2010
仕分け前半戦が終了したそうですが、凄いですね、民主党は。自ら、『政権浮揚の切り札』と銘打っておきながら、小沢前原高速料金バトル! 普天間移設問題! 小沢幹事長起訴相当! と、自ら色々な問題を噴出させて潰すんですから。むしろ民主党そのものが参議院選に勝つつもりが無いんじゃないかと思える程です。まあ、真面目にやってるんでしょうけど。
そしてよくよく見てみれば、この一週間騒がれた問題三つの内、二つが幹事長、一つが代表の口の軽さが原因って、どんな与党第一党ですか。そりゃ支持率も麻生・福田水準割れが見えてきますわいな。
( ・ω・) あとは『神の国』森を、破るだけとなってきました
「俺の名は、アレク」
偽名を使うことも考えたけど、この一件が終われば又、別の地に旅立つんだし、特にその理由も無い訳で。
「アレ……ク?」
「どうかしたかい」
「いや、何か引っ掛かってな……ん! そうそう、何か似た名前の奴に会ったことがあったな」
「ふぅん?」
一応は、平静を装ってみたけど、ドキリとした。僕と似た名前って言われて、思い付くのは一人しか居ない。
「そういや髪も黒かったし、顔も何処となく……お前、アレルって親戚いねーか? 生きてりゃ二十歳くらいになってると思うんだが」
「さて、ね。エンリコには言って無かったかも知れないけど、俺は元々が孤児でね。親戚と言われてもちょっとな」
こ、この話題はまずい。兄さんとの関係がバレる可能性は限りなくゼロに近いだろうけど、僕の平常心の方が保てそうにない。余計なことを勘繰られる前に、適当な方向に逸らさないと。ああ、でも兄さん情報を持ってるなら、ちょっと聞き出したい気も……僕は一体、どうすれば良いんだろうか。
「それで、このむさ苦しいのが、義父のダニエル」
「んが?」
「幸薄そうで、実際、碌な人生送ってないのがスティーブだ」
「でやんす?」
様々な葛藤が心の中を巡りに巡った結果、とりあえずは問題先送りでケリをつけた。エンリコとはこれっきりってこともないだろうし、後日、どうにかして情報を引っ張り出す機会もあるはずだ。幾ら何でも幹部全員が揃ったこの場で無理をするのはリスクが高すぎる。