2022
発破という言葉があります。ハッパと読みます。火薬を用いて爆破すること、または爆発そのものを意味します。鉱山で岩を砕いたり、建築物の解体などで使われることが多い技法です。作業上の難所を解決する手段の一つになります。転じて、気持ちに迷いがあったり、落ち込んだりしている人に気合を入れることを俗に『発破を掛ける』と表現したりもします。火薬の工業利用にはそこそこの歴史があり、17世紀にバンスカー・シュチャヴニツァ鉱山で使われたのが最初とされています。この1世紀近く前、日本に鉄砲が伝来していたことを考えると、軍技術の転用というのは否定できません。当初は軽めの衝撃で暴発して危険極まりないものでした。しかし近年はダイナマイトが発明されたことや、着火を機械で制御するなどして安全性が高まっています。日本では制限が多くて難しいですが、高層ビルを一瞬で瓦礫と化してしまう映像を見たことがある方も多いことでしょう。取り扱いが難しいけど有用な面がある存在を何とかしようというのは、人類が苦闘してきた歴史そのものです。現状デメリットが拮抗しているからといって全否定に走るのは、先人達への敬意が欠如しているという見方が出来るのかも知れませんよ。
(・ω・) 頑張ったけどやっぱ無理と、諦められたのも多そうだけど
【最終形態の三歩前くらいで止まってくれないかなぁ】
月:誰しも、高貴な姫君が俗習に傾倒する過程を愛でる的な、
妙ちくりんな願望があると思うんだ。
黄:その言い方だと、月読も含まれるんだよぉ。
朱:表現の魔術ってやつですね~。
月:末路がこれだと知れば、無責任に染めるのを躊躇うであろう。
黄:半泣きで自虐するくらいなら口にするんじゃないと、
実に普通のツッコミを入れたくなるんだよぉ。
【それで自己完結せず放出するのが問題なだけで】
朱:そういえば、いつからそんな感じなんですか~。
黄:自我が芽生えた時からマニアだったとは考えにくいんだよぉ。
月:困ったら、姉さんとケンカしたのが原因ってことにすればいい。
朱:うまくいかないのは、全て社会のせいにする方みたいです~。
黄:世の中は複雑に絡み合ってて元凶を一点に絞るのは難しいし、
適当なのに集約するのは精神的負担を軽減する上で有効なんだよぉ。
【本人が満足ならそれで良いとするのも保護者の器量】
月:強いて言うなら、父さんが神器をくれたことだろうか。
朱:引退するから、家宝を分与するのは良くあります~。
黄:それを大事にしてるのも、一種の親孝行なんだよぉ。
朱:どうしてコレクター路線に舵を切ってしまったんでしょう~。
月:秘められた才能が開花したから、かな。
黄:買い与えたオモチャがキッカケになることもあるし、
人生の分岐点なんてのはそこらに転がってて後戻りは出来ないんだよぉ。
【どんな下らない真実でも知るには覚悟が必要となる】
朱:趣味に目覚める以前の月読さんが想像できません~。
月:何処に行っても可愛らしいと褒められる深窓の令嬢だったぞ。
黄:証拠が無ければ、嘘にはならないんだよぉ。
朱:聞き込み調査をして、真相を究明したくなります~。
黄:姉と弟のどちらも庇い立てしそうなんだよぉ。
朱:挙動不審でバレバレなんでしょうけど、
後ろめたさが残るので自重することにしますね~。
見て見ぬ振りをして久しいですが、月読は日の本の創始者の娘というガチのお嬢様です。それも貴い子と称された三柱の一角になります。生まれで全てが決まる訳じゃないという、生きた実例となるのが目的な気すらしてきましたよ。
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2022
ランドセルの名で知られる背負カバンがあります。現代日本で育っていれば、知らない方はほぼ居ないであろうものです。やや縦長の直方体に近い形状で、外周の半分が丸みを帯びています。一面の四隅に縦のベルトが二本くっついていて、両腕を通すことで背中に密着させられる構造です。特徴の一つに、小学校の6年間だけ使うというものがあります。なので逆説的に、ランドセルを背負っていれば小学生なんだなと連想することが多いと思われます。代名詞的存在と言っても良いでしょう。語源はオランダ語のranselとされています。幕末に洋式軍隊を導入する際に用いたバックパックを称したものです。これがいつしか変化してランドセルになったのだとか。セーラー服といい、軍の支給品が学生用になることが多いのは、この国独自のものなんでしょうか。軍隊式が根底にあるのは否定しがたいので、意図的な気もします。ともあれランドセルは、幼年期から思春期に差し掛かる6年という、人生でも大きな比率を占める時期を共に過ごす相棒である側面も持っています。使い込んだ物に精霊が宿るとすれば、何かが住み着いてる確率はトップクラスかも知れません。
