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 義賊という職業があります。厳密には職業なのかは怪しいものがありますが、そこはいいでしょう。業務内容は、悪いことをして貯め込んでいる役人や商人から銭を奪い取り、金銭的に恵まれない庶民に渡すというものです。日本で有名な義賊と言えば、石川五右衛門とネズミ小僧になるでしょう。どちらも実在はしていたとされるものの、実際に義賊であったかはあやふやな部分があるようです。しかし共通しているのは、庶民に絶大な人気があった点です。自分達には手が出せない悪党に正義の鉄槌を下し、その悪銭を還元してくれるというのは、例え作り話であったとしても痛快なのでしょう。しかし、お金というのは、所詮は天下の回り物。一時的に漏洩させて下方に流したとしても、構造そのものが是正されなければすぐに上の方に集まってしまいます。つまり義賊が伝説の域を出ないのは、根本的な解決になっていないからという解釈もできます。一度組み上がった利権構造を壊すのは、現実的には難しいものがありますから、分かりやすい義賊行為を賞賛してしまうのではないでしょうか。そういう意味では、腐った世の中を一新してやるぜという革命家の方が真っ当なのかも知れません。その過程で、間違いなく一般市民の血が流れるという点には、敢えて目を瞑ることになりますけどね。

(・ω・) 人とは、直接的な痛み以外には鈍感な生き物である

【逃げるのを追うのが楽しいんだという狩猟者的価値観】
猫:うまーお。
朱:『そんなことしてる暇があるなら、俺の世話をしろ』と言ってますね~。
黄:具体的に、何をすればいいんだよぉ。
猫:うなーご。
朱:『こっちが遊んでやってもいいぞオーラを出して、そっちがその気になったら、
 そっぽを向いてやるだけの簡単なやりとりだ』だそうです~。
黄:それ、楽しいのは猫サイドだけじゃないかという気もするけど、
 男女関係に置き換えても通用する奥深さを感じなくもないんだよぉ。


【狙撃手にでも狙われてるのかとは問いたいが】
朱:猫さんのブラッシングは、趣味に分類されますかね~?
白:そういや抜け毛で人形作るって話は聞いたことあるけど。
黄:こいつのなら、相当でかいのが出来そうなんだよぉ。
猫:まーな。
朱:『俺程の大人物となれば、影武者を用意するっていうのもありだな』ですって~。
黄:遠目に白毛玉なのは一緒で、匂いも変わらない訳だから、
 意外に完成度が高そうで困るんだよぉ。


【子供生むなら一生面倒見ろっていうくらいには無茶苦茶】
猫:まーお。
朱:『そもそも、猫飼いは趣味じゃねぇ。人生の指針に相当する話だ』と言ってます~。
黄:でっかく出たんだよぉ。
白:趣味が唯一の生き甲斐って人も多いし、境界線は曖昧な気もする。
黄:まあ、なんか飼うならそんくらいの覚悟を持てっていう話なら分かるけど、
 飼われる方が言うのは違う気がしてならないんだよぉ。


【大人しいのは満腹な内だけだからな】
猫:ゴロゴロゴロゴロ。
朱:こうやって、猫さんを撫でながら縁側でゆっくりするのもいいですよね~。
黄:たまに、五千年以上生きてる片鱗が顔を出すんだよぉ。
白:うにゃうにゃまおまお。
黄:何かもう片方の脇に、どでかい猫も丸くなってる気がするけど、
 これが平和な光景かどうかについては、判断が割れそうなんだよぉ。

 結局、朱雀は何をやっても割と楽しめるタイプなんだから、別に具体的に何かを始める必要は無いんじゃないかという月並な結論に至るのでしたとさ。
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 コンパスという単語があります。辞書的に一番にくるのは、円を書く製図器です。二番目は、方位磁石や羅針盤といった、地球上での相対的な方向を知る為の器具になります。あまり英語的な響きがしない言葉ですが、元はオランダ語なのだそうです。なんでこの用途が異なる二つの道具に同じ名前が付いているのでしょうか。おそらくは、両端が尖った棒状、ないしはくの字型という共通点からなのでしょうが、それにしたってと思わなくもありません。ちなみに、製図器の方のコンパスを和訳すると、円規ないしは両脚器と、全くの別物になります。浸透してるかとか、字面の美しさはともかくとして、漢字って便利だなぁとは感じ入ります。憶えるのが大変なのは洋の東西を問いませんけど。直線を引くのに使うのが定規で、円なら円規……本当に分かりやすいかと言われると、ちょっと怪しいところがありますが。どちらかというと、長規の方が……見慣れてないせいか、何を表すものか検討も付きません。結局、人は経験に縛られるものだという、謎の納得をしてしまいました。

(・ω・) ハート型を書くなら、心規となって、もはや何なのか分からなくなるな!

