2019
酔狂という言葉があります。アルコールでも入ってるんじゃないかというくらいにズレた行動をすることを意味します。しかし考えてみると酔い狂いという字面自体が、中々にイカれています。酔興、粋狂とも書くそうですが、粋興は無いようなので、酔狂が本道っぽいです。用例として一番多いのは『伊達や酔狂』でしょう。伊達とは、外見や人間性を良く見せようとする行為を指します。そして伊達や酔狂を用いる際は否定することが多くなります。単にカッコつけていたり頭のネジが外れているのではなく、実用性や目的がある物や行動を指す訳です。語感が良くて浸透しているからそこまで気になりませんが、割と遠回りな物言いだと気付かされます。伊達や酔狂ではない、に似た表現と言われても、パッとは思い浮かびません。真面目辺りが一番近いんでしょうか。シンプルすぎて面白みに欠けるので、やっぱし伊達と酔狂に頼らざるを得ませんね。
(・ω・) それ自体が伊達じゃねーかと言われると、否定はしきれない
【品行方正になってしまったら連載が終わる作品が多いのは事実である】
芽:メイドに何か一つを足すことで、最も受けが良くなるのはなんだろう。
長:アンタ、野良猫っぽい、働かない、小柄、目付きが微妙に悪い、
ついでに口も悪いって、てんこ盛りで散逸が過ぎるじゃない。
?:ですが、ここから引き算をしていくと、
芽依さんのアイデンティティが崩壊していきそうです~。
長:いきなり労働に目覚められても、それを芽依と認識するのが難しいのは分かるわ。
芽:キャラクターとして色が付いてしまった以上、
今のままの私で居ることが最適解ってことになる。
【有能な毒舌メイドってカテゴリなら類似品は少なくない】
芽:メイド長も、過去が多い、手持ちスキルが多い、背が高い、眼鏡、
スタイルが良い、敵が多そう、と何処向けなのかが分からない。
長:別に、誰かに媚びようと思って今の状態って訳じゃ無いんだけど。
?:二つや三つ差っ引いても、メイド長は人格を維持しそうな気がします~。
長:これが、自己を確立した大人の女性ってものよ。
芽:単に量産型に寄ってて、代わりが幾らでも居るから感もある。
【人気を二分しているのは間違いないけど全てが違うってのは言い過ぎ】
?:メイド長って、芽依さんと真逆の存在に見えますけど、
犬っぽい訳でも無いんですよね~。
芽:たしかに御主人様が居なくなっても、大して気にしなさそう。
長:具体的に何の動物ならしっくりくるのよ。
?:地域を取り仕切るボス猫と言いますか~。
長:結局、猫なの?
芽:猫の専門家としては、犬が対になるって部分から考え直すことを推奨する。
【ネコミミメイドが最大派閥なんだから正しいはず】
?:私も、おっとり系の猫っぽいと良く言われます~。
長:猫だらけね、この屋敷。
芽:メイド好きの九割二分が猫も好きってデータがあるから問題ない。
長:忠節から最も縁遠い生き物の一つなんだけど。
?:飼い慣らしきれない感じが良いんじゃないでしょうか~。
芽:そういう訳で、私が自由奔放なのは職務の一環とも言えるのだ。
メイド長の、色々と偉業を達成した過去はあるけど、今は平和に暮らしたいという良くある設定は、ある意味で主人公向きです。その彼女をイライラさせる芽依はひょっとして大物なんじゃないかとも思いますが、錯覚ってことにしておきましょう。
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2019
鯉のぼりと呼ばれるものがあります。端午の節句、祝日で言うとこどもの日に、高い位置でなびかせる鯉を模した飾りを意味します。江戸時代、武家で流行したものに端を発しているのだそうです。鯉は長命で生命力が高く、更に滝登りをすることで龍に成るという伝説があります。そこから息が長く出世できるという縁起を担ぐのに用いられたのだとか。家督を継げるのは一人だけということで、本来は黒い真鯉だけ掲げるものでした。しかし明治に入り、家族を表す為に緋鯉なども増えていったのだそうです。若干の商業主義も感じますが、そういうものです。そしてポリコレがうるさくなってきた昨今、男の子の為だけの飾り付けに非難が集まったりもします。少子化もあるのでしょうが、近頃は目にする機会が減ってきたのはこれが一因でもある気がします。文句言うのはお手軽ですが、それに伴う影響に関しては責任を負わないのが難儀な部分だと思う次第です。
