ツンデレの比率は97:3が良いと、世界ツンデレ委員会でも最終結論が出ていますが、世の中には9999:1が妥当であるとする方もおられるようです。只、嫌われてるだけじゃないかって言うな。
( ・ω・) この理論で言うと、うる星やつら主人公諸星あたるは、究極のツンデレですよね
【貿易摩擦はいつでも大変だ】
岬:いきなりですが、先輩が高校卒業後、商売を始めたと考えて下さい。
公:ナヌ?
岬:資金集めと経験を積む為、下働きをすること五年、
一店舗を任せられる様になります。更に三年後、独立開業。
人材にも恵まれ、次々とヒット商品を生み出し、東証二部への上場も果たしました。
公:何、その超ハイペースなサクセスロード。
岬:便宜上なので、深くは考えないで下さい。
何にしましても、ここまで駆け上がるのは、運と努力次第で稀に起こりうることです。
ですがここからは、既存の大勢力が潰しに掛かって来るので、壁は更に厚くなります。
公:この国は、出る杭は打たれるのが基本だからな。
岬:世界的にも、経済のみで一人勝ちは許されないのが実情です。
自国から他国へ物を売ることを輸出、他国の物を自国で買うことを輸入と呼びますが、
国家単位で余りに偏っていますと、民間企業だけの問題では済みません。
要は政府に、『てめー、自分の国の物を売って儲けてばかりいねーで、俺の国の物も買え』
と圧力を掛けてくる訳です。
これを貿易摩擦と良い、二十世紀後半は日本でも熾烈な争いが繰り広げられていました。
公:日本人がエコノミックアニマルと罵られていた時代か。
岬:日本の場合は、大衆車がその頃から強かったので、
思いっきりアメリカの主要産業と被った訳です。
メイドインジャパンが安くて丈夫で高性能が売りという意味で最高潮の時代でしたから、
当然、アメリカ製は伸び悩みます。
不満の矛先を逸らす為、アメリカ政府は日本に牛肉やオレンジの輸入解禁を求めたり、
国民に日本の悪いイメージを植えつけたりと努力した訳です。
公:中々に、清々しい腹黒さだな。
岬:逆に言えば、国内に競合する業種が殆ど無い場合は、輸出入に隔たりがあっても、
それ程に揉めることはありません。
石油の様に、日本に殆ど無い資源を取引している場合が一例として挙げられますね。
公:むしろ資源輸入が命綱だから、ヘコヘコ媚びてるイメージだな。
岬:ですがまあ、最近は経済摩擦のみで戦争にまでは余り発展しませんから、
その点は平和で良いですよね。
公:――ん? 何か聞き捨てならないことを言わなかったか。
岬:昔は、最悪にまで揉めると、武力解決もたまにありました。
公:いや、そんなあっさり言われても。
岬:有名で顕著な例としては、アヘン戦争が挙げられます。
十九世紀半ば、イギリスは清から大量の茶や陶磁器、絹などを輸入していました。
ですが一方で、清の方は特別、大量に輸入するものがありませんでした。
イギリスは苦しい台所事情を打破する為、当時、植民地であったインドを媒介して、
アヘン、つまりは麻薬の一種を売りつけました。
当然、麻薬ですから清国の民は健康を害し、社会体制に多大な影響を及ぼしました。
更にアヘンを買い取るのに銀を使っていたのですが、結果として国内の銀が不足し、
その値が高騰し、経済にも深刻な打撃を与えました。
公:何という無茶苦茶な事態だ。
岬:もちろん、清も黙って見ている訳ではありません。
アヘン禁止令を出し秩序回復に尽力したのですが、
それだと貿易赤字が解消できないとイギリス側が激怒。
ついには開戦し、武力で以って清を屈服させました。
この際、乗り遅れるなとばかりにアメリカやフランスが、
清に対して不平等条約を結ばせて食い物にしたのは、また別の話ですが。
植民地をたくさん支配することが先進国の証だった時代なので、
一概に今の貿易摩擦と比べることも出来ないんですけどね。
公:食い物の恨みは怖いが、金の恨みも怖いな。
岬:先輩が商売を始めるかどうかはさておき、余り敵は作らない方が良いでしょうね。
今項目の纏め:規模が小さくても、国家レベルでも、一方的に儲けすぎると恨みを買う。ここをどう懐柔するかが、真の金持ちへの必須条件だ。
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