2018
小判鮫と呼ばれる魚が居ます。鮫の名を冠しているものの、種族としては遠いのだそうです。最大の特徴は、人間で言うところの後頭部に小判の様な模様の吸盤があることです。そして大型の鮫や鯨などにへばりつき、餌のおこぼれなどを得て生活します。転じて、虎の威を借る狐的に、強大な何かに擦り寄って恩恵を受ける人をそう呼ぶこともあります。まあ、人間の感性で言うと尊厳とかどうなってるんだになるんですが、彼らは彼らで生き残る為の武器として身に付けたものの訳です。寄生虫だって良い意味で使われることは稀ですが、動物と良好な関係を保っている細菌やなんかもたくさん居ます。結局のところ、人間は主従に異様なまでに拘る生き物ということなのではないでしょうか。歪んだ平等主義が跋扈する昨今、小判鮫から人間社会を見詰め直してみるのも一つの手なのやも知れません。
(・ω・) 広い意味で小判鮫辞めたかったら皇帝にでもなるしかないよな
【典型的な当人だけは斬新だと思ってる企画だよね】
月:神様界隈で、ソーシャルゲーム的なものを展開したらどうだろうか。
黄:多分だけど、三周くらい遅れてるんだよぉ。
玄:過当競争を終えて、淘汰の段階に入っていますよね。
朱:戦国時代も、こうなったら後は畳むだけだと思います~。
月:新しいことを始めようとすると、こうして出鼻を挫かれる。
この手の先人に、どれ程の才能が潰されたのであろうなぁ。
【そういうみみっちい復讐を考え付く辺りも問題なのでは】
月:冷静に考えてみろ。
元ネタとなる神話は星の数ほどあり、力関係も開発サイドの思うがまま。
こんなにも向いている素材があるだろうか。
黄:二番煎じ、三番煎じを通り越して、出涸らしだと思うんだよぉ。
朱:月読さんがメジャーになりきれないのは生まれついた環境とかじゃなく、
単にセンスが欠落してるからじゃないですかね~。
月:よぉし、黄龍と朱雀のランクを低く設定してやるから、覚悟しとけよ。
【三貴子とか四神内でランキングを付けることは禁忌だぞ】
朱:ところで、低ランクになるとどうなるんですか~?
月:プレイヤーから、ハズレだのゴミだの、罵詈雑言を受けることになる。
朱:殺伐としてますね~。
月:レアを輝かせる為には必要な犠牲なのだ。
黄:究極的に言えば人間社会や神様世界も似たようなものではあるんだよぉ。
玄:神格に近しい概念が存在しない神話など、聞いたことも無いですしね。
【むしろ道連れにして同類を増やす作戦にすら見える】
月:とまあ、流行らすことさえ出来れば、
逆に、月読之命を隠れた一流神として浸透させることも可能という話だ。
玄:目的は分かりました。私にも一枚噛ませてください。
黄:見事なまでの手の平返しなんだよぉ。
朱:この両名が組んで、何か結果が出たことありましたかね~。
黄:毎度似たようなことを言ってる気がするけど、
負と負が合わさっても、巨大なマイナスのオーラが蔓延するだけなんだよぉ。
わざわざ探すまでもなく、世界中の神様がモチーフになってるソーシャルゲームはたくさん存在するんだろうなとは思います。本当に今更参入してもどうにもならん気がしますが、本人達が満足なら優しい眼差しで見守ってあげましょう。
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2018
圧巻、という言葉があります。特定の何かが、ずば抜けて素晴らしい時に使われる言葉です。語源は、意外にもと言うべきか、昔の中国の役人登用試験です。最優秀者の答案が一番上に置かれたことから、他者を抑え付ける程の巻物、ということで圧巻になったのだとか。言われなければ分からないシリーズに入れていい由来だと思うのです。似たような字面の言葉に圧倒がありますが、これは段違いの力で他者を薙ぎ払うくらいの意味なので、漢字そのままなところがあります。圧が被っていて、抜群のものが前提にある為に混同してしまいがちなようです。優れているのを褒める場合は圧巻、相手を捻じ伏せる場合は圧倒と、意識してみるべきなのかも知れませんね。
