2010
ツンデレってあるじゃないですか、ツンデレ。あれって、正直、デレたら魅力半減というか、大概、キャラクターとしてアウトだと思うんですよ。結局、中途半端なキレキャラと化して、叩かれる温床になると。
今日の格言、『ツンデレは、デレたら負けと、思ってる』。
( ・ω・) しかしこのスペース、話の飛びっぷりがおかしいな
「とりあえず、戻りますか」
この土砂を掘り崩して進むのは、最後の選択肢だ。労力がそもそもバカにならないし、更に崩れてくるかも知れない。ここは、坑道全体を把握するのが先決だ。もしかしたら、他の穴に通じてる場所があるかも知れないしね。
「それが、次善策といったところね」
ま、さっきの場所に戻れば、上からの穴が通じてる訳だし、どうにでもなるよね。僕は呑気に、そんなことを考えていた。
◇
「ねぇ」
戻りの道すがら、今度はジュリが声を掛けてきた。
「どしたのさ」
「アレクって、あの盗賊とどういう関係なの?」
「はい?」
世の中、意外な方向から矢が飛んでくることがあるものだと思う。
「えっと、クリスさんが聞いた訳じゃないですよね」
「そりゃ、まあ、ね」
何しろ、顔の位置も方向も、声質までが違う。聞き違いとするには、ちょっと無理がある。
「シスとの関係、ねぇ」
ジュリがそんなことを聞いてきたことに対する驚きはさておいて、とりあえず真面目に考えてみる。客観的に考えれば、若くして道を踏み外そうとしてる少女盗賊を勇者が保護したって感じになるんだろうか。何しろ、最初の最初に、ウマが合いそうだから旅の道連れにしたってだけだからなぁ。実際、一年半くらい一緒に居るけど、特に大喧嘩したこともないし、直感は当たってたんじゃないかって思う。
「多分、保護者と被保護者、かな。一応言っておくけど、僕が保護者の方ね」
何にしても、無難な回答をしておこう。シスに又聞きされたらふくれっ面になるかも知れないけど、それくらいならいつものことだから、気にしない方向で。