2025
スカラベと呼ばれる甲虫が居ます。コガネムシやフンコロガシの異名です。元は古代エジプト語で、特定の種を指す単語ではありません。彼らは習性として、獣糞を球状にして転がします。餌や産卵の為です。これが太陽の様に見え、再生と復活を好む古代エジプト人の価値観に合致します。聖なる存在と認識され、壁画などに姿が刻まれました。後に昆虫記の第一人者であるファーブル氏が紹介し知名度を得ます。原書はフランス語なので、その読みに近いスカラベが定着しました。英語だとスカラブ辺りになるようです。またこの昆虫をモチーフとした装飾品も、スカラベの名を冠しています。魔除け効果を期待し、身に付けていたようです。いずれ死者が甦ると信じてミイラ化していたのは有名ですが、胸の辺りに置いたりもしました。当時のエジプト人にとって如何に神聖であったかが伺えます。現代日本人の感覚だと、丸まった糞を日輪に見立てること自体が難解です。しかし一大文明を築いた人達の信仰なので、色々と勉強になる部分があるんでしょうね。
(・ω・) 謎の風習を否定するだけじゃ得られるものは無い
【神様界隈にも内輪ノリはあるらしい】
黄:にしても引き籠もりがちなのが客商売とか、
狂気の沙汰なんだよぉ。
天:会員制にしますか。
月:設定しなくても、一見は入りづらいんだろ。
朱:個人経営の喫茶店に良くあるやつです~。
黄:いっそ入店拒否してくれればいいのに、
中途半端に応対するから居心地最悪なんだよぉ。
【人間性を失わなければ成立しないからな】
天:人格を持つ存在である私達が、
平等に接するなんて不可能と言えます。
朱:大層な釈明を始めました~。
黄:露骨にすんなってだけの話なんだよぉ。
月:博愛精神なんてもんが、
如何に薄っぺらいかの部分は同意してやる。
【局所的に有用なのが困りもの】
月:逆に特別扱いしてる感を出して、
常連として引き込む技法も存在する。
黄:厄介な古参気取りになるんだよぉ。
朱:狭いコミュニティでありますよね~。
天:握手会での僅かなサービスで、
沼に嵌める話は聞いたことがあります。
【ぶぶ漬けを平らげておかわりを要求的な】
天:ともあれ須佐之男が来たら塩対応です。
月:客として最悪の部類ではある。
黄:評価が酷いんだよぉ。
朱:それでも居座るイメージなんですが~。
黄:こいつらに空気を読む神経は無いから、
極めて低レベルな心理戦が繰り広げられるんだよぉ。
霊的な意味では人より上位の貴子ですが、精神性はさほど変わりません。だからエコヒイキだって普通にします。人々を等しく扱えるのは更に上の存在でしょうが、彼らにとって我々が見分けられないくらい矮小な存在だからではと疑っています。
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2025
アンタレスと呼ばれる恒星があります。蠍座α星の別名です。赤星という和名もあります。全天で21個、日本からだと16個しか見えない一等星の一つです。名前が示す通り、赤く輝いているのが特徴です。アンタレスもアンチ・アーレス、つまり『火星に対抗する存在』が語源で、色の印象深さが伺えます。赤さの理由は、温度が低めだからです。表面は約3000℃で、太陽の6000℃前後と比べたら低温なのが分かります。これは赤色超巨星であることが原因です。中規模の恒星は寿命を迎える直前、大きく膨れ上がります。アンタレスは太陽の700倍ほどの直径になっていて、太陽系でいうと火星軌道よりも巨大です。とてつもないエネルギーを持っていますが、体積も凄まじいので高温にはならない訳です。この状態は末期で、遠くない未来にアンタレスは超新星爆発を起こして消滅すると予測されています。もっとも天文学なので、数百万年後くらいらしいんですけど。太陽がこうなるのは数十億年後なことを考えると、やっぱりあっという間な気もしてきます。
(・ω・) 宇宙の話は全ての感覚がおかしくなるよ
【身の程知らずと言い換えても良い】
天:飲み物は何を揃えましょう。
黄:一般的には日本酒とビールなんだよぉ。
天:うちはグローバル小料理屋ですよ。
月:変なのくっつけてきた。
朱:無駄に大言壮語な辺りがそっくりなのは、
流石は姉妹って感じがします~。
【安心感が欲しいって自分で言っておきながら】
月:とはいえ異国情緒系も有りだよな。
朱:それは小料理屋でしょうか~。
黄:知らない酒を出されても困惑するんだよぉ。
天:新たな出会いが心をときめかせます。
黄:キャッチコピーとして悪くないけど、
別種の店になってると自覚すべきなんだよぉ。
【変化への渇望が暴走してるとか聞く】
天:日本の神は酒好きですが、出自は気にしません。
