【三歳児かく猛る】
玄:先ずは一勝、です。
黄:いや、あれで満足なのか、なんだよぉ。
玄:勝ちは、勝ちです。勝てば官軍、負ければ賊軍。
中国の歴代王朝だって、勝利を納めたからこそ名を残したんです。
私は、負け亀や負け蛇になるつもりはありません。
黄:いや、たしかに一理はある気もするけれど、
若い内からそう、偏ったものの考え方をするのも、
如何なものかと、思わなくも無いんだよぉ。
【同レベルになるってことか】
朱:ふに~。ここのところ~、私の影が薄めですよね~。
玄:これは、明確な宣戦布告ととって良いですよね?
黄:天然ボケ相手に、本気になるんじゃないんだよぉ。
玄:獅子は、一羽の兎を相手にしても余力を残さぬと言います。
小鳥に対しても、同じことでしょう。
黄:いや、何というか、はっきり言ってしまえば、
朱雀相手に本気を出すというのは、
それだけで不名誉なことかなと、言わざるを得ないんだよぉ。
【思いつくまま気の向くまま】
朱:ですけど~、たまにはのんびりするのも良いですよ~?
玄:私は、年中、のんびりしてるんです。
黄:痛々しい発言なんだよぉ。
玄:ああ、妬ましい、妬ましい。何は無くとも妬ましいです。
黄:それにしても、こんなにも情動を抑えきれないとは、
作った張本人は、一体、何を考えてたんだよぉ。
【傍に居たのが運の尽き】
亜:いや、この子の感情システムは学習型だから、
近くに居る人の影響を多分に受けるんだけど。
白:って言うと――。
朱:麒麟さんですかね~?
黄:成程、あれなら、論理より感情を優先させる行動を取ったとしても、
実に納得出来るものがあるんだよぉ。
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