(・ω・) そもそも、縁起物に金を掛けなくなった部分もありそうだけど
【この三級映画感溢れるネーミングが溜まらない】
芽:メイド長が、日本メイド十傑にノミネートされたって聞いた。
長:私の知らないところで寸評されるのは癪に障るわね。
ちょっと本気で潰してやろうかしら。
芽:これが後にメイド大戦争と呼ばれる大乱の幕開けであるとは、
今はまだ誰も知らないのであった。
長:妙なナレーション付けてるとこ申し訳ないけど、
半日もあれば終わるものを大乱とは呼ばないでしょ。
【挑発は乗った方が悪いと相場が決まっている】
長:話し合いの結果、今後は自薦他薦はともかくとして、
本人の許可無しに選出はしないってことでまとまったわ。
芽:恫喝や脅迫も議論の内って考え方なんだろうなぁ。
長:手さえ出さなければ、それは立派な平和的交渉よ。
芽:兵糧攻めなんかも含まれてそうな物言い。
長:それで音を上げる軟弱っぷりなら、テープルに座った時点で負けてるも同然だし。
芽:この短いやり取りに、世界が安定しない理由が凝縮されてる気がしてならない。
【目的を持って潜入してるにしても目立ちすぎてダメだろうと】
芽:識者曰く、メイドはポンコツに限る、らしい。
長:知識人なんてのは上っ面しか見てないのが丸分かりの発言ね。
芽:ドジっ子メイドの九割七分は絶妙な計算で成り立ってることを知らなさそう。
長:料理をひっくり返そうもんならコックに何言われるか分かったものじゃないし、
ギリギリでキャッチ出来る匙加減を見極めないとね。
芽:そこまで出来る能力を持ちながら装わなければならない理由は思い付かない。
【細分化が進んでオーソドックスメイドのイメージが共有できなさそう】
?:昨今は、メイド長の様に長身の方と、芽依さんみたいに小柄な方、
どちらが正統派のメイドなのかで揉めてるんだそうですよ~。
長:識者って、この子?
芽:私にとって、メイドの師匠と呼んで良い御方。
長:教育係を兼任してる私のメンツを潰したい気持ちは伝わってきたわ。
?:メイド学を修める為にメイドをしている部分がある身としましては、
もっと同士を増やしていきたいと思っています~。
メイド長の口調は、私の持ちキャラでもオンリーワンな感じがあります。たしか御主人様相手でも喋り方を変えなかった気がしますが、メイドとしてどうなんだという部分は否定できませんね。
2019
無間地獄と呼ばれるものがあります。ムゲンジゴクと読むのが一般的で、無限ではなく無間です。八大地獄と称される、八つの区域に分けられた地獄の中でも、最も過酷とされる場所です。阿鼻地獄とも言いますが、これは梵語に当て字をした阿鼻を中国語に訳したものなのだそうです。文字通り、間が無い、つまり絶え間なく責め苦が続く過酷さを意味しているのだとか。逆に言えば、他の場所は休憩タイムくらいはあるんでしょう。拷問なんてものを受けたことがないので想像でしか言えませんが、変に間が空いてしまうのもしんどいものがある気はします。聞き齧った知識だと、適度に休みを入れるのがコツらしいですし。まあ、無間地獄は一つ格下の大焦熱地獄より遙かに苦しい上に、刑期がこっちの世界換算で兆年単位になるらしいので何とも言えない部分がありますが。仏教は数字を盛っておけば良いと思ってる節があるので、個人的には相容れないものが多いのです。そもそも無間地獄に行くには死んでから二千年くらい落ち続けないといけないらしいので、その間に悟りの一つや二つ開けそうな気すらしてるんですよね。
(・ω・) 転落死の大半は落下中に絶命するっていうけど、元々死んでたらどうなるんだ
【本当にメイドが着たいかについてのデータが欲しいところ】
芽:ミニスカが邪道とされる服装は、
和服、チャイナドレス、エプロンドレスが三大巨頭と言われている。