(・ω・) 捨てるのは忍びないけど、邪魔ではあるという点でも上位だろうな
【社会経験の一環と考えれば良い練習台とも言える】
月:世には、パーティゲームなるものが存在する。
黄:何で伝聞気味なんだよぉ。
月:実際に興じたことが少ないからしょうがない。
朱:月読さんのお話は、同情する、笑い飛ばす、
敢えて触れないと、選択肢が多くて困ります~。
黄:これを扱いきれる会話力の持ち主は貴重だけど、
気分を良くさせたところで大した益が無いんだよぉ。
【無言のまま長考に入ったら目も当てられない】
月:必要な要素として、ルールが単純、人数の縛りが緩い、
実力だけで決まらない、参加してる感が強いなどがある。
朱:真逆である、囲碁なんかは向いてませんね~。
黄:カラオケボックスで始めることは、ほぼ無いんだよぉ。
月:熱唱してる横で、『一手御指南を』とか言ったら面白いじゃないか。
朱:その一発ネタの為だけに実行する勇気が私にはありません~。
【そこを雰囲気で乗り切れるかが処世術なのだとか】
月:基本的に競技性は低めだが、
達人ともなると勝敗を支配して場を盛り上げられるらしい。
朱:絶対不敗の王者が誕生したらつまらないのは分かります~。
黄:良くも悪くも、協調性が求められるんだよぉ。
月:私を誘わない理由が、浮き彫りになってきたな。
黄:大真面目に細かいルールを講釈し始めて、
どう接して良いか困る姿が目に浮かぶんだよぉ。
【干渉しない方が平和なのは間違いなさそう】
月:アナログゲームならたまに会合を開くが、
こういったのはマジで縁が無いな。
朱:根本的に目的が違いますし~。
黄:そっちは駆け引きを楽しむのがメインなんだよぉ。
月:遊戯とは、本性を赤裸々に暴き出してこそだろ。
朱:実に公認悪魔さんらしい考え方で、
棲み分けって大事だと思わされますね~。
という訳で本日から月読オムニバスです。書く側からすると大抵のネタを消化してくれる便利屋なのですが、出張りすぎると場が野暮ったくなりがちというジレンマを抱えている厄介な代物なのですよ。
2022
ヨガと呼ばれるものがあります。ヨーガと表記されることもあります。インドのバラモン思想には、六派哲学という主たる6つの学派が存在します。サーンキヤ、ニヤーヤ、ヴァイシェーシカ、ミーマーンサー、ベーダーンタ、そしてヨーガです。これらに属さない仏教やジャイナ教などは、非正統に分類されます。ヨーガ派の経典として最も古いのはヨーガ・スートラです。哲学者であるパタンジャリ氏が編纂したというのが通説で、現代的な形にまとまったのは4世紀頃と言われています。ざっくりとした内容は、ヨーガの修業をすることで解脱を目指すというものです。座法、瞑想、呼吸法などで精神統一を図るのですが、原形となるやり方は3000~4000年前には存在していたとされます。時代は下って西暦で1000年を過ぎた頃、これらにポージングを加えたハタ・ヨーガが開発されます。現代日本でヨガというと、特定の姿勢でしばらく静止する美容法として知られていますが、その雛形と言えるものです。元々は真理へのアクセス手段として発展したものが肉体改造目的で使われるのは、考えてみれば不思議な話です。しかし美の追求は永遠の命題と言われれば、あながち乖離していないのかもと適当なことを口にしてみます。
(・ω・) こういう使用法を、創始者がどう思ってるかは少し気になる
【思い出深い部分が強調されて極端になりがち】
マ:他にも、好みの俳優、強い思う格闘技、近頃買うた高額商品、
好きなスポーツ、二度と見たない映画なんかもまとめたわ。
朱:一級の文化資料な気がしてきました~。
黄:人間がやってるしょうもない順位付けも、
百年経てば当時を知る手掛かりとして扱われそうなんだよぉ。
