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 一応、バンクーバーオリンピックが開幕したみたいですが、何か、五輪にしては盛り上がってないような。単に私が、冷めてるだけですかね。いや、政治がダメな方向で盛り上がってるもんで、そっちにまで気が回らないだけなのやも知れませんが。
 でもまあ、何だかんだで日本人がメダルの一つも取ればテンションも上がってくるんじゃないでしょうか。基本、オリンピックが成り立つ最大の要因はナショナリズムですし。国別対抗じゃなきゃ、絶対にこんなに大々的な話にはなりませんよ。

( ・ω・) 結局、社会を成立させるのに国という枠組みは必要な気がしてならない今日この頃

「何にしても、僕の為にありがとうございます」
「余はそなたの為であれば、国を売る以外、いかなることであろうとも応じるでのぉ」
 どうしよう。そろそろ愛想笑いも限界で、顔が引き攣ってきたよ。

「宴って言っても、大広間を使っての大宴会って感じじゃないんですね」
 トヨ様と従者に連れて来られた先は、五、六人が寝泊まりするのがせいぜいの、さほど広くない部屋だった。
 うん、個人的に知らない人が多すぎると緊張するし、これくらいがちょうど良いかな。
「お主のことじゃ。余りに大掛かりなことをやろうとも、気後れするだけじゃろうからの」
 わーい、流石はトヨ様。僕の考えてることなんて、余裕で見抜いてますよー。
「ま、とりあえず文句は、御馳走食べてから言おうかな」
 うーん。招待されておいて文句を言う算段をするシスって、もしかして大物なんじゃないかって思っちゃったよ。 
 だけど、アクアさんに教育を任せて感化しちゃったら、それはそれでむしろ厄介だし、僕が矯正するしか無いのかなぁ。
「何じゃ、そなた、また面倒事を増やしておるのか」
「あ、分かります?」
「知恵は回るが器は並の男じゃからのぉ。溢れでたものが顔からポロポロと零れておるわいな」
 え、本当ですか。いや、トヨ様のことだから腹の中を読んだだけの可能性も――それはそれで、充分に恐ろしい話ではあるよね。
「では宴を始めるとするかの。こまい挨拶は抜きじゃ。お主が世に生を受けたことを祝し、乾杯じゃ」
「乾杯」
 言ってサカズキに唇を当て、ジパング酒を一口だけ含んだ。うん、果実酒や蒸留酒じゃなくて穀物酒らしいけど、口当たりが柔らかくて、結構、好きな部類かな。

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 美綾的、夢の対談! アクア×茜×月読! トリオ・デ・自由人!

( ・ω・) 筆者として、責任を取りたく無いのですたこらさっさと逃げさせて頂きます

「よぅ戻ってきたのぉ。
 詰まるところ余に会いたかったのであろう? うむうむ、苦しうない。」
「あはは……」
 良いか悪いかはさておいて、久方振りに会ったトヨ様は、今日も全力でトヨ様だった。
「うぅぅ! ふぅ!」
 そして、シスも元に戻ったみたいで、実に相変わらずだよ。
「あ、でも物資補給の合間に顔を見せに来ただけで、すぐに出ますから」
「ダメですわよ、アレクさん。ここはそんな事務的な言葉ではなく、『君に会いに来た』と言うのが正しい男の子ですの」
 ごめんなさい。そんなことを平然と言える程、人間的に成熟というか、達観なんてしてないんです。
「いずれにしても、宴に出る程の時間はあるのであろう?」
「宴って、あれ、何か、お祭りの時期なんですか?
 あ、収穫も終わったっぽいですし、それに感謝する何か――」
「何を言うておる。お主の誕生祝いじゃよ」
「は?」
 全く想像してなかったことを言われて、間の抜けた顔と頓狂な声を晒してしまう。
「あ、そーいえば、一昨日、だったかな」
 指折り数えて確認してみたけど、うん、間違いない。僕の誕生日は二日前だ。
「いや、ゴタゴタしてすっかり忘れてて。そっか、もう十六歳なんだ」
 アリアハンに於ける一般的な成人年齢は十六で、兄さんも、その年で旅立った。僕の場合、特例的に一年繰り上げた訳だけど、これで兄さんが旅に出た時と、同じ年になったのか。
 少しは追いつけたんだろうかと思ってはみたものの、照れくさくなって、すぐさま頭を振った。
「こうしてほぼ時を同じくしてこの国にやってきたというのも、余の日頃の行いがよいからじゃろうのぉ」
「あはは」
 僕はトヨ様の下で、乾いた笑いを学んだ気がするよ。