長:どこ調べよと言いたいところだけど、何となく分かるのが歯がゆいわ。
エプロンドレスに関しては汚れない為の服なんだから、
素肌が晒される部分を減らすのは当然なんだけど。
芽:清掃員みたくツナギで良いはずなのに、可愛いものにする辺りが罪深い。
長:着る方と見る方、どちらの需要も満たした結果なんだから問題無しよ。
【何処の世界のメイドの話をしているんだろうか】
芽:ともあれ、脚線美に自信が無くても着こなせる便利な装束。
長:男視点だと、和装とチャイナに関してはチラリと見えるから良いらしいわよ。
芽:私達もスリットを入れれば機動性が増しそう。
長:足の動きで重心を悟られたら不利になるじゃない。
芽:振っておいてなんだけど、返しがガチで怖い。
長:メイドたるもの、常在戦場の心構えを忘れたら死に繋がるわ。
【学生時代のバンド活動とか永遠に残りかねない】
芽:私も現役のメイドな訳だし、ネット動画の人気者になれそう。
長:とっかかりとしては良いでしょうけど、芸が無いとすぐ見放される業界よ。
芽:必殺の、清掃用具でのジャグリングを披露する日が来たか。
長:宴会芸としては悪くないけど、今時そんなので再生数稼げる訳が無いわね。
芽:この詳しさ、上げてみた過去があるに違いない。
長:若さが残した負の遺産が、証拠として残る現代って絶対にヤバいわ。
【思い描くメイド像に若干の乖離が確認できる】
長:なんならアンタを的に、ウィリアム・テルみたいな曲芸やってみても良いけど。
ナイフ投げなら急所を狙うことが出来るし、同じ要領で外せると思うわよ。
芽:習性で心臓に突き刺さりそう。
長:銃弾ならともかく、ナイフじゃ肋骨で弾かれやすいから肝臓が狙い目になるわ。
芽:だから、なんでそうマジな話をするのか。
長:私としては風呂場のカビ落としテクくらいメイドの必修ネタだと思ってる訳だけど。
ミニスカ云々は私見ですが、『ミニスカ 邪道』で検索してみたところメイド服ばっかり出てきました。色々とどうなってんだと言いたくなりますが、調べてる時点で同類な気もします。
2019
専売特許という言葉があります。特許の古い言い回しなのだそうです。国家に代表される行政機関が、個人や団体に特定の権限を認可することを意味します。狭義では発明品などの権利、いわゆる特許権だけを指しますが、免許の類も含まれるようですね。しかし現代日本語で専売特許という四字熟語は、一人、ないしは極少数だけが使える特殊な技能などの通称として用いられる印象が強いと言えるでしょう。独自技をコピーしたり、別系統から修得した際に『お前の専売特許じゃねぇ』と煽るのはお約束中のお約束と言えます。残念ながら実社会で使う機会は一生無いのでしょうけど。無理にシチュエーションを考えるとすれば高度な技能を継承した場合とかなんでしょうが、師匠に向かっての言い草ではありません。現実とフィクションの壁は、こういう何気ないところにそびえ立っているものなのやも知れませんね。
(・ω・) 無条件でモテるやつとかは、少しだけど存在してるらしいからな
【国家の人口から見たら極一部に過ぎないからしょうがない】
芽:メイドってメイド長くらいしか役職がなくてつまらない。
警察官みたいに階級制にするのもありじゃなかろうか。
長:メイド総監とか、何の仕事するのよ。
芽:無駄に豪華な椅子にふんぞり返って命令を出すとか。
長:メイドが下働きって前提を憶えてるのかしら。
芽:百万人の頂点に立つメイドですら所詮は下層だとか、
世の中には夢が無さすぎて困る。
【謎が多い女は魅力的というのを履き違えてる感すらある】
芽:メイド長は、メイド王国の初代女王になるのが夢だと思ってた。
長:それは独立するって意味なのか、下剋上を果たすってことなのか。
ってか帝政や共和制じゃなく王政を選んだ理由って何かあるの。
芽:そこに食いつくとは、誰が予想しえただろう。
長:ノリで体制を決めるような真似をして、苦しむのは国民なのよ。
芽:何回か国造りを経験してるんじゃないかって発言だなぁ。
【その名前が出る時はロクなことが無さすぎて】
芽:メイドは誰しもメイドの道、略してメイ道を極めたいのだろうか。