マ:生きとるもんから聞く昔話は主観入りまくりになるけど、
こういったんは一面を切り取っとるから保存性が高いんやろな。
【平等の強要こそ不平等の温床であるとすら言える】
朱:ところで、匿名で回答させてるんですね~。
マ:これ以上、弱みを握らせるのも悪いゆう配慮や。
黄:悪党に限って、小さなことで罪滅ぼしになると考えるんだよぉ。
マ:まー、その気になれば痕跡で特定できるんやけどな。
朱:抜け目がありません~。
黄:一見すると公正だとか対等といった感じを装って、
罠を仕掛けるのは基本なんだよぉ。
【移籍したところで笑えない待遇だしなぁ】
マ:同じことを天使にもやって欲しい考えてるんやけど、
どないしたらええかは思い付かへん。
朱:地味に高難易度な気がします~。
黄:堕ちかけのをスパイに仕立てれば良いんだよぉ。
朱:心は悪魔さんなのに留まり続けるって、
尋常ならざる精神負担でしょうに大丈夫ですかね~。
【力ある者が独占するのが現実だよね】
朱:私も、四神で挑戦してみたい気持ちはあります~。
マ:麒麟を入れても、五名しかおらんのと違うか。
黄:個性派だからバラけて、何一つまとまらなさそうなんだよぉ。
朱:その場合、麒麟さんと青龍さんのが上位になるんじゃないですか~。
マ:たしかに、一票固定は世の道理から外れとるな。
黄:残念寄りの話題かと思ったけど、
色々と考えさせられることがあるから世は難儀なんだよぉ。
選挙もそうですが、順位付けをどのようにして決めようが厳密な意味で公正にはなりえません。ルール作りの時点で勝負が始まっているとすると、何処まで意味があるんだという気にはなってきてしまいます。
2022
三半規管と呼ばれるものがあります。サンハンキカンと読みます。人間を含む、多くの脊椎動物の内耳に備わっています。前半規管、後半規管、外半規管の3つで構成されているのが名の由来です。半円状のチューブが三次元的に交錯していて、内部はリンパ液で満たされています。静止時、或いは一定の速度であれば特に反応しません。しかし、急加速、急旋回など、慣性に逆うと動きを見せます。内液の挙動を感知して、肉体がどういった状態にあるかを脳に伝えるのです。重力が働く軸に対して正しい角度を認識できるのはこれに依るものが大きいとされています。なので下方へと引っ張られない、いわゆる無重力環境では混乱を起こし、宇宙酔いと呼ばれる不快感を発症することもあるそうです。慣れの問題なので、時間を掛ければ順応するとのことですが。一方で、高速回転などを繰り返し、目眩や気分の悪さを軽減させることを俗に三半規管を鍛えるなどと言ったりもします。結局は経験が乏しいゆえに対応できていないだけで、器官そのものに変化は無いっぽいですけど。フィギュアスケーターのように一般人離れした平衡感覚を見せられると、単なる習熟と言われても納得しかねるのは分からなくないですけどね。
(・ω・) アルコール耐性も、肝臓が強化された結果では無いらしい
【自ら理想を体現してこそ後追いもしやすい】
マ:オフに何してるかも項目に入れといたで。
朱:悪魔さんの休日って、想像がつきません~。
黄:酒を飲みながらネットサーフィンか、
安上がりな施設をウロウロしてる印象なんだよぉ。
朱:そこらの中年男性じゃないんですから~。
マ:怠惰担当のベルフェゴールは年中そんな感じやな。
朱:そういうのってたまにだから良いんじゃないかと、
若輩の私は思ってしまうんですけどね~。
【同情を引く作戦にさえ見えてくる】
マ:三位は、疲れ切ってほとんど寝てる、や。
朱:他人事なのに、物悲しくなるのは何故でしょう~。
黄:こういった地味な労働が、世の悪意を支えてるんだよぉ。
朱:ここまでして維持しないといけないんですか~。
マ:何事も、結果が出るまで続けへんのがいっちゃんアカンのやで。
黄:一般論としては間違っちゃいないんだけど、
やってることが秩序を乱す行為だから何とも言えなくなるんだよぉ。
【バトル作品みたいなことを言い出してきたよ】
マ:二位は、奇声を発しながら走り回るになったわ。
朱:ストレス発散法としてマイナーなのに高くないですか~。
黄:悪魔の中では定番なのかも知れないんだよぉ。
マ:就業中にやらんだけ、まだ理性が働いてるんちゃう。
黄:もう少し部下のケアをしてやれなんだよぉ。
