2009
アクアの年齢は登場時点で二十歳ということだったので、物語の進行上、このジパング編くらいになると、ボチボチ二十一歳くらいなんだろうなと思われます。誕生日設定が曖昧なので、以上か未満かは知りませんが。-keighさんに、『あんな二十一歳やだ』と言われたのは、とりあえず忘れられそうにありません。
( ・ω・) 年齢なんて良いじゃない。あれはアクアという生き物なんだもの
「にしても、こりゃ本当に良い剣だねぇ」
シスは、具体的な流通価格なんかはともかくとして、お宝の価値自体を見極める能力は高い。一種の、折り紙がついたと言っていい状態なんだろうね。
「余り知られていないが、ジパングの刀鍛冶は世界でも一、二を争う水準にある。私も二本打って貰ったのだが、気付いた時には何処かへいってしまっていた。惜しいことをしたものだ」
姉さんの剣は、生まれ持った身体能力を存分に活かした二刀流だ。兄さんの剣に比べれば、速度と扱い易さを重視しているはずだろうから、そっちの方がちょっと良かったなぁ、なんて思ってみたりする。
「ん? そこら辺に落ちてるんじゃないの?」
「だとは思うのだが――何しろ、この状態では視野が限られていてな。或いは、溶岩に落ちたやも知れない」
「発見したら、何かくれる?」
何で僕の知り合いの女性は、こうも図々しいのばっかりなんだろうか。
「と言っても、私はまともに動くことさえ出来ないからな」
「じゃあ、担保って形で借りとくから、自由の身になった時、御礼してくれるってことで」
あれ、御礼って、感謝の気持ちと共に、恩恵を受けた方が自主的に出すものじゃなかったっけ? 僕とシスの間に、言語解釈の行き違いがあった気がしてならないんだけど。
「ん~、アレクの剣以外に、金属っぽい感じは、と」
いやいやいや。簡単に言ってるけど、何でそんなことが分かるのさ。いつも思うけど、シスはシスで、アクアさんや姉さんとは違う意味で、人間辞めてる気がしてならない。
「んっと、見付かったは見付かったんだけど」
「早ッ!?」
盗賊っていうのが厳密な意味で職業かどうかは分からないけど、適性という観点では、天職と言わざるを得ないのが悔しい。
2009
うーん。やっぱり強かったんですねぇ。天才の名は伊達ではない、と。尚、そうてんけんし、とは、漢字では双天剣士と書きます。その双つの手に天を掲げる稀代の剣士――何だか、ある種、病んでますが、一番の問題はトウカ自身、割と気に入ってる点ですかねぇ。
( ・ω・) まあ、本人が満足なら、触れないであげるのも一つの手段だと思うんだ
「それは、ここジパングの名工が鍛え上げた、アレルの為の剣だ。切れ味は鋼鉄製のそれを上回り、重量感は戦斧をも凌駕する。今のお前に使いこなせるかは分からんが、いずれは手に馴染むことだろう。それに或いは、アレルの居場所に、導いてくれるやも知れんしな」
「これが……兄さんの剣」
近付いて、まじまじと見詰めてみる。
長さは、僕の腰程までで、太さは肩幅の半分程度、厚みは親指の関節一つ分といったところか。大剣に分類されるであろう黒い刀身は若干の反りを持っていて、切り裂くことを重要視しているのが見て取れた。
そして、僕が注目したのは、その刃だ。さっき姉さんは、兄さんがヤマタノオロチの首を一つ刎ねたと言った。だというのに、刃こぼれが殆ど確認できない。兄さんの技量もあるんだろうけど、この剣自体が、とんでもない名剣である証だ。
「僕に……扱えるのか?」
意識せず、自問が口から漏れてしまう。
柄に手を掛けると、その重さが腕に伝わってきた。思った以上に、抵抗が感じられる。だけど、抜くことが出来ない程じゃない。
僕は腰を機軸に右手に力を籠めて、勢いを保ったまま半身を捻った。
「う……ん……」
引き抜かれた剣は、想像以上の負荷を腕に掛けてくれた。理想の武器というのは、切っ先までが自分の指であるかのような一体感があると、誰かに言われたことを思い起こす。今まで使っていた量産品の鋳物は、指先とまではいかなくても、腕の延長といった感覚で扱えていた。だけど兄さんの剣は、手から先が完全に異物だ。形式的に振るうことは出来ても、唯、振り回されるだけだと、試行前に確信できた。
2009
オバマ大統領がノーベル平和賞受賞の式典で、『戦争は正当化されることもある』と演説したとか何とか。まあ、一部で失望したという意見もある様ですが、私は予想の範疇というか。はっきりと口にするかどうかはともかく、『アメリカ大統領』ですからねぇ。戦争しなきゃ、支持率を維持出来ない不思議国家。オバマ氏自身、支持率と不支持率が拮抗してきたらしいですし、来年辺りは何をしでかすことやら。
( ・ω・) ノーベル平和賞自体、格がガシガシ、下がってきたってことですかねぇ
「第二に、姉さんとヤマタノオロチが一体化している以上、命を絶ってしまった時、連動して姉さんが死ぬことが考えられる点。どういった経緯でこうなったか分からないから、安易なことは出来ない」
「良い判断だ」
姉さんが、小さく呟いた。
「アレク、お前が私やアレルと比べて優れている点は、その明晰な頭脳と、論理的な判断力だ。今は経験不足で全てを発揮出来ないだろうが、いずれは強大なものとなり、アレルの力となるだろう」
姉さんはそう言って、少しの間を取った。
「だが、賢明さは一つ間違えば、小賢しさとなり、お前自身の枠を決め付けてしまう。ここより広い世界を見てこい。余り私に囚われるな」
