皆さん、ジャングル大帝という作品を御存知でしょうか。そう、かの漫画界の神様、手塚治虫氏が描いた、白いライオンの物語です。西武ライオンズのマスコットとしても有名ですよね。まあ、あのいかついライオンは、主人公レオの親父のパンジャなのですが。でも、西武の選手は、レオ軍団。意味分からねぇ。
尚、私は、幼少の折、まだ西武球場だった頃、家族と共に赴き、意外と造形がリアルなパンジャの着ぐるみに泣き出した過去がありますが、それは余談として。
ふと思ったのですが、原作は知りませんけど、私が見たリメイクアニメでは、パンジャの嫁、つまりレオの母親は普通の茶色い毛並みをしていたように思うのです。あれ、もしかして優性遺伝? 親父と同じ毛並みなんだから、アルビノじゃないでしょうし、遺伝性なんですよね。いや、優性遺伝なら、そこらに白いライオン居ることになるだろ。というか、ライオンなんて、五匹六匹、同時に子供を――。
( ・ω・) ジャングルの帝王の子供は一匹のみ! 素人は、真似するなよ!
「そうだ。シスも面識あるし、今回は役目を譲って――」
「……」
「……」
「はい、僕が伝えます」
「ですの」
この旅で初めて、無言で笑顔のアクアさんが怖いと思い知らされました。
「それじゃ、予定通り、とりあえずは僕達の船に行くことにしましょうか」
「予定って言われても、私は知らないんだけど」
クリスさんの言うことも、尤もだとは思う。
「ええっと、僕達これから、船に戻って一旦、ポルトガで待機して貰うように言って、その後、さっきのボブさん絡みでノアニールに向かいます」
「ふむふむ」
「で、次はレイアムランドに飛んで、六つのオーブを祭壇に掲げて、聖鳥ラーミアを復活させ、バラモス城へ乗り込むか否かを判断します」
「……」
人間って、驚きで情報を処理しきれない時、本当に目をパチクリとさせるんだね。
「何、それ?」
「と、言われましても、僕としては現状を包み隠さず説明しただけでして」
事細かに説明となると、僕が旅立った理由からになりますけど、良いですか?
「ま、良いわ。考え様によっては、手間が省けたというものね。むしろこれだけ旅路が進んでるパーティを選ぶだなんて、流石は私ということね」
やっぱ良い性格してるよなぁ。
「ん、じゃあ、改めて」
僕は近くにあったシスの手を取ると、皆も同じ様にと促した。そして、全員の手が繋がれたのを確認すると、魔力を集中させて、テドン北方沿岸部、僕達の船が停泊している場所へとルーラを発動させた。
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