2009
結局、来年度概算要求は3兆程を削って、92兆380億くらいを目指す方向で動くという話を聞きました。これは麻生前政権が出した92兆1300億を下回って、何とか取り繕おうというもの。って、1000億かよ。国民一人当たり1000円未満とかギャグでやってるのか。10数兆円の削減何処いった。
( ・ω・) ん? でも3兆って、子供手当てばっさり削ればそんなもんじゃね?
『その勇者アレルも、三つ目のオーブを探索中、消息を絶ちました』
『彼が今、何処で何をしているのか、私達にも把握出来ません』
「そう、ですか」
幾らか期待していた部分もあって、少しだけ落胆する。生死について触れなかったのはせめてもの配慮だったんだろうけど、もどかしさとやるせなさが残ることに変わりは無い。
『ですが、パープルオーブを求め、何処へ向かったかはお教えできます』
「本当ですか!?」
『はい』
『彼らが向かったのは、バハラタより更に東の島』
『ジパングと呼ばれる、小国でした』
『そこで彼らが何を見て、何が起こり』
『どの様な経緯で貴方へパープルオーブが渡ったのかは分かりません』
「何か、この人達、結局、肝心なことあんま知らないよね」
シス、そんなこと言っちゃいけません。僕もほんのちょっとだけ、思ったりなんかしたけどさ。
「もう一つ、良いですか?」
『はい』
『私達にお答えできることでしたら何なりと』
何となく、言葉に力が入っていた気がした。あれ、ひょっとして、ちょっと怒ったりしてる?
「父さんは、ここに来たんですか?」
当然のことだけど、父さんの目的も魔王バラモスの撃破だ。だとすれば、ここに立ち寄っててもおかしくはないんだけど――。
『いえ』
『勇者オルテガは、ここには来られておりません』
『そもそも』
『彼はここに来る必要など無かったのです』
「は?」
いきなり大前提を覆される発言をされて、間の抜けた声が漏れてしまう。
『少々、認識に行き違いがある模様ですね』
『順を追って説明しましょう』
そう言って二人は、再び僕に相対する格好となる。