月:酔えれば良い辺り、須佐之男は象徴的だ。
朱:立ち飲み屋で良いんじゃないですか~。
黄:接客も雑で済むんだよぉ。
天:頼れるお姉さんポジションに収まりたいんですが。
月:どうして誰もが無理無茶無謀を望むのか、
学術的に証明してもらいたいところである。
【若さが恐ろしい理由の大半でもある】
朱:持ち込み自由で良い気がしてきました~。
黄:商売無視なら正解かも知れないんだよぉ。
天:酒場としての矜持が許しません。
月:何処から湧いてくるんだ。
黄:無知な方が強気になれるのは、
何の業界でも共通してるんだよぉ。
日本人は遺伝子レベルでアルコール耐性が低い部類です。しかし酒自体はまあまあ好きという、難儀さを抱えています。呑むのに口実を必要とする国民性は、欲望の赴くままだと悲惨なことになるから誕生した制御弁なのかも知れません。
2025
近畿と呼ばれる地方があります。御存知の通り、キンキと読みます。畿とは、都の意です。日本では京の格式が最も高く、他の場所は指しません。畿内は周辺国のことで、律令時代に山城、摂津、河内、大和、和泉の五ヶ国と定められました。京都府、大阪府、奈良県くらいに相当します。近畿に明確な定義はありませんが、現代の首都圏に近い言葉です。兵庫県、滋賀県、和歌山県を加え、三重県まで含めることもあります。関西も範囲的には似ていますが、成立の経緯が別です。関東に対する西の文化圏を意味します。近畿の方が伝統的と言えるものの、海外向けにはあまり使われません。英語にkinkyという単語があり、発音が似ているからです。和訳は普通でない、性的に歪んでいるなどといった後ろ向きなもので、好印象とは言い難いようです。関西国際空港が正式名称として採用されたのも、そこいらの絡みがあったのかも知れません。平安京が帝都だったのは過去の話で、将来的に戻る可能性は低いでしょう。それでも歴史を重んじて畿を使い続けるのか、或いは廃れてしまうのか、微妙に読み切れないところがあります。
(・ω・) 関西での統一を推す団体は多いっぽい
【母性があるなら弟妹はこんな捻くれてないような】
天:想定される顧客は人生に疲れた勤め人です。
朱:物凄い偏見です~。
黄:その癒やしを天照が作れるかって話なんだよぉ。
月:ハハハ。
朱:具体的な批判をせず笑い飛ばすだけなのが、
逆に絶望感を漂わせてくれます~。
【厳選に厳選を重ねた猛者だけが生き残る】
天:悩み事を聞いて頷けば良いんでしょう。
黄:ダメそうなんだよぉ。
月:言うは易しの典型だな。
朱:むしろ天照さんが愚痴りませんかね~。
月:金と時間を使って店主に付き合うとか、
恐ろしい業態と言わざるを得ない。
【自分が通いたいとは一欠片も思わないけど】
黄:一部でコンセプトカフェが流行ってるし、
趣向を変えた方がマシかも知れないんだよぉ。
月:貴族の高慢さが漏れ出る系か。
朱:需要はどうなんでしょう~。
黄:どんなニッチなもんでも僅かに存在するらしいし、
成立しないとは言い切れないんだよぉ。
【これは見習っていい前向きさなのかしら】
天:そこら辺は、お客さんの反応を見て修正します。
黄:ヤバい領域の素人経営なんだよぉ。
月:いっそワクワクしてきた。
朱:廃業へのタイムトライアルっぽいです~。
天:大業を成す前段階は、
周囲の雑音がうるさいものですよね。
商売をする上で最重要なのは、折れない心と言われています。やらかさない人は居ませんし、世の中うまくいかないことだらけです。それでも前を向いて歩き続けろという意味であって、何も考えず突進しろって話じゃないんでしょうけどね。
2025
遠心分離機と呼ばれる装置があります。遠心機とも言います。名前の通り、遠心力を使って成分を分離する機械です。遠心力とは回転で外側に生じる力を指します。中身が入ったバケツを素早く振り回して溢さないようにする遊びは、この原理を応用しています。一方で、物質は重い方が下に溜まる性質を持っています。これは重力が地球の中心に向けて働いているからです。水と土を混ぜたら濁りますが、時間と共に沈んでいくのが一例です。遠心分離機は、この二つを活用した技術です。対象を超高速回転させ、一定の方向に力を掛けます。すると重力下とは比べ物にならない程の短時間で引き離されます。目的に依って変わりますが、そのパワーは数百Gから数万G相当です。血液に対して使えば血球と血漿を分けられ、医療的な選択肢が広がります。他にも牛乳から油分やタンパク質を抽出するなど、身近な分野でも活躍しています。原理はシンプルですが、工学視点だと高度です。現代的な機器が開発されたのは1920年代以降になります。round per minute、略してrpmは性能の一つですが、文字通り一分間に何回転するかを示しています。低速タイプでも数千、超遠心ともなると数万が目安です。頭でイメージできる速度を凌駕していて、なんかすげーなくらいの感想しか出てこなかったりします。
