2010
何でも、国家戦略室が事実上、解体する方向で動き始めたとか何とか。まあ、現状、局への格上げどころか、総理への助言機関にとどまったってことらしいんですが。助言て。法的拘束力がない一方的な提言くらい、メール使って、政府なり民主党なり霞が関なりに送ること位、誰でも出来ますよ。極端なこと言えば、日本人じゃなくても。
( ・ω・) 詐欺フェスト、またも悪名、増えりけり
「と言うか、本物なんですか?」
自分から積極的に正体をバラすだなんて、正直、影武者の一人なんじゃないかって思っても良いよね。
「ハハッ。悪の首領ごっこも飽きてきたからね。そろそろ公開しても良いかって思ってたとこだよ」
え、そんな理由で隠れてたの。本気で探してたゴールさん達の立場はどうするのさ。
「もうこの街の主要な面々は抑えちまったからね。例えあたしを殺したところで、計画は止まりゃしないよ」
「うむ、ならば仕方ない」
モロゾフさん、諦め、早っ!?
「ところで物は相談だが、俺としてはどうしても必要な素材があるんだ。それを少し横流ししてくれれば、敵対しないことをここに誓おう」
そして自分の利益だけ、きっちり確保しようとしないで下さい。温厚な僕でも、そろそろ本気で怒りますよ。
「ところで、一つどうも分からないところがあるんですが」
「何だい、坊や」
「そんなにお金を儲けて、どうするんです?」
クワットさんと出会ってから早一年弱。ずっと頭の片隅に残っていた疑問だ。
いや、クワットさんの場合、儲けたお金をポルトガの発展を含めて、社会に還元するって目的もあるみたいだけど、それとは別に、お金を儲け続けるのが商人の本能みたいなことも言ってたし。正直、学者寄りの僕には良く分からない。
「はん、愚問だね。あたしゃ、世界を買いたいのさ」
「世界を、ですか?」
又しても、理解できそうもない世界だ。
「そもそも、貨幣というのはどうしてその価値があるんだと思う?」
「お金だから?」
はい、シス。流石にそれは、理屈が子供っぽすぎますよ。