(・ω・) 勢いで使う時は、割と間違えてしまいそうだよ
【外装の一部は有機物だし頑張ればいけるかも】
朱:何かしら相互に影響を与えそうですし、
白虎さんと玄武さんでユニットを組んで活動するというのはどうでしょうか~。
玄:因縁のライバルが、共通の敵を相手する時に手を組む王道展開ですね。
白:私達、そんな関係だったっけ。
黄:むしろ白黒コンビのはずなのに、微妙に関わりが薄いんだよぉ。
朱:白虎さんは食べられないものに興味は無いですからね~。
【あんまし間違ってる気がしない理屈だよな】
黄:一方の玄武も、白虎との人気格差に複雑な感情を持っていて、
正しい距離感が掴めていないんだよぉ。
朱:人工知能も極まれば、結局は人間関係に悩むんですね~。
黄:自我とはつまり他人を意識することと思えば必然なんだよぉ。
玄:逆に言うと、自分のことだけで世界が完結してる方は、
人格と呼べる水準に至ってないということになりますね。
【実際に三日で飽きて無かったことにしたらしい】
朱:白虎さんの場合、六百年掛かって今がある訳ですし、
慌てて何か特徴を得ようとしても難しいんじゃないですかね~。
玄:御年配の方が生活習慣を改めるのが困難なのと同じ理屈ですね。
黄:何かを始めるのに、年齢は関係ないんだよぉ。
朱:この間、黄龍さんがヒップホップの練習をしていたのもそれですか~。
白:これに関しては、熱しやすく冷めやすい金属鍋みたいな話だと思う。
【変わらない素晴らしさという逃げ口上は用意しておく】
白:そういや両親に、『アンタ子供の頃から変わんないな』って言われたっけか。
黄:実年齢の割に永遠の若手感が抜けない理由を垣間見たんだよぉ。
朱:四神で見れば青龍さんに次ぐ年長者なのに、そんな感じしませんよね~。
玄:仕事も百年やってるとは思えない程、初歩的なミスをしますし。
白:改めて考えてみたら、数百年後も今のまんまな気がする。
黄:その結論を最初に導けない辺りに、
時間とか労力を効率的に使えない真骨頂が見え隠れしてるんだよぉ。
終わってみると、本当にこれは白虎の話だったのだろうかという気がしないでもありません。個人回はそのキャラクターの魅力を最大限に引き出すべきなのでしょうが、世間的に見ても出来てないことも多いことから見るに難易度は高いんでしょうね。
2018
八咫烏と呼ばれる日本の聖鳥が居ます。ヤタガラスと読みます。咫は長さの単位ですが、日本語の八には大きいという意味が含まれています。八咫鏡なんて神器もあることから、この場合は単に大きなカラスということになるらしいです。何よりも特徴的なのは三本足であることなのですが、その理由は曖昧です。大陸に原型があるらしいので、特に意味もなくパクったという可能性が高いのですが。日本人にはサッカー協会のシンボルマークとしての印象が一番強いでしょう。最も知られているエピソードとして神武天皇の案内役というものがあるので、日本サッカーを導いてくれという意味があるのかと思ってしまいます。実際のところは、昔のお偉いさんの出身地が縁の深い熊野那智大社近くというだけらしいのですが。そんなんでいいのかと思わなくもありませんが、物事が決まる経緯なんてのはこんなものなのかも知れません。
(・ω・) グループリーグ突破したのは、八咫烏の加護があったということにしておこう
【玄武にそれを期待していたのかと思うと泣けてくるな】
朱:それではここで、上司である青龍さんの見解を伺ってみましょう~。
青:個人的には、淡々と職務をこなす無色透明な部下が欲しいのですが。
黄:想定内の解答なんだよぉ。
白:そんなこと言うなら、人工知能と機械にでも働かせたらいいじゃない。
玄:まったくもってその通りです。
朱:何か、物凄く引っ掛かることがあった気がしてなりません~。
【常に新型買い換えを煽られる携帯電話の瀬戸際感を忘れるな】
青:実際に、業務の一部を代行させられないか検討しています。
白:ますます、生きてる私達が個性を大事にしないといけないね。
