする気で満ち溢れてます。
マ:過程で弄ぶんは否定せんけど、最終的には元締めまで潰すで。
なにせ正義と秩序を愛する探偵やからな。
玄:口にして怖気が走ったり、蕁麻疹を発症したりしないんですか。
マ:不思議なことに、心にも無いこと程ペラペラ喋れるねん。
【結局は気分の問題なので深入りは厳禁】
玄:とはいえ、姓名判断も根拠薄弱という観点では似ています。
マ:実名なんか簡単には変えられへんのに、
運気が悪い指摘されたら落ち込むだけや。
玄:芸名や通称でも良いと聞いたことがありますけど。
マ:そう言われると何でもアリ感が強なって、
どうでもようなってくるんはウチだけなんかいな。
【方向を間違えた努力は害悪にしかならない】
玄:つまるところ、箔が付けば凡庸な店名も輝いて見えるのでは。
マ:それはゆうたらアカンやっちゃ。
最小の労力で最大の結果を得る為に腐心するんが人の業やで。
玄:効率化は技術革新の始まりですが、
その様に表現すると只のダメ人間ですね。
マ:たかだか看板付け替えるだけでなんとかしようゆうんは、
そない罵られてもしゃーないやろな。
会社の名前を変えるのは、役所に届けさえすれば比較的簡単に出来るものだと聞いています。人のそれは裁判所の判断を仰がないといけないのに、不可思議な気もします。何の為にマイナンバーで紐付けしたんだよと思ってますけど、行政からすれば面倒な仕事に過ぎないんでしょうね。
2022
パスポートと呼ばれるものがあります。英語でもそのままpassportで、和訳すると旅券になります。御存知の通り、出国する際に必要となる書類の総称です。現代では手帳状が主流です。持ち主の国籍と渡航許可の証明が主な用途となります。ここでのパスは通過する辺りで、ポートは港とするのが一般的です。他に城壁を意味するポルトにルーツを持つとも言われていて、いずれにしても国境を通るといった感じで誕生した単語になります。領民を管理、保護するという観点から、好き勝手に移動されるのは為政者側からすれば好ましいとは言えません。なので国家という概念があり、戸籍が整備された地域であれば近いものが存在していたと推察できます。江戸時代の関所を抜ける為に使われた通行手形が一例です。古くはローマ帝国の旅行者に、類似の証書を発行していたとされています。日本のパスポートは信頼度がかなり高いのですけど、理由は幾つか考えられます。単純に偽造が難しいというのも一因でしょう。外国で問題を起こす人が相対的に少ないというのもあるに違いありません。なんやかんや言ってもお金を持っている部類なので、観光客を呼び込みたいというのも有り得ますか。日本国籍を有していて犯罪等に関わりが無ければほぼ認可されますが、これで帰属意識について考えさせられるものなのかも知れません。
(・ω・) 先人が居たからこそ、気軽に他所で行動できる訳だからな
【雰囲気に合わないのもあっただろうけど】
月:名付けって、マジでセンスが問われるよな。
黄:定法が有りそうで無いってのが厄介なんだよぉ。
月:自由にしていいってのは、逆に何も出来なくなりやすいものだ。
黄:だから先人に倣って、無難にこなすんだよぉ。
月:昔、亀にジークフリートと命名しようとして止められた思い出が蘇る。
黄:それはほぼ不死身なのに弱点を突かれて死んだのが、
縁起悪いってだけの気がしてならないんだよぉ。
【ラテン語辺りが限界じゃなかろうか】
月:技名や称号なんかに関しては、
フランス語かドイツ語にしておけば格好が付く。
黄:アルファベットだから馴染みはあるけど、
言語として認識しづらい絶妙なラインなんだよぉ。
月:たしかにアラビア文字がピンと来る日本人は少ないな。
黄:なんとなく定着してる慣習にも理由があるとすると、
割と興味深い話なのかも知れないんだよぉ。
【騙される方が悪いという定番に繋げることも可能】
月:ヒーロー業って、寄生虫退治みたいなところがあると思う。
共存できるなら良いけど、害が大きいなら駆除もやむを得まい。
黄:宿主を一方的に利用しようとするならそうなるんだよぉ。
月:我々と契約すると、こんなメリットがありますよと提案すべきだな。
黄:嫌な悪の組織なんだよぉ。
