2010
今秋より、タバコの税率が上がり、それに伴う便乗値上げで、各銘柄が百円から、百五十円ほど上がるそうです。まあ、タバコ嫌いの私ですから、むしろ喫煙者がどういう行動をとるかが楽しみというか。まあ、いつものパターンとして、一時的に販売量が減るものの、結局は元に戻って税収増ウマウマということになるんですかね。値段がちょっと上がったくらいで量を減らしたりやめたりするなんてのは、そもそもタバコに対して失礼ですよね。
( ・ω・) むしろ一本千円になっても吸い続ける精鋭しか、喫煙者とは認めない!
「他にも、まだ数こそ多くありませんが、株という方式をとる店もあります」
「株?」
ああ、また良く分からない単語が増えていく。
「要は商売を立ち上げる時、出資者を募って、成功を収めた場合、利息以上の返礼を約束する証明書の様なものです。もちろん、身銭を切る以上、経営に口を出すことも出来ますが、同時に商売が失敗した時には只の紙切れと化しますがね」
パトロンというか支援者を、もっと広く薄く募集する手段ってことでいいのかな。たしかに、商売を始めるにはどうしても元手が要るけど、徒手空拳の若者にはお金もなければ、コネもない。商才もやる気もある人を掬い上げるには、良い方法かも知れない。
いや、スピルみたいなのも大量に出てくる可能性があるから、必ずしもそうとは言い切れない気もするけどさ。
「って言うか、経営に口を出せるって」
大商人の組織は、ある程度までは現場の人間が動かすけど、重要な問題については、クワットさんみたいな上の人間が決めるっていうのが僕の認識だ。幾らお金を出してるって言っても、外部の人間がとやかく言う状況が、今一つ理解出来ない。いやまあ、クワットさんにお金だけ出して貰って、好き勝手してる僕だから思うのかも知れないけどさ。
だけど、少額であっても、お金を出してる以上、もう外部の人間とは言えないのかな。商売人の、そういったところの機微が今一つ理解できなくて困るよ。
「我々の戦術は、平たく言ってしまえば、この株や手形を買い占めることです」
「……」
ん?