黄:クビになるという危機感が無いのが凄いんだよぉ。
白:今の世の中、宗教屋なんてお飾りでいいんじゃないの。
黄:突き詰めれば、見栄えの良いロボットで代用できるって話なんだよぉ。
玄:個人的には、安心する要素しか無くて困惑すらしているのですが。
【そもそも先代の場合アドリブで方向性変えちゃうし】
青:以前、プロジェクト主任を先代玄武に依頼したのですが断られました。
黄:絶対にまともなことしないから、むしろ良かったんだよぉ。
朱:玄武さんより面白いものを作ることに尽力しそうですよね~。
玄:私に基準線を置くのもどうなんですか。
青:どうして求めるものと完成品に食い違いが生じるんですかね。
黄:意思疎通を徹底的に図れば歩み寄りは可能だけど、
技術的な問題より難易度が高いのが現実だからなんだよぉ。
【モチベーター担当の副官を付ければマシになりそう】
白:単に元職場の臨時雇いになるのを嫌がった匂いもするけどね。
玄:黄龍さんの家には平然と顔を出しますが、
経緯が逃げ出したも同然なので気まずそうですよね。
青:正直、総合で考えればどなたでも大差ないので気にしていないのですが。
白:この、部下にやる気を起こさせる能力だけ授からなかった上司は、
どうにかならんものかしら。
私のようなタイプの物書きは人工知能に仕事を奪われないと思っていたのですが、なんか進歩が速すぎてやべーんじゃないかと、ちょっと危ぶんでいます。
2018
鶴亀算と呼ばれるものがあります。二次方程式を感覚的に分かりやすくすることを目的として開発されたものと推察されます。これは鶴の足が二本、亀は四本あるということが前提となるものです。そして、鶴と亀が合わせて何匹居るか、足を合計すると何本かの情報が提示されます。これで、鶴と亀がそれぞれ何匹ずつ居るか導きだすことが可能です。仮に鶴の数をx、亀の数をyとすれば、x+y=合計の匹数、2x+4y=足の数で、立派な二次方程式となることが分かります。日本のふざけた教育課程では、小学校の段階でxだのyだのを使うことを許されないので、代用として用いられることもあるようです。これの源流は中国にあるのだそうで、初期は雉と兎だったのだとか。どっちも食材寄りの生き物な辺りに、生活に密着してる感じがあります。日本に渡った後、めでたい鶴と亀に置き換わったという説が有力な様です。黄龍ちゃんでやるなら、ふに虎算とでもすればいいのでしょうか。朱雀は羽が背中に生えてる謎生物なので、両腕を足をカウントするかの問題が残りそうですけども。
(・ω・) 軽いノリで天使風外見にした余波が、変なところに広がってる気が
【自分を知ってる連中にアピール出来ればいい訳か】
朱:他に何か得意なことは無いんですか~?
白:うーん。
黄:ここで詰まる辺りに、企画の限界を感じてきたんだよぉ。
玄:この際、長所でなくても良いのではないでしょうか。
テレビやネットで素人芸が受けるようになって久しいですし。
黄:それはあくまで身内ネタの延長線上にあるものなんだけど、
白虎が目指してるのも、つまりはそういうことの気がしてきたんだよぉ。
【嫌味に気付くだけの感性が無いだけという説もある】
白:自賛はしんどいから、みんなが私の良いとこ言ってくんない。
玄:よく、そんな恐ろしい提案を出来ますよね。
朱:ダメなところを並べるのと同じくらい、ダメージを負いそうです~。
黄:褒めて伸ばすとは良く言うけど、それはそれで技術が必要なんだよぉ。
白:大丈夫、大丈夫。持ち上げるのが下手すぎる青龍のせいで感覚狂ってるから、
微妙に悪口っぽいことでも前向きに受け止められるよ。
【七代祟るエネルギーを有効活用できないだろうか】
玄:多少の面倒事があっても、翌日にはあっけらかんとしているのは、
少しばかり凄いなとは思っています。
白:あんまし憶えてないだけなところあるけどね。
猫:なーご。
朱:『ネコ科のくせに恨みを持ち越さないとは何事だ』と言ってますが~。
玄:むしろネコ科を集めてバトルロイヤルをさせたら、
どれほどの怨嗟が積もるのか興味が湧いてきました。
