2011
まあ、ここのところ、『テレビ見てねー。ニュースしか見てねー』とか、妙に偏った方向から物を言っていた様な気がします。いや、私が思うに、多分、何かしら私にとって面白い番組はあるはずなんですよ。毎日、あれだけやってるんですから。ただ、それを発掘する為に、その五倍か、十倍か、或いは何十倍っていう、つまらない番組を見る根性というか、労力を惜しんでるだけで。しかも最近のつまらないって、イラッとするという意味でのつまらないですからね。精神の安定の為、見ない権利を行使するのも無理からぬことではないでしょうか。
( ・ω・) 要は結局、解散するまでテレビ買いそうもない
「私が、あなたを見逃すと思ってるの?」
言葉尻の問題なのかも知れないけど、僕が数に入ってないのは、ちょっと切なかったりする。
『バイキルト』
『スカラ』
と言っても、結果として助けて貰った訳だし、これくらいは、ねぇ。
『――』
エビルマージが声無き声と共に左手を上げた瞬間、後方でシス達と戦っていたスカイドラゴンが二頭、こちらに向かって飛んできた。
僕の斬撃は、あの巨体相手では必ずしも有効とは言えない。ここは数少ない弱点であるヒャド系呪文をもう一回ぶつけて――。
「ケインズ一刀流、覇軍の太刀――『神無月』」
僕の目には、クリスさんが剣を横薙ぎに一閃しただけの様にしか見えなかった。だけど、そのたった一振りで二頭のスカイドラゴンはその身体を両断されていて――何が起こったのを理解するのに、数拍の間を要してしまう。
「チッ」
そんな、圧倒的戦果を上げたにも関わらず、クリスさんは舌打ちをした。理由は簡単だ。今の遣り取りの隙に、エビルマージは既に消えていたからだ。この、僅かな時間を作る為だけに、その命を投げ出せる程、統制の取れた部隊。これも、僕の経験には無いものだった。