月:完全に詐欺師の口上で、結局は撲滅する流れになりそうではある。
【戦闘を継続することで細かい問題が有耶無耶になる】
月:ダイエットなんかもだけど、その後の維持が大切な訳だ。
悪玉を倒してそれっきりなど、侵略者と大差ないとすら言える。
黄:正義の味方の責任が重すぎるんだよぉ。
月:無尽蔵の期待に応えられないようでは、存在意義があるまい。
黄:こうやってブチギレたヒーローが新たな巨悪になるとしたら、
世の中ってうまいこと循環してる気もしてくるんだよぉ。
悪と正義が対立する構図で、明確なゴールを設定しているのはどちらサイドが多いのでしょうか。世界征服は終点というより、その後が重要な感じもします。一方、害悪を取り除けたところで戦後処理でやらかしたら混迷を極めかねません。そんな微妙なリアリティは要らないというのが、限りなく正解に近いんでしょうけど。
2022
簀巻きと呼ばれる行為があります。スマキと読みます。簀とは、竹や葦などを編んだもので、敷物や日差しよけといった用途で使われます。厳密な差異は曖昧ですが、筵(ムシロ)と概ね同じです。安価という利点があり、自作も出来るので庶民が愛用していました。簀巻きとは、文字通り簀で巻き付けることです。巻き寿司や伊達巻を作る際に形を整える巻き簾も簀の一種なので、この調理法を指すこともあります。しかし一般的には、人間をぐるぐる巻きにした状態に対して用いることが多いと思われます。これは江戸時代に行われた私刑として知られていて、簀の上から紐で縛って身動きを取れなくし、水に沈めるというものです。何なら簀巻きだけで水没までセットのニュアンスが籠められている節があるくらい浸透しています。やらかした博徒に対する見せしめとして行われたとされていますが、確実に死に至るという訳でも無かったようです。亡くなってしまったら取り立ても出来ませんし、周囲を含めてビビらせるのが主目的だったのでしょう。もちろん、命を失ってもそれはそれでしょうがない相手にしかやらなかったとされているんですけどね。
(・ω・) その点、ロシアンルーレットってすぐ結果が出て良いよな
【そこらを含めて御都合主義を求めてる部分は否定できない】
月:アニメで似たイベントを何度も見てると季節感がなくなる。
リアルで最後に海へ行ったのはいつだったろうか。
黄:人として末期なんだよぉ。
月:いや、これは放送時期を合わせないのも悪いだろ。
こたつに入りながら陽光一杯のシーンに直面すると脳がバグる。
黄:普段は創作で現実を突き付けるなとか言ってるくせに、
本当、自分勝手が極まってるんだよぉ。
【凡庸にこそ維持に手間と金が掛かるのだ】
月:桜舞う時期に出会い、暑くなったら開放的になって、
気温が落ち着いたら行事攻勢で、寒い時期はゆったりと過ごすのだ。
黄:活動的に見えて、無限回廊に陥ってる感じもあるんだよぉ。
月:五年くらい繰り返したら、ループを疑うだろう。
黄:老後なんて、そんなもんなところはあるんだよぉ。
月:そんな理想的な隠居生活を送れるのは一握りという、
残念な事実はある訳だがな。
【最初から入れるつもりが無かったらモヤらないのに】
月:人を許すことこそ度量みたいな風潮あるけどさ。
それを他人に強要するのは器が小さいよな。
黄:小さなことでイライラしてる御仁が言うと、
説得力があるんだか無いんだかなんだよぉ。
月:学食でうどんを食おうとしたら七味が切れてて、
在庫も無かったもんだから、どうにも納得がいってない。
【狙った作り話ほど寒々しいものは無い】
黄:そういう選手権を開きたいんだよぉ。
月:ここ一年で腹を立てたことの中で、
最もどうでもいいのは何だったか的な感じか。
黄:己を省みる機会にもなりそうなんだよぉ。
月:面白部門と狭量部門なんかを作れそうだけど、
実行したら創作の嵐になってつまらないんだよなぁ。
実体験ネタなんてのは、どうあっても脚色が入るので話術が試される部分となります。本人にとって凄まじく面白い出来事でも、他人が理解するには価値観が近くないといけない面もありますし。その視点だとコミュ力ってとてつもない技能なのですが、育て方に関してはマニュアルらしきものが存在しませんよね。