(・ω・) 人間が放り込まれたら、まあ死ぬよね
【個性は出るけど客層も限定されかねない】
黄:調理はスタッフに任せるのも手なんだよぉ。
白:面白そうな話してる。
朱:品目が間違いなく偏ります~。
白:つまみに肉の何が悪い。
天:問題はそこでなく、
選択肢が狭まる点だと思うんです。
【文字通り珍しいだけとも言われてる】
朱:おふくろの味と言えば黄龍さんですが~。
天:そうでしたっけ。
則:珍味ではあるの。
天:これって褒めてるんですか。
朱:美食の限りを尽くした方が、
不味くないと評価してるのは相当でしょう~。
【極めるってのは削ぎ落とすことでもあるので】
黄:酒呑みの気持ちが分かるのは須佐之男なんだよぉ。
天:あれはダメです。
朱:一刀両断ときました~。
天:極端な話、酒さえあれば塩でも文句言いませんし。
黄:何事もエキスパートすぎると参考にならない、
そんな事例だったんだよぉ。
【もったいぶって断る未来しか見えない】
月:ふわははは。見よ、この桂剥きの腕前を。
黄:職人気質ではあるんだよぉ。
朱:どうせ、それしか出来ないオチでしょうね~。
月:バレとる。
天:私としては姉妹でやれれば理想的ですが、
協力してもらえないことは理解しています。
よく言われる例えですが、切れる刃物ほど薄くなるので耐久性は落ちていきます。カミソリが鋭いからといって、刀身にしたところで武器としては大して役に立ちません。実用性ってのは、そこら辺のバランスを考えることなんですよね。
2025
スレイプニルと呼ばれる聖獣が居ます。北欧神話の最高神オーディンが騎乗する、八本足の神馬です。両親はロキと不思議な力を持った馬であるスヴァジルファリです。この際、ロキは雌馬になって誘惑したという、現代基準でも未来的な出生だったりします。スレイプニルは最高峰の能力を持っていて、速いだけでなく空を駆け、更には別世界への移動も可能です。もはや馬である必要性を感じませんが、時代的に乗り物の象徴だったからでしょう。異界の中でも特に冥界との繋がりが深いとされています。オーディン自身が死神の側面を持っていますし、足の数も棺を担ぐ4人がモチーフになっている説が有力です。主君と共に数多の戦場を渡り歩きますが、ラグナロクの折に諸共やられてしまいます。相手が同じロキの子である魔狼フェンリルだったのは、一種の因縁なのかも知れません。馬は人類史に欠かせない動物ですが、何故だか神話での活躍は控えめです。半人半獣であればケンタウロスや馬頭が居ますけど、馬そのものの有名どころは少ないと言えます。脚部が二倍あるのは純粋なのかと問われたら、それはそれで首を傾げるんですけどね。
(・ω・) ペガサスとユニコーンもだけどオプションが付いてくるよな
【近隣の同業に迷惑を掛けるんじゃない】
天:小料理屋を開こうと思い立ちました。
朱:それって閃きで始めるものでしょうか~。
黄:社会経験が乏しい連中ほど、
何故か飲食店が容易いと考えるんだよぉ。
天:趣味なので儲けは無くても構いません。
朱:貴族の道楽でやられるのも、
釈然としないものが残ります~。
【立派な雰囲気出してるけど寄生虫根性では】
天:黄龍さんが集会所を運営しているのを見て、
似たようなことがしたくなりまして。
黄:勝手に集まってくるだけなんだよぉ。
朱:けどビジネスチャンスですよね~。
天:競争が無い業界は早々に腐りますし、
風通しを良くする社会的意義があるんです。
【大ゴケが前提になっていませんか】
天:こう見えて、家庭料理には自信があります。
朱:危険な匂いしかしません~。
黄:このまま勘違い街道を突っ走って欲しいんだよぉ。
朱:最終的にどなたが責任を取るんでしょう~。
黄:転び方が予測不能だし、
とりあえず目先の面白さに全振りしとくんだよぉ。
【人格的に最低だけど共感できるのが困りもの】
月:フグを捌きそこねてヤバいことになった件は忘れんぞ。
朱:そういえば仲違いの発端はそこでした~。
黄:人間社会なら営業停止どころか逮捕案件なんだよぉ。
天:失敗を恐れていては成長を望めないものです。
月:自分でやらかす分には笑い飛ばして済ませるけど、
被害者の立場だとメッチャ腹立つんだが。
今更ですが最高クラスの神族である貴子を中毒にするって、フグ毒はどれだけ危険なんでしょう。テトロドトキシンの致死量は1~2mg程度で、トラフグ1匹に10人分くらい含まれているとのことです。調子に乗って何匹も食べたんじゃないかと疑いたくなってきました。