【ってか朱雀と被ってる気がしてならない】
朱:何かに熱中してる時の真剣な眼差しは素晴らしいと思いますよ~。
次の日には、別のことに興味が移ってることが大半ですが~。
玄:仕事を一生の趣味に出来れば最強ですよね。
まず無理だというのを分かった上で言ってますが。
黄:やっぱり、上げてんだか下げてんだか分かんない展開になってきたんだよぉ。
玄:これを良い方に捉えられる精神性は特筆すべきなのやも知れませんが、
売りに出来るかと言われれば、疑問視せざるを得ません。
大食いと身体能力の高さを封印されると、白虎を褒めるのは実に難しいものだなぁと思い知らされる次第です。
2018
トーナメントという言葉があります。現代日本語では、多数の個人、ないしは団体が競技をする際に、優勝者を決める為の方式を意味します。その内容はシンプルで、一対一で戦って負けた方が敗退し、勝ち抜いた方が次のラウンドに進みます。そして一人、または一チームが生き残るまで繰り返す訳です。語源は中世ヨーロッパで行われた馬上槍試合と言われています。これは二名がそれぞれランスと呼ばれる巨大な槍を持って馬に乗り、真正面からぶつかり合って、叩き落とした方が勝者となるものです。決闘形式で行われることと、敗者が無残に地を舐めることから名付けられたのでしょう。チーム数マイナス一試合で決着する為、短期決戦に向いています。一方で、一発勝負な為、組み合わせや番狂わせなどで実力者が早々に退場することもあります。その緊張感が人気でもあり、夏の高校野球などがトーナメント制でなくなることも、当面は無いでしょう。ゴルフの大会もトーナメントと呼ばれますが、これはマッチプレイが主流だった名残なんですかね。タイマン要素がそれくらいしか思い浮かばないのですが、詳しい訳でもないんで何とも言えません。
(・ω・) その内、大会くらいの意味になるのかもね
【鈴よりも大事なのは表情から察すること】
朱:白虎さんは、足が速いですよね~。
白:短距離ならそれなりだと思うけど、長くなると麒麟に勝てないしなぁ。
玄:狩りのスタイルも、一気に間合いを詰めて噛み付くですしね。
朱:間合いさえ間違わなければ食べられることは無い訳です~。
黄:白虎と朱雀の場合、物理的なものより精神的な距離の方が大事そうだけど、
なにせ気まぐれ界の帝王みたいな輩だから難儀なんだよぉ。
【美味しいという言葉の解釈に齟齬を感じたら一人前】
玄:瞬発力に自信があるなら、アイススケーターを目指すのはどうでしょう。
白:寒いの嫌いなんだけど。
朱:鏡面に油的なものを塗る競技を開発してもいいんじゃないですかね~。
白:そういうのは、お笑い担当の仕事じゃないかな。
玄:白虎さんが、自身を道化枠だと考えていないことに驚きました。
黄:なんか誰一人として得をしない話題に足を踏み入れた気がするんだよぉ。
【サービス終了が無ければ危険水域に突入していたかも知れない】
玄:肉食獣の動体視力を活かして、何かするというのはどうでしょうか。
朱:反射神経も抜群ですからアクション系のゲームとかですかね~。
白:私に、細かい作業とか記憶力必須のものなんか出来ると思う?
黄:まず、モニターの前に長時間座るというのが難しそうなんだよぉ。
朱:かつてネットゲームに生活の何割かを捧げていた黄龍さんが言うと、
絶妙な説得力がありますよね~。
【現存する最上級の貴族かも知れない】
黄:それにしても、どうしてそんなに得意なことが偏ってるんだよぉ。
白:生まれ持った能力にかまけて努力しないのがネコ科の正しい生き様だからね。
猫:うまーお。
朱:『良いこと言うじゃねーか姉ちゃん』と言ってます~。
玄:食物連鎖の高位は、上から目線が似合いますよね。
黄:そのドラ猫の場合、朱雀の召使い化に成功しただけという気もするけど、
一部の猫飼いも似たようなものだったんだよぉ。
生きていけるなら、それ以上の努力をしないのが生き物の本来の姿のはずなのですが、じゃあ人間は一体なんなんだという話にはなるんですよね。