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 私の感覚として、日本人の名前は、漢字四つに、七音というのが基本というものがあります。まあ、小学校の頃、名簿を見て、そういう奴が多いなぁと思っただけで、実際はそうじゃない人も多いんですけど。
 唯、どうもこの感覚というか、軽い偏見が意識の奥底に刷り込まれてるのか、キャラクターに名前をつける時、七音か五音の人がメチャクチャ多くなる傾向があるようです。七五調は基本だよね。
 セネレで検証してみると、しいなりい、まいはまちおり、さくらいあかね、さくらいみさき、あさみゆな、いちりゅうあやめ、にしのみやれい、にしのみやゆい、にしのみやまい、にしのみやかい。ほうら、この驚異の比率。

( ・ω・) 何で公康だけ、『ななはらきみやす』で八音やねん!

「そのヒヒイロカネだ。こう、魔力を受けて全身に伝播する核の様なものにどうしても必要でね。経年で摩耗する為に、どうしてもある程度で交換しないといけないんだ」
 成程、ね。たしか、相当の高級金属らしいから、買い溜めも難しいだろうし、こんなことになると想定もしてなかったと。
「でも、こういうところって、鉱山の持ち主が採掘権を握ってるから、現場に来てもしょうがないんじゃ?」
 この自分でも驚くくらいのんびりと疑問を呈する辺りが、僕らしいよね。
「最高級の純度を誇るものや、巨大なものであれば、そうだろう。だが、それなりの程度で良ければ、現場の判断で何とかなることも多い」
 何か、引っ掛かるところがあった。
「それって、袖の下で回して貰うってことですか?」
「はっきりと、贈賄と言って構わない」
 年端も行かない娘の前で、この人は何を言ってるんだろうか。
「ぞう……わい?」
 はい、ジュリ。これは大人の話だからね。あと何年かしたらじっくり学んでもいいけど、今はとりあえず目を背けておいて良いよ。
「贈賄ってのはね。特定の権限を持ってる人相手に現金なり、価値のあるものを渡して、その権限からお零れを貰うことかな」
「ふーん」
 そして何でシスが懇切丁寧に教えてるのさ。もしかして、悪の道ってか、そっちの世界に引き込もうとしてない? やだよ、面倒見る人がこれ以上、増えるのは。
「ハハハ、なーに。俺としては粗悪品とまではいかなくても、ヒヒイロカネであれば多少、質が悪かろうと問題は無くてね。その程度の便宜を図って貰うことは、そんなに悪いことではないさ」

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 何だか、小沢代表候補が、色々と無責任なことを言い始めてる様な気がする今日この頃。『高速道路作りたい放題じゃー』『普天間問題は、腹案は無いけど、みんなで考えれば何とかなる』とか。何だろう、この強烈な昭和感。選挙で言ったことは、選挙さえ終われば全て反故にする勢いです。
 まあ、それこそ金権最強時代の自民党に居た訳ですから、もう染み付いてるんでしょうねぇ。

( ・ω・) 鈴木宗男氏も失職確定ですし、もう小沢氏も終わりかなぁ

「……」
 あれ、ジュリが何だか、小難しい顔してるんだけど。
「アレクって……いつもこんな感じ?」
「まー、概ねは」
 割と本気で語ってみたのに、反応、それ?
「難しい話は分からないけど、トーマスは、仲間」
 言ってジュリは、トーマスの袖を取った。
「ジュリは可愛いコト言いますねー」
 え、何、また、僕が悪い流れなの?
「父さんも、仲間」
「ハハハ」
 何だろう。この人達、アクアさんなんかとは違った意味で、凄く扱いづらい様な。ま、考えように依っては、こういった人達と付き合うのも、良い経験かなとも思うんだけどね。

 僕達が目的としていた村は、ポルトガ城下町から徒歩で数刻のところにあり、昼前に辿り着くことが出来た。何でもここは複数の鉱脈が交わってる世界でも珍しい地域らしくて、ポルトガという国が発展できた一因にも挙げられているらしいんだ。
「ところで今更なんですが」
「うん?」
「トーマスさんの維持に必要な素材って、結局、何なんです?」
 本当に今更な件については、触れないで欲しい。いや、ほら、本格的に興味持ったのは昨日の話だし、何だか聞く機会が無かったんだよ。
「うむ、ヒヒイロカネという金属でね。本格的な発掘と精製をしている地域は、ここを含めて、世界に幾つあることやら」
 ん? ヒヒイロカネ? 何だか、何処かで聞いたことがある様な?
「ひょっとして、ジパング特産の?」
 たしか、トヨ様との会話で、ちょこっと聞いたことがある気がする。まあ、特産って言っても、国外に持ち出す分はほんの僅かで、殆どが国内の祭事なんかで使われるって話だったけど。

 私は、未だにアナログテレビを使い続けている頑固者です。と言うか、粘りに粘ったら、総務省とテレビ局がどう出るか観察してるというか。
 最近、『とっとと地デジにしろや、フルァ』とテロップが頻繁に流れるのですが、うざったいと感じるかと思えばさにあらず。むしろ慣れた結果、背景と化して、全く気になりませんでしたとさ。