長:冥界って意味の冥道みたいで音は微妙ね。
芽:じゃあ、両方英語にしてメイロードとか。
長:アンタの名前を冠してるみたいで不快だわ。
芽:ハッキリと言い切られてしまった。
長:正直、メイの音を聞くだけで反応する程度に、
嫌なパブロフの犬になってるのが現状よ。
【メイドゥの土産に教えてやるぜにするとラッパーっぽい】
芽:メイド自体、あの世の冥土と被ってるのが良く言われる。
長:日本語として定着する過程で何か対策すべきだったわよね。
どうせ和製英語が氾濫してるんだし、本場と違うなんて気にしないでしょうに。
芽:発音を、メイドゥ辺りにしておけば区別を付けやすかったかも。
長:言い方で何とかしようって辺りに、セコい人間性が滲み出てるわ。
芽:提案一つでここまで言われるとは、普通思わない。
この話を書いていると、一生分のメイドという単語を前借りして使っている気分になります。玄武のネコミミメイドになりたいという持ちネタも最近はあまり使ってませんし、九割くらいがここに集中していると言われても信じます。
2019
海千山千という言葉があります。ウミセンヤマセンと読みます。人生経験が豊富で、一筋縄ではいかない人間性を意味します。これは海に千年、山に千年住んだ蛇は龍になるという伝説が由来なのだそうです。海千河千などともいうそうですが、どっちも水棲じゃないかと思わなくもありません。いや、陸上生物の蛇が両方に住んでたら、それはそれで凄いことな気もしますけど。ちなみに海千山千には、老獪で狡猾という、褒めているとは言い難いニュアンスが含まれています。元々は龍に成るという出世部分が強かったのだそうですが、時代を経てこの様に変質したのだとか。人の世に揉まれていると純粋ではいられない、そういったメッセージを感じなくもありません。
(・ω・) 黄龍はどうなんだと言われると、良く分からない部分が多い
【長めの沈黙のせいで真実味が帯びてくる】
芽:メイド一筋ウン十年と言われるメイド長に、メイドとは何かを伺いたい。
長:私の年齢を大幅に盛っていく方向で来た訳ね。
芽:色々なことをやった末メイドになったのは知ってるけど、
細かい部分を喋らない以上、好きに扱っていいと思う。
長:昔語りがやたらと長くなるのは、本格的に老け込んでからで充分よ。
芽:とはいえ、異世界を三回救ったって与太話は否定してくれてもいいと思う。
【設定を乗せすぎて焦点がぼやける危険な兆候だ】
長:メイドについてだけど、
実直に働いて結果を出すだけで認められるんだから良い職業よ。
芽:大抵のはそうな気がしてならない。
長:英雄は、やりすぎると戦後に排除されるものだし。
芽:やっぱり、魔王退治的な業務を請け負ったことがあるのでは。
長:仮にそうだとしても今の私は一介のメイド長なんだから、
アンタを指導する立場なことに変わりは無いんだけどね。
【そういうことにでもしておかないと雇ってる理由が分からなくなる】
芽:将棋には動かなくても睨みを利かせることで仕事をする駒が居る。
私の立ち位置は、つまるところそういうもの。
長:そういう話をするなら、捨て駒ってのもあるのよ。
文字通り、戦局を優位にする為に犠牲になってもらう駒のこと。
芽:発言の真意は、敢えて考えないことにする。
長:大企業ともなると、いざって時に個人の責任に出来るよう、
常日頃から準備してるらしいわ。
【滅多に出番が無いのは仕事が忙しすぎるせいという本末転倒っぷり】
芽:あと歩兵も成れば金将と同じ力を持つようになる。
私のことも、将来性を考慮して長い目で見て欲しい。
長:いわゆる成金ってやつだけど、
一代でのし上がったせいで教養や品性に欠ける金持ちにも使うわね。
芽:御主人様批判とは、なんと大胆な。
長:メイド関係の金払いが良くて、私のやり方に口を出してこないから、
ぶっちゃけ人間性なんてどうでも良いってのが本心だもの。
メイド長の年齢については、私個人としてはふにゃらら歳くらいだと思っていますが、明言しない方がいい気がするのでぼかしておきます。芽依に関しても、未成年なんじゃないかという気もしますが、元が地縛霊なのでなんとも言えません。