マ:この程度で潰れるようなんは、
どうせ次のステージにはついてこれへんから切り捨てが正解や。
【成長する兆しすら見せない方にも責任があると思うんだ】
マ:一位は、なんやかんやで仕事絡みのことをしとるやな。
朱:酷すぎませんかね~。
黄:意外と、人材、労働量、共にギリギリらしいんだよぉ。
マ:人間連中が悪と善の狭間を漂う限り、ウチらの戦いは終わらんのや。
朱:打ち切りマンガっぽい締めですけど~。
黄:今後も同じ展開の繰り返しで盛り上がりに欠けるって意味では、
それもまた英断と言える気がしてきたんだよぉ。
人間と悪魔の戦いは、或いは少年誌で連載されるような構図なのかも知れません。キリスト教自体が分かりやすい作りをしている部分があるので、必然と言ってしまえばそんな気もしてきますけど。
2022
シャンデリアと呼ばれるものがあります。英語表記だと、chandelierです。吹き抜けの洋風建築の天井に吊るされることが多い、大型照明器具の総称となります。広範囲を明るくしないといけないことと、昔の技術では光量を上げられないという二点から、複数の光源を持つのが基本構造です。これは教会が導入した際に、人々を等しく照らすという宗教的意味合いも籠めたとされています。初期は実用性を重視して簡素な形をしていました。しかし時代が下るにつれて凝りだし、豪奢な装飾を施していきます。電気が普及する以前は蝋燭を使っていた訳ですが、維持が可能な能力を誇示する一面もあったことでしょう。その形状と経緯故か、高級品である印象が強いかと思います。何事にもピンキリはあるので、現代のそれっぽいので良ければ、大層な値段にはならないようですけど。もちろん、お住まいに合うかは別の話になります。こういう風に考えると、日本の屋敷や城に贅を尽くした灯りは発達しなかったんだなという気もしてきます。イメージとしては、殿様だろうと蝋燭か行灯、せいぜいが篝火ですし。豪華絢爛をさして好まない国民性が、こんなところに出てるのかも知れませんね。
(・ω・) 鹿鳴館なんかは、そういった反動が出た結果かも
【自らブラックの極みであることを追認していく】
マ:逆に、この仕事始めて良かったこともチェックしといたわ。
朱:お話を聞く限り、悪魔さんってかなり過酷な労働環境ですよね~。
黄:わざわざ嫌われ者になった上に成果主義を強要されるとか、
よほどの見返りが無いと割に合わないんだよぉ。
マ:働いた後の満足感いうんは、何にも代えがたいもんやでな。
【ヘッドハンティングに夢を抱いている時期がありました】
マ:三位は、人間をワルに染め上げた時の高揚感や。
朱:悪魔さんとは、こういった方がやるべきなんでしょう~。
黄:むしろこの順位止まりってのが意外なんだよぉ。
マ:精神の充足なんて、どうでもいいと思てるのが多いんちゃう。
朱:一瞬で言ってることを翻しました~。
黄:ぶっちゃけ前職に戻るのが難しいから続けてるだけで、
業務内容のことは考えないようにしてる匂いがするんだよぉ。
【対象の耳に入ったところで元から敵対してるという】
マ:二位は、昔の上司をどんだけ悪く言っても問題なくなったことや。
朱:つまりは、上位天使さんですか~。
マ:悪魔関係の愚痴を言うんはリスキーやし、
連中の情報は共有しとるから盛り上がるねん。
黄:残念感がとてつもないんだよぉ。
朱:ですけど誰かが不幸になってる訳でもありませんし、
平和的なストレス発散法であるとすら言えます~。
【何千年も対立してる以上は近い力を持ってるってことだし】
マ:ぶっちぎりの一位は、悪魔いう肩書がカッコいいこっちゃ。
朱:そこなんですか~。
黄:たしかに、悪の権化とか象徴みたいな意味のせいで、
一部の層に受けが良くなった面はあるんだよぉ。
朱:何事も、振り切れたら凄い気がしてきますもんね~。
マ:これが塵芥みたいな単なる罵倒やったら気分が乗らへん。
黄:天使側もそんなの相手に本気を出したら品位が傷付くし、
許容せざるを得ない事情が垣間見えるんだよぉ。
悪魔という単語は、元は仏教での悪神を呼称するものです。しかし現代日本語ではキリスト教のそれを指す比率が高くなっているように思えます。長い禁止期間を経ていることを考えると百年そこそこで浸透してきた訳で、やべー奴らなのが伺えてしまいます。