 

 私は、大長編ドラえもんと言えば、一桁の後半辺りに慣れ親しんだ世代なのですが、割とここいらってトラウマシーンが必ず用意されてますよね。意図的かどうかはさておき。
 最近のは詳しく知らないのですが、子供心に恐怖感を与えるというのも、ある意味、創作物にとって必要な物の様な気もします。鉄人兵団終盤の絶望感は異常。

( ・ω・) だから出木杉を参謀として招き入れろとあれだけ……

「個人的な見解としましては、前衛が欲しいところではありますわ」
 僕達は、大海の向こう側、サマンオサの南方へと向かう為、差し当たってジパングへ戻る航海に入っていた。
 クレイン達と別れた後、数日を掛けて情報収集したんだけど、結局、大した情報を得ることは出来ず、当初の決心通り、海賊の村へ行くことになったんだ。
 特に海が荒れることもなく、いつも通りの、割とのんびりした船旅だった。そんな中、今後について話し合っていたんだけど、アクアさんがそんなことを話題として口にした。
「たしかに、随分と偏った感じはあるよね。僕が魔法使い寄りで、シスは肉弾戦は不向きの盗賊、アクアさんは僧侶って、バランスで言うと無茶苦茶かも」
 更に言うと、元傭兵で戦士経験があるとはいえ、魔術師のクレインに、純粋な魔法使いのシルビーさん、賢者のリオール君と、あっちも大概だと思う。
「トウカ姉さんが戦えれば一番良いんだけどなぁ」
 まあ、無いものねだりに近いし、しょうがないかな。
「ここは一つ、アレクさんの、見違える程の変貌を期待したいところですわ」
「う……努力は、するよ」
 相変わらず兄さんの剣は重すぎて、実戦投入出来る状態には程遠いよ。
『うおぉぉい! ジパングが見えたぞぉ!!』
 穏やかな一時を切り裂く様に、見張り台から声が響きわたった。
 うーん、まさか、こんなに早く戻ってくるとは思わなかったなぁ。って言うか、旅に出てから二度、同じところに立ち寄るってロマリア以来かも。とっても変わってるアクアさんのお爺さん、元気にしてるかななんてとりとめの無いことを考えつつ、上陸の準備をする為、自室へと戻ることにした。

 何かすったもんだがありましたが、民主党、石川議員は結局、離党する模様です。まあ、議員辞職しても良いとも思いますけどねぇ。補選やったところで、同選挙区の自民党議員と言えば……何か、呪われてんのか、あの選挙区。