【本格的なものを見せられるとドン引きする理不尽】
白:宴会芸とか習得してみるのはどうかな。
  最終目標は、青龍を笑わせるってことで。
黄:下手な小国のトップになるより難易度が高そうなんだよぉ。
朱:まず青龍さんのツボを誰も知らないと思うんですが~。
黄:逆に、すっげーつまらないことで爆笑しそうではあるんだよぉ。
白:ある意味、宴会芸の真骨頂ってことでいいんじゃないの。


【事実を客観的に評してるだけという可能性も】
白:身内に受けるって言えば、特徴ある共通の知り合いのモノマネだけど。
朱:だよぉだよぉと鳴くだなんて、人前ではちょっと厳しいですね~。
黄:なんか言われた気がするんだよぉ。
白:逆に、青龍っぽい演技するとか。
朱:あのしかめっ面を再現したら、顔の筋肉が攣りそうですね~。
黄:部下の酒の肴で一番盛り上がるのは上司の悪口だとは言うけど、
 これはその範疇に入るのか、判断しづらいんだよぉ。


【時空を歪ませるなど奴にとっては造作も無いことさ】
白:手品とか定番でいい気がする。
  笑いとは無縁だけど、そこそこ出来れば感嘆させられる印象あるし。
朱:私の器用さで出来ますかね~?
黄:なぁに、朱雀ならシルクハットから何が飛び出しても、
 文字通りタネも仕掛けも無いで済ませられるんだよぉ。
白:ライオンが出てきて朱雀も綺麗に居なくなったら、
 まさに一世一代の大奇術だね。


【急に真顔になってこっちを見るのはよさないか】
白:あとは、テンション高く流行りの芸人のマネをするとか。
黄:朱雀には無理だし、青龍も冷めた目で見るという、絶対に無しな提案なんだよぉ。
白:もしかしたら、お遊戯会を見守る親くらいには微笑ましく思ってくれるかもよ。
朱:完全に、当初の目的を見失ってますよね~。
朱:猫は、暴れるだけ暴れたら、自分がなんで暴れてたのかすら忘れる生き物だから、
 致し方ないのかも知れないんだよぉ。

 四神の職場も、定期的に宴会を開いたりしているのでしょうか。ただでさえ面倒な上司と部下の相手なんかしたくないから、青龍がなんやかんや理屈を付けて欠席する様しか思い浮かびません。

 飛行を得意とする鳥類には、雛の時の方が翼の大きい種が少なからず存在するそうです。これは空を飛ぶ経験が浅い為、姿勢を安定させる為の仕様なのだとか。羽が小さい方が難易度は上がるものの、小回りが利き、エネルギーの消費も少なくても済みそうというのは、感覚的にそう思えます。たしか飛行機も、小さいものの方が挙動が不安定で、速度を出そうと思ったら腕が充分でないと危険だった気がします。そう考えると、朱雀の背中に生えているものが無駄にでかいのも、成長前だからなのではないでしょうか。朱雀の場合、分裂したり、頭身そのままで巨大化することはあっても、いわゆる大人バージョンは出てくる気配すらないので関係無い話なのかも知れませんが。そもそも、一般的にショタ化、ロリ化する話は多くとも、成人化する話はマイノリティの気がします。やはり日本人はよくも悪くも紳士淑女なんだなぁと、変なところで納得をしてしまいました。

(・ω・) 小柄な身体にでかい付属物がいいんすよと、力説を始めてしまいそうだ

【初心者スキーヤーの如く転倒することでなんとか】
白:思ったんだけど、朱雀って宙に浮けるじゃない。
  下り坂で勝手に落ちていくか試したことないんだけど。
朱:そういえば、平地でしかやったことないですね~。
白:重力に従って下がっていくなら、一人ウォータースライダーとか、
 一人ジェットコースターみたいな感じで遊べるんじゃないかなって。
黄:仮にそれが成功したとして止まり方はどうするんだと、
 少しくらい考えてから発言して欲しいものなんだよぉ。


【趣味の話になるとテンション上がるマニアみたいなもんだ】
白:何はともあれ、科学は無数の実験に依って成り立つものだよね。
黄:この行動力を、どうして真っ当な道で使えないのか、なんだよぉ。
朱:反論一つせずに丘の上までついてきた私達も同罪ですよね~。
黄:ゴネても有用性がどうとか、
 社会への貢献がどうとかの演説が続くんだから、とっとと諦めるのが基本なんだよぉ。
朱:お仕事中に、そんなプレゼンを聞いたことはほとんど無いんですけどね~。


