2011
隣国中国のキャッチフレーズに、『中国四千年の歴史』というものがあります。唯まあ、この数字、三千になったり、五千になったり、すげー曖昧なのは御存知の通りです。そして、ふと思う。歴史というか、文明の起点の定義って何なのさ? 人が、ある程度以上、集団生活したてたら文明? 一次産業に携わってない人の比率が、一定を超えたら? 火や車輪、言語といった、現代にも通じる、それっぽいものが使用されていたら? 大雑把に、中央の政局で何があったか知られていたら? もう、何が何やら訳分からん。考古学界では、ちゃんと定義されてるのかしら。
日本の政治的動向を把握してるという意味での歴史は、千四、五百年といったところでしょうけどね。正直、古墳時代以前は、曖昧な部分が多すぎると思うんだ。
( ・ω・) そういう意味で、中国の歴史も三千年程度が妥当ではなかろうか
『ヒャダイン』
『ヒャダイン』
『ヒャダイーン』
向こう側では、シルビーさんが解き放たれたかの様に氷系魔法を連発していた。幾ら厄介なスカイドラゴンが居なくなったからって、あれはやりすぎじゃなかろうか。何だか、只の憂さ晴らしに見えないこともない。
「さて、と」
部隊の中枢であるエビルマージとスカイドラゴンを欠き、戦況は一方的なものへと変わっていた。もう、無理することもないかな。残党退治はあっちに任せて、僕は左肩の回復に専念しよう。ああ、痛かった。
「ま、こんなとこかな」
蜘蛛の子を散らすようにして魔物達を追い払った三人は、僕達の方へと歩み寄ってきた。
「ふぅ、良い仕事をした」
合流早々、自分では中々、言えないことを平然と言えるのが、この人達の怖いところです。
「この方は、どちら様ですの?」
ああ、そういえば、アクアさんはクリスさんと面識無かったっけ。
「前に、話だけはしたと思うけど、ポルトガでお世話になったクリスさん。大剣豪ケインズ翁の弟子で、公女様なんだって」
「良く似てるとは、言われるわね」
その形式は、崩さないんだ。
「それで、ね」
そう、一言だけ口にすると、クリスさんは剣の刃を、僕の首筋につきつけてきた。
2011
まあ、ここのところ、『テレビ見てねー。ニュースしか見てねー』とか、妙に偏った方向から物を言っていた様な気がします。いや、私が思うに、多分、何かしら私にとって面白い番組はあるはずなんですよ。毎日、あれだけやってるんですから。ただ、それを発掘する為に、その五倍か、十倍か、或いは何十倍っていう、つまらない番組を見る根性というか、労力を惜しんでるだけで。しかも最近のつまらないって、イラッとするという意味でのつまらないですからね。精神の安定の為、見ない権利を行使するのも無理からぬことではないでしょうか。
( ・ω・) 要は結局、解散するまでテレビ買いそうもない
「私が、あなたを見逃すと思ってるの?」
言葉尻の問題なのかも知れないけど、僕が数に入ってないのは、ちょっと切なかったりする。
『バイキルト』
『スカラ』
と言っても、結果として助けて貰った訳だし、これくらいは、ねぇ。
『――』
エビルマージが声無き声と共に左手を上げた瞬間、後方でシス達と戦っていたスカイドラゴンが二頭、こちらに向かって飛んできた。
僕の斬撃は、あの巨体相手では必ずしも有効とは言えない。ここは数少ない弱点であるヒャド系呪文をもう一回ぶつけて――。
「ケインズ一刀流、覇軍の太刀――『神無月』」
僕の目には、クリスさんが剣を横薙ぎに一閃しただけの様にしか見えなかった。だけど、そのたった一振りで二頭のスカイドラゴンはその身体を両断されていて――何が起こったのを理解するのに、数拍の間を要してしまう。
「チッ」
そんな、圧倒的戦果を上げたにも関わらず、クリスさんは舌打ちをした。理由は簡単だ。今の遣り取りの隙に、エビルマージは既に消えていたからだ。この、僅かな時間を作る為だけに、その命を投げ出せる程、統制の取れた部隊。これも、僕の経験には無いものだった。
2011
某新聞報道に、自民党が大連立に応じるには、谷垣総理が条件とか書かれていました。何それ、『解散権の確保』とか書いてありましたけど、私が彼の立場だったら、首班指名して貰った次の日に解散しますよ。人として最低ですが、どうせ総理になったら支持率なんて毎月下がるんですし、上策とまでは言えなくても、中策くらいだとは思うんですよ。
( ・ω・) その場合、私は腹を抱えて、大爆笑させて貰うぜ
「って言うか、危ないですよ。僕が攻撃しようとしてるのに、間に入ってくるなんて」
