2010
千葉法相(民間人)が二名の死刑を執行したことが話題となっています。まー、何度か言ったと思いますが、私に言わせれば、死刑廃止論者が法相となって死刑を順延させていたことがまず問題だと思います。死刑というのは国法で規定されているものです。司法機関である裁判所が死刑相応であるという結論を下し、国権の実働部隊である行政に回してきた以上、それを大臣権限で差し止めるのは相応の説明責任が要求されます。もちろん、千葉法相は鳩山政権発足時からの大臣ですから、鳩山前総理、菅総理にもそれは及びます。というか、民・社・国、という三政党が黙認していた訳ですから、そっちにもいきますか。似た様な問題は自・公時代もありましたけど。
そして問題は、一年近く、そうしておきながら、今、参議院選で落選し、任期も終わって民間人となった今、何故、敢えてその方針を撤回したかという点です。まさか、自分が参議院選で落選したのは、死刑を差し止めておいたから、などと思った訳でも無いでしょうに。
( ・ω・) 有権者が一番嫌うのは、意味不明な方針転換! 俺ですら知ってるよ!
当面の目標を達成したことに、ほっ、と胸を撫で下ろす。尤も、クワットさんの助力は必要最低線で、ここからが本番なんだけどさ。
「しかし、アレクさんは、色々なことに巻き込まれますな。私も商売に手を染めて長いですから、お話に値することも幾らでもありますが、この頻度では中々」
「それはまー、何て言いますか勇者の血筋の運命みたいなものでして」
茶化してみたけど、本当、何なんだろうね。こう、代々の怨念的なものが勇者の血族にはのしかかって、行く先々で何かしらの問題にぶち当たる機構になってるのかと、突拍子も無い仮説が頭をよぎった。父さんは一代の勇者だから、意外とトントン拍子で話が進んでたりしてね。
「それでは、現況を把握、整理する時間を小半刻程頂けますかな。何ぶん、資料を部下に出させてはいますが、量が量なのでね」
「あ、はい」
ま、傷の手当てもしたいところだし、ちょうど良かったかな。
「それじゃ~、部屋を用意させてもらいますね~。アクアさん、あとで一緒に、お茶を頂きましょうね~」
「喜んで、ですわ」
何だか、僕には一生、理解できそうもない女の友情があった気がするけど、この二人だけに適用されるものだよね、うん。
◇
「んでさ。結局、どーなんの?」
「どうなるんだろうね?」
質問に質問で返してはいけないとは良く言うけれど、実際に想像がつかないんだからしょうがない。
「商人同士の戦いって、具体的に何をどうするんだろう」
「うーん、相手の店にチンピラを送り込んで暴れさせるとか」
小規模店ならいざしらず、両名が大商人同士の今回は、そんな小さなことやってられないと思う。