【だだっ広い草原を選んだのは間違いだったのだろうか】
朱:ふ~に~。
黄:流れるようにして滑っていくんだよぉ。
白:ソリ遊びと同じ理屈だね。
  雪や草が無くても抵抗がほとんどゼロってのが汎用性高いけど。
黄:トロッコでジャンプするアクションゲームみたいなことも出来そうなんだよぉ。
白:ところで、この会話をしてる間に、朱雀がケシ粒みたいに小さくなってるのは、
 あんまし触れちゃいけない感じなのかな。


【これはこれでそれなりに楽しんだらしい】
朱:く、空気抵抗が無かったら、いつまでも減速しなかったですよ~。
白:飛行機が着陸する時みたいに、羽を広げてスピードを調整したらどうだろう。
黄:パラシュート扱いなんだよぉ。
朱:御先祖様も、こんな使い方をされるとは思わなかったでしょうね~。
黄:そういう話をすると、そもそもこんな朱雀が誕生すること自体が想定外な訳で、
 多方面に謝罪行脚に行かなきゃならなくなるから封印すべきなんだよぉ。

 科学実験の基本は、トライアンドエラーアンドエラーアンドエラーです。泣きたくなるくらいの失敗の中から自説を肯定するデータを見出す訳ですが、たまに全く関係のない新説を証明してしまうことがあるのが面白いのだとかなんだとか。

 SFというジャンルは、一般的にはサイエンス・フィクションの略称です。その名の通り、自然科学を題材とした創作物全般を意味します。宇宙旅行、タイムトラベル、未来戦争等々、幅広いサブジャンルを内包していて、一纏めに括ることが出来ません。そもそも、科学的要素が含まれていることが条件なのか、メインテーマでなければならないのか、定義自体が曖昧です。謎技術で動く玄武が居る黄龍ちゃんも、広義ならばSFとなるでしょう。しかしこのSFというものは昔からコアなファンは多いものの、一般層にまで間口を広げられるものかと言われると微妙なところがあります。無論、時代を席巻したヒット作は多数あります。しかしそれらの大半は、舞台装置としてのSFであって、主題として扱われているものは少数の印象があります。まあ、娯楽作品なんてものは楽しければなんでもいいのですが、SFマニアと呼ばれる方は、そう解釈しないようでして。相対性理論も量子学も、たかだか百年程度前に出た理論だと言うのに、近未来を現代の科学理論で説明を付けないと納得がいかないようです。作る側の理屈で言えば、練り込みを軽視するつもりはありませんが、全ての設定を破綻なく組み上げたからといって、エンターテインメント性が飛躍的に上昇するという訳でも無いのです。なので、そこら辺は適当に折り合いをつけて、作品を楽しんでる間は違和感が湧いて出ない程度にパサパサと振りかけるくらいがちょうどいい気がします。ええ、緻密な構成に依る完成度の高い作品を作れない人間の、軽い僻みですよっと。

(・ω・) ブワーッとして、バーっとして、ダーッとしときゃいいんだよ

【個性派という枠にすら収まらない異形だけどな】
黄:無難なところで、スポーツとか始めたらどうなんだよぉ。
朱:私に向いてるのはなんですかね~。
白:身体能力は幼児並、浮遊できるけどたった数十センチで移動速度は徒歩未満、
 でかい翼が大抵の競技で邪魔になるとしか思えない。
黄:羅列してみると、飛び越えないといけないハードルが多過ぎるんだよぉ。
朱:世の中、私のような尖った能力の持ち主には厳しいですよね~。


【根本的にありとあらゆる競技に向いてない気がしてきた】
黄:ペタンクという、近距離にボールを投げて、そのニアピン具合を競う球技があるんだよぉ。
白:体力があんま関係ないから、子供から老人まで公平に勝負できるのが売りみたいだね。
朱:パターゴルフとカーリングを組み合わせたみたいなものですかね~?
黄:多分、大体合ってるんだよぉ。
白:問題は、朱雀がボールに触れると重力異常を起こすんじゃないかってところだけど、
 それを言い出したら何も出来なくなるからなぁ。