「それは、無理だよ」
溢れ出て止まらない涙や鼻水を拭いながら、僕は言葉を搾り出した。
「僕にとって姉さんは、兄さんと同じくらい大事な人だから。心の隅に置いておくとか、ましてや忘れたり気に留めないなんて、出来やしないよ」
僕は今日という日を忘れない。シスやアクアさんと出会えたあの時と同じくらい、大事な一日として心に刻みつけておく。
「でも、僕は行く。ここでこうしていても、姉さんを救うことは出来ない。だったらその手段を見付ける為にも、旅は続けないといけない」
一つの探し物が見付かって、すぐさま新たな探し物が見付かる――旅をするっていうのは、本質的にそういうものなのかも知れない。
「それも、一つの答か」
姉さんは両目を閉じると、しばらくの間、口を閉ざした。
「アレク。ヤマタノオロチの左足近くに、剣が刺さっているはずだ」
「剣?」
言われて気付いたけど、たしかにその場所には、それと思しき棒状のものがあった。
2009
民主党の小沢センセが600人の大軍団で中国と韓国を訪問するんだそうです。何で、この忙しい師走の今に? もしかして、秘書関連でここ数日で動きがあるのかとも思いましたが、去年もこの時期、行ってましたよね。つーか、国会議員140人含むって、せめて予算編成終わらせてからにしろよ。数的に、いわゆる小沢チルドレンっぽいので、何の役にも立たないのかも知れませんが。
( ・ω・) かつて、ここまで堂々と行動する黒幕が居たであろうかと、思ってしまうんだよぉ
「兄さんは……生きてるよね」
噛み締めるようにして、言葉を搾り出す。楽観的思考、希望的観測、言い換えるなら、能天気な物の考え方だけど、これだけは譲れない。このことを曲げてしまったら、僕も姉さんも、生きている甲斐さえあやふやになってしまう。
「あの熱血バカが、こんなところで死ぬものか」
姉さんも、考えていることは同じみたいだ。
「あれは墓に埋めて重石を乗せようとも、横穴を掘り抜いて脱出するくらいの阿呆だ。十年来の付き合いで、一年半も旅で連れ添った私には分かる」
僕も、生まれた時から縁で繋がっている一人として、そのことは自信を持って言える。大丈夫。兄さんが、僕達より先に死ぬだなんて、考えられない。
「姉さんに、会えて良かった」
「私もだ。久方振りに、生という物の素晴らしさを感じ入ることが出来たからな」
「僕、兄さんを見付け出して、絶対にバラモスを倒してくるよ」
あれ、何でだろう。姉さんと邂逅できて嬉しいはずなのに、涙が止まらない――。
「ちょ、ちょっと待った」
僕達の会話に、シスが割って入った。
「何か、話の流れ的に、お姉さん置いてくみたいな感じになってない?」
「そう、だな。私はここに残り、夢と現の狭間で、こいつを抑え付けることとなるだろう」
「何でさ。折角、あたし達がここに居るんだし、このデカブツやっつちゃえば良いんじゃないの」
「無理、だと思う」
シスを説く為に、言葉を選んでから口を開いた。
「第一に、今の僕達じゃヤマタノオロチを殺すなんて真似は恐らく無理だ。この鱗は、間違いなく鉄と同等の強度を持っている。姉さんが動きを制限してくれると言っても、これを断って致命傷を与えることは、今の僕達には出来ない」
半端な攻撃は、暴走を招く可能性を秘めているとも付け加えた。
2009
昨日の続き。民主党の次世代幹部候補生と言えば、前原氏、原口氏、長妻氏辺りが有力視されていますが、下手をすれば現行内閣で潰されてしまうでしょうねぇ。何か、五年後には民主党そのものが消滅してそう。90年代半ばの過ちを、小沢さんは又、繰り返すのか。
( ・ω・) まあ、元祖壊し屋なんだし、本業全開ってだけの気もしますけどね
「それは元々、このジパングに伝わる秘宝の類だったらしい。幸いにと言うべきか、大巫女が代替わりする際、口伝で以ってのみ所在を知らせるらしいから、密かに盗み出しても騒ぎにはならなかったがな」
と、トヨ様やジパングの人達にパープルオーブのことを話さなくて良かったなぁ。場合に依っては、重犯罪者になってたところだよ。
「なーんだ。勇者って言っても、やっぱケースに依っちゃ、盗みとかもするんだね」
わー! そしてさりげなく、変な影響受けちゃってるし! ダメ! 盗みはこれっきりの話だからね!
「ふむ。盗んだというのは、少々、言葉が悪かったか。あくまでも魔物達に奪われた宝を、奪い返したと言った方が的確か」
姉さん、ありがとう。そうそう、あくまでも、奪還したっていうのが正しい解釈だよね。
「尤も、護国の至宝を本来の所有者であるジパング、並びに、現職の大巫女に返していない以上、どの様にとられても仕方が無いことではある気もするが」
ね~さん~。あなたも味方じゃないんですか~。
「あ、ちょっと頭がクラクラしてきた」
「苦労性は相変わらずか。少し楽観的に物を考えないと、バラモスを倒すなどという蛮勇に飲まれることになるぞ」
その苦労を増やす一因となってるのが姉さんだと、喉元まで出かかったけど、何とか飲み込んだ。
「これのお陰で、姉さんに会うことが出来たよ」
気を取り直してパープルオーブを差し出すと、そう口にした。
レイアムランドの巫女さんが、『パープルオーブは宿縁の宝珠』と言っていたことを思い起こす。僕達は紛れも無く宿縁で結ばれている。旅を続けていれば兄さんとも、いずれ会うことが出来るはずだ。