( ・ω・) 選挙に魔物は付き物だけど、ここまで来るとシャレになってない

 仲間と言うほどに親密かは微妙だけど、少なくてもクレインは打倒バラモスの同志だ。良い機会だし、情報の遣り取りをしていこうと思うんだ。
「キメラの翼だと場所指定しか出来ないから、僕達みたいに旅してる人達にはどうにも不便だよね」
 ちなみに、姉弟子さんからの返信は、ダーマの受付を経由して貰ったもので、シス個人宛てに出されたものじゃない。
「あぁ? 固有の魔力を篭めりゃ、そいつに向かって飛んでくぞ?」
「……」
 え?
「そ、そんな能力あったの?」
「まぁ、それなりに技術が必要だから、あんま一般的にゃ知られてねぇ話かもしんねぇな。
 ちょっと貸してみな」
「あ、うん」
 言われるまま、道具袋からキメラの翼を取り出し、手渡した。
 クレインが翼の付け根に人差し指を当てると、そこから小さな光が発せられる。
「ほれよ。三つもありゃ良いだろ。何かあったらこれを使って、手紙でも寄越しな」
「クレインから僕達にはどうするの?」
「おめぇの魔力に向けて射出してやんよ。ルーラの応用ってことになるな」
 そ、そんな細かい仕事も出来るんだ。こと魔法に関しては、メロニーヤ様の言う通り、天才の領域なのかも知れない。
「さてと、俺ぁ、ガキ共のお守りだ。ちったぁ、叩いて響く鐘なら良いんだがな」
「頑張ってね」
 あ、自分でも分かるくらい、他人事の空気が出ちゃった。
「そういや、どうせてめぇのことだから、勇者レベルが低いとか、どーでも良いこと悩んでんだろ」
 う、図星過ぎて返す言葉も御座いません。
「勇者ってのは良く分からねぇ生き物だからな。単に剣と魔法が優れてりゃ良いって訳でもなく、人を導かなきゃなんねぇとか小難しい条件がついてきたりもする。
 だけどな。そういう面倒なこと抜きにして、一発でてめぇが勇者だって認められる方法があんだろうが」

 先日の、鳩山総理と小沢幹事長の会談で、小沢氏は、鳩山氏が『頑張って下さい』と言ったとしたのに対し、総理はその言葉は言っていないと否定しました。単に、幹事長続投を肯定しただけだと。
 え、何、どうしてそんなムキになって否定してるの? 続投を認めるってのは、精一杯やってもらうことを期待してる訳ですし、言う言わないはどうでも良いことなのでは。まさか、検察の件で『戦って下さい』をネチネチ弄られたのがトラウマになってるんじゃないでしょうね。だとしたら、泣けてくるくらい器が小さい話になってくる訳ですが。

( ・ω・) まあ、とっくの昔に、器からボタボタと問題が零れ落ちているのは事実ではありますが

「はっ! これがアクアさんの言う、ツンデレ理論!?」
「大概、毒されやがってきてるなぁ」
 たまにだけど、僕自身もそう思わないでも無いよ。
「お、いたいた」
 不意に、シスが廊下の先から顔出してきた。
「例の姉弟子から、手紙帰ってきたよ」
「早いね」
「お頭なんて言っても、所詮は管理職だから暇なんじゃないの。やっぱ賊は、自分で動いでナンボでしょ」
 その件に関しては、同意していいものか良く分からないからノーコメントで。
「それで、何て書いてあったの?」
「うーん。文面そのまま読むね、『赤い宝石だぁ? 見たければ、こっちにこいや』」
「実にシンプルだね」
 何だろう。こんな早く返事が来たのは、単に書くのに時間が掛かって無いからってことなのか。
 でも、まだ保有してるって部分では間違いないとも言える。この感じなら、行くって返事すれば、それまでは売り払ったりしないだろうし。
「これで賊なんてのは体験主義者だからね。ロマンは持っても、直接に見たもの、聞いたものしか信じないってとこはあるかな」
「結局、真偽を確かめるには、見に行くしか無いってことになるんだね」
「ま、あたしにとっちゃ、そーていの範囲内って奴だね」
 世界半周、か。だけどこれが一番有力と言えば有力な情報だしなぁ。
「よし、決めた。海賊の村に行こう」
 基本的に、その時まではウジウジと悩む僕だけど、一度結論を出すとサッパリとしたものなんだよね。最初から出来れば心配とか掛けないで済むんだけど、生来のものだし、簡単にはねぇ。
「で、クレイン達はネクロゴンド、か。
 あ、そうだ。何かあった時の連絡先って、どうすれば良いのかな?」

 



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