【一般人の脳で処理できる限界を超えていく】
朱:ふに。
白:ほーら、的の上に浮いたまま落ちてこない。
黄:公式審判員を呼びたくなってきたんだよぉ。
朱:これを利用して、新たな競技性を獲得できませんかね~。
白:縦横だけじゃなく、上下を加えることで奥深さが増すってこと?
黄:世の中には三次元オセロなんてものもあるけど、
 流行っているかどうかについては、御存知の通りな訳なんだよぉ。


【宇宙生活が一般化する時代になれば勝機はある】
朱:このゲーム、結構面白いですね~。
黄:ハマってるんだよぉ。
白:球が何個も宙を舞ってて、さながら空中ビリヤードみたいになってるんだけど。
黄:朱雀にしか出来ない楽しみ方なんだよぉ。
白:バトル漫画なら、こっからヒュンヒュン飛んで攻撃してくるんだろうけど、
 朱雀なら安全安心設計ってのが、いいんだか悪いんだか。

 体力があまり要らないスポーツと言えばゲートボールが有名ですが、高齢者の増加で公園の占拠が問題となっているとか。そもそも、ゲートで穴を開けるのも、厳密に言えば宜しくないことですからね。ペタンクなら、ちょっとしたスペースで、なんなら室内ででもできそうなので、もしや流行るかも知れません。

 太陽系を構成する物質は、太陽が作られた時に寄り集まったものとされています。惑星や彗星、小惑星群などは、いわば太陽の余り物というのが、これまでの通説でした。しかし最新の研究では、その経緯にしては構成要素が多過ぎるのではないかという観測結果が出ているのだそうです。そこで出てきた説の一つが、他の恒星系と近接した際に、一部を強奪したのではというものなんだそうです。宇宙規模でも、世の中は奪い合いなんですねぇ。どれだけ話がでかくなろうとも、リソースは限られてるんだから致し方ないのでしょう。しかし太陽系の一部が外宇宙由来という話になると、なんだか一気にロマンに溢れてくる感じがしないでしょうか。もしも地球がそうだとしたら、生命誕生の秘密などに絡めて、SFちっくな話を展開できるかも知れません。或いは、月がそうであって、地球の監視役をしているということならば、あまりに出来過ぎな存在に説明が付く気すらしてきました。

(・ω・) 話は聞かせて貰ったと、月読が飛び出してきそうだな

【誤用も過半数に達したら正用理論】
朱:とりあえず、一度は言ってみたい台詞を吐いてみるのもいいですね~。
白:利いた風なことを言いやがって、的な?
黄:たしかに、普通の生活してる分には使いどころが無いんだよぉ。
朱:こまっしゃくれたことをも似た感じでしたっけ~。
黄:こんな感じで、古語になる前に保存しておかないといけない言葉は多いけど、
 流れのままに死滅を見守るのも大事なんじゃないかとも思えて困るんだよぉ。


【何より判明したところで是正する気なんか無いからな】
朱:仕事中に芝居がかったことを言うと、青龍さんにたしなめられるんですよね~。
黄:むしろ、その程度で済ます青龍の度量が凄いんだよぉ。
白:怒鳴ったところで効果は無いも同然で、エネルギーの無駄遣いだし。
黄:怒られる方が冷静に分析するってのもどうなんだよぉ。
朱:限りなく他人事だと思ってるからじゃないですかね~。
黄:この状況を更に朱雀が客観的に読み解こうとするとは、
 これほどに無益な連鎖もそうそう無い気がしてきたんだよぉ。


【宗教関係者として間違ってる気がしてならない】
朱:明日の明日は明後日だけど、明日の昨日は今日なんです~。
黄:意味深そうでいて、内容が薄すぎる発言が飛び出したけど、
 考えてみたら日頃からこんなもんだったんだよぉ。
朱:新しいこととは言えませんかね~。
白:逆に、本当に含蓄のあることを口走ってみるとか。
朱:そんなことが出来るなら、とっくに朱雀なんて辞めて独立してますよ~。


【だってあれ月より小さいんだもん】
白:くっ、まさかそんな手があるだなんて。
朱:裏の裏の裏が、表になるだなんて予想外でした~。
黄:只の寸劇になってるんだよぉ。
白:まあ、なんて言うか、シチュエーションコントでストレス発散みたいな。
朱:カラオケボックスみたいに、舞台ごっこで憂さを晴らせる施設は受けませんかね~。
黄:何が流行るかなんて分からない世界なんだから絶対とは言わないけど、
 冥王星が惑星に復帰するくらいには無理筋だと思うんだよぉ。

 謎の神言語で会話してるはずの黄龍達が、日本語のここまで細かい部分について語るという部分については、深く考えてはいけません。


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