( ・ω・) こんだけやって宣伝効果が無いって、とても切ない話だよね

「『心』って、一体なんなんだろうね」
「はい?」
 翌朝、半ばなし崩し的に旅に出た僕達だけど、その道すがら、ふとそんなことを口にした。
「ほら、トーマスさんって、いわゆる心は持ってない訳じゃない。極端なこと言えば、僕達の言葉とか行動に反応してるだけって言うか」
「ハイハイ、全くモッテ、その通りデース」
 まあ、これはこれで凄い完成度って言うか、高度な機構なのかも知れないけどさ。
「でも、僕達、普通の人間も、入ってきた情報を処理して、返してる訳じゃない。この、処理って部分の煩雑さって言うか、やり方の違いが心の有無の差なんだとしてさ。何処からそうなるって線が凄い曖昧な気がしない?」
「昨日から難しい顔してたと思ってたけど、そんなこと考えてた訳?」
 一度考え始めたら止まらない、何処までも学者体質なものでして。
「例えば、今みたいに晴れてれば、空が青いじゃない。これを見て、普通の人だったら、綺麗だなぁとか、爽やかだなぁって思うんだけど、心が無ければ、青いで終わりな訳で」
 ここの変換が合理的に行われてるのだとすれば、それは単に、技術的な洗練度の差であって、本質的な違いじゃない。手押し車と馬車の値段は全く違うけど、車であることに変わりは無いのと似てるかも知れない。
「他にも、雨って好き嫌いが分かれるじゃない。あのしとしと感が悪くないっていう人も居れば、湿っぽさが受け付けなかったり。心を持ってる同じ人間なのに、どうこうなるんだろうとか。今までの人生での経験の違いと言えば、理屈は通るのかも知れないけどさ」

 最近の私の悩み。まあ、暑くて良く寝れてないというのは、かなりの地域の人が共有できるところだと思います。食欲減衰とセットで。
 それと同時に、ガリガリくんをかなり食べてる気がする今日この頃。だけど、だけどですね――。

( ・ω・) 今年は一本も当たりが出てねぇぞ、フルァ!

「……」
 無言のまま、首をふるふると横に振った。あらら。やっぱり、他所の家の事情に干渉し過ぎだったかしら。
「それじゃ、モロゾフさん、トーマスさんと一緒に、出掛けてくる?」
 消去法でこれしか残らないんだけど、寝ぼけてる可能性を鑑みて、一応は聞いておいてみる。
「……」
 あれ? これにも、首を横に振った。
「えっと、結局、どっち?」
 と言うか、ここは一旦、御飯でも食べて、状況を整理した上で再質問した方が良いんじゃないだろうか。
「一緒に……行こ」
 ジュリは僕の袖を掴むと、そんなことを口にした。今度は、僕の頭の中が訳分からないことになりましたよ、と。
「はい?」
 そりゃ僕なんだから、時間差で毎度の頓狂な声も漏れ出たりしますよ。
「素晴らしい提案だ。いや、血が繋がっていないとはいえ、流石は我が娘。聡明に育ってくれているよ」
 いや、僕個人と致しましては、魔法書と別れがたいものがあり、同時に、休暇でまで遠出をする程に、旅が好きな訳で無い訳でして。
「やなの?」
 小首を傾げたまま、哀願するかの様な眼でジュリはこちらを見遣ってくる。え、何、僕が悪い流れになってない?
「じゃ、まあ、人形に関しましては僕も興味が無いじゃないので、お付き合いさせて頂こうかと思います」
 ああ、さようなら、国立図書館の魔法書達。帰ってから、読む時間が残ってると良いなぁ。
「アレクってさぁ。女の人が絡むと、すっごい優柔不断になるよね」
 一方で、シスには凄い攻撃的な目付きで嫌味を言われるし、何だか、軽く踏んだり蹴ったりの気分だよ!

 

 何となく、私の作品毎に国を成す、戦国時代的な戦乱の世になったら、どうなるかを妄想してみた。まあ、ドラクエは、トヨ様君主で、参謀アレク、シスが諜報部隊、アクアが後方支援ってだけで充分に戦えますよね。むしろバランスが良い。セネレは、知略担当がちょっと多めでしょうか。誰を君主にするかで内紛を起こしそうなところですけど。黄龍ちゃんは……脳筋が多すぎる。真っ先に潰れるタイプの国じゃないでしょうか。青龍が一人でどれだけ内政を賄えるかが勝負ポイントだ。

( ・ω・) 自称軍師のヘルは、戦力に数えてはあげないよ

「それで、その重要素材の産地ってのは、近くにあるんですか?」
 何しろ、こっちの大陸と一言に言っても、広く言えばネクロゴンドやダーマ辺りまで含む訳で。尤も、バハラタ以東には、現状、陸路で向かうことは出来ないんだけど。
「そこのところは問題ない。どうやらこの街から日帰りで行ける場所にあるらしいから、明日の朝にでも向かおうと思う」
 へー、そりゃツイてる話と言いますか。
「ん。何でしたら、ジュリ預かりましょうか」
 ふと、思いついたことを、そのまま提案してみた。
「日帰り出来る距離ってことは、遅くても数日中には帰って来る訳ですよね。どうせ僕達、しばらくは休みでこの街に居ますし、ゆっくり寝かせてあげても良いんじゃないですかなって」
 打算というか、心の中の本音として、シスと一緒に遊んでくれれば、僕は本を読めるというのが、無い訳じゃない。
 ってかそもそも、こんな小さい子が旅をしなければいけない理由が、未だに分からない。他人の家庭じゃなかったら、クワットさん辺りに養女として引き取って貰うことを画策するレベルだよ。
「うーむ、申し出はありがたいがね。それはやっぱり、ジュリの意志に任せたいところだな」
 たしかに、それも道理かな。ジュリが旅をしていることへの懸念が、僕のお節介に過ぎないと言うのなら、それはそれで仕方の無いことな訳で。
「う~~!」
 そして、久々にシスに唸られたけど、僕、何か悪いこと言ったかなぁ。
「ジュリは、僕達と一緒に、この町に居たい?」
 まだ目が覚めきってないのか、半目のまま良く分からない方向を見てる気がしてならない。聞くタイミング、間違えたかなぁ。

 



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