たまたま当たらなかったから良かった様なものの、一つ間違えば大惨事だ。
「あら。魔法使い同士がじゃれ合ってるのを見極められる目と、それに対応できるだけの反射神経も持ち合わせてないのに、剣士の名を称するつもりなんて無いわよ」
知ってたけど、クリスさんは本当、僕と同じくらい口が悪いと思います。
『うくぉ』
一方、エビルマージの腕から流れ出る体液は、収まるどころか、その勢いを増していくようだった。凄い剣だな。多分、純粋な剣としての性能はイヅナに及ばないんだろうけど、対モンスターについて言えば、かなりの優位性を持って臨める。もちろん、全ての魔物に有効かは分からないけどさ。
『フフフ、勉強になりましたよ。如何に人が矮小であろうとも、機を選ばねば手痛い目にあうこともある。今は、その機では無いようだ』
「そういうの、負け惜しみって言うよね」
対抗した訳じゃないけど悪態をついてみた。
『今日のところは退くことに致しましょう。君達も、魔王軍打破という目的がある以上、必ず我々と線を交える。この決着は、いずれ又』
2011
ここのところ、米国、オバマ大統領の噂を余り聞きませんが、元気なんでしょうか。経済無茶苦茶、国民皆保険は違憲判決、支持率は、何と驚きの40%割れ目前。あれ、どっかの総理に比べれば、大分、マシなんじゃないかとか思ってはいけません。大分、国民性が違うようですから。
( ・ω・) 文字通りのリーサルウェポンである戦争に、踏み切らないことだけは祈っておきますか
見ると目の前には、半ば腕を断ち切られ、傷口から不気味な色合いの液体をボタボタと垂れ流すエビルマージが居て――それより更に手前には、不思議な金属光沢をした長剣を持つ金髪の剣士が――。
「クリスさん!?」
そこに居たのは誰あろう、ポルトガ北の鉱山村で会った、公女様だった。
「へぇ、ブツ切りにするつもりで叩き付けたのに、骨で止まるなんて頑丈なのね」
そして、再会早々、何か物騒なことを言ってるような。いや、僕も切り落とすつもりではあったけど、この未だに動かない左手と相殺って感じでさ。
『その剣は……一体、何です? これ程までに血が止まらないとは、只の剣では無いのでしょう』
「あんた達のその薄気味悪い体液を血って言うのには違和感があるんだけどね。
あ、剣の話だっけ? うーん、出来立てで、まだ名前は無いのよ。銘って、閃きが大事だから、とりあえず『クリスの剣』とでもしておこうかしら」
「出来立て……」
ってことは、例のヒヒイロカネで作った剣なのか。ポルトガで別れたのはもう一月以上は前だから、ここに移動する手段さえ何とかすれば、計算は合う。エビルマージの質問に、全く答えてないのは、気にしないでおこう。
2011
私のコメディ屋としての能力は、何千と書いてきたコントに依って磨かれた様に思えます。あれは結構いい勉強になるんですよ。台詞だけで状況を伝えないといけませんし、何が何でも数行後に落とさないといけませんし。何、状況分かりづらいこととか、落ちてないこと多いぞ? それはさておいて。
まあ、やっぱりあれは日々の鍛錬の様なものなので、ドラクエが終わったら再開しようかなぁと思う所存であります。やっぱり、完全書き下ろしは無理だ。続かない。問題は、ドラクエがいつ終わるかという点だ。今年中は、キツそうだなぁ。
( ・ω・) ノープランって、実にいいフレーズだったよね!
『宜しい。やはり、四肢のいずれか一つを引きちぎることにしましょう。我々をコケにした代償は、その程度で支払えるものでは無いですがね』
挑発に、乗ってくれた。
奴の狙いは、宣言通り、僕の両腕両脚のいずれかだろう。右手を負傷しているから、左を使ってくる可能性もあるけど、いずれにしても予備動作は単調だから読み切れる。そして、単純な力比べでは敵う部分がないけど、イヅナを振るう剣速だけは僕の方が上回っている。接触した瞬間、バイキルトで威力を増加させて、不用意に出してきた腕を切り落としてやる。
『では、行くぞ』
圧倒的高地からの物言いで、右手を上げたまま走り寄ってきた。単純極まりない所作から見て、狙いは僕の左肩だろう。念の為、直前に目標を変えたり、左手を使ってくる可能性にも注意を払うけど、心配は無さそうだ。このまま、イヅナを引き抜いて、人間にも意地があることを思い知らせて――。
「ケインズ一刀流、破邪の太刀――『落陽』」
不意に、澄んだ声を聞いた。ちょ、ちょっと待った、完全に作動してるから、変な横槍とか入ったら何がどうなるか分かったもんじゃ――。
『ウヌッ!?』
鉄板を、鉄の棒で殴り付けたかの様な打撃音がした。