狗尾草と呼ばれる植物があります。エノコログサと読みます。一般には、猫じゃらしの俗称が知られているでしょうか。イネ科に属し、日本どころか世界の温帯全域に生息しています。粟の原種とされているので、一応は食用になります。手入れしなくても繁殖する生命力を持ちながら常食されてないんですから、味は期待できませんけど。外見的な特徴は、ふわふわした花穂です。犬の尻尾を連想させることから、いぬころ草と称され現代の音に変化しました。英語圏でも近縁種をグリーンフォックステイルと命名しています。その姿形が面白いことから、生け花に用いられることが多いんだそうです。言われてみれば、そこらで生えているのに唯一無二の見た目な気がしてきます。また形状が見事なまでに猫の狩猟本能を刺激するので、戯れるのに使われて愛称を得た訳です。まあ、昨今は猫と屋外で遊ぶ機会が減っている上に専用の玩具が出回っているので、人がわざわざ揺らすケースは少なくなっていくんでしょうけどね。 (・ω・) 奴らには、この草がどう映ってるんだろうな 【味覚はデータで割り切れるかの実験にもなる】 亜:ほいじゃ、料理でもして貰おうかな。 朱:審査員という名の役得です~。 黄:ゲテモノを食わされるリスクもあるんだよぉ。 玄:味が分からない私達には高難易度なのですけど。 亜:だからこそ能力の差が出ると、 それっぽい適当を考えてみた。 【自分で設計しておいて何たる言い草だ】 玄:レシピ通りでは面白味に欠けるので、 アレンジを施してみましょう。 朱:危険な流れに入りました~。 黄:そういうところは人間的なんだよぉ。 亜:イレギュラーが進歩に繋がることもあるし、 不確定要素を盛りまくったんじゃないかな。 【飲食店で勝手に自分向けの調整されたら嫌だよ】 真:こんなの、お茶の子さいさいですぅ。 朱:流石の安定感ですね~。 黄:美味しさだけで競うなら勝ち目は無いんだよぉ。 玄:つまり真心やメッセージ性といった、 付加価値で土俵に上がれってことです。 朱:正直そんなものはどうでも良くて、 完成度の高さで評価させて頂きます~。 【残念ながら空気を読むのが苦手なので】 玄:仕方ありません、物量で勝負しますか。 朱:白虎さんが居れば或いはでしたけど~。 亜:大食いに興味ない。 真:適量こそ、最良の食事ですぅ。 黄:接客でも負けてるじゃねーかと、 残酷な真実を告げざるを得ないんだよぉ。 料理勝負は創作に限らず定番ですが、基準が実に曖昧です。ちゃんとした大会なら規定されてるはずですけど、それ以外なら審査員の独断か、一般人の人気投票といったところでしょう。いずれにしても好みの問題からは逃れられない訳で、盛り上がり以外の意味は無いんじゃないかと思ったりもします。 PR スコヴィル値と呼ばれる単位があります。唐辛子がどれだけ辛いかの目安になるものです。名前は提唱した薬剤師のウィルバー・リンカーン・スコヴィル氏にちなみます。辛味とは痛覚への刺激で、味蕾が化学物質を感知する味とは別物です。唐辛子の場合はカプサイシンがその役割を果たします。平たく言えばカプサイシンの割合が高ければ高いほどスコヴィル値は上昇するのです。定義は単純で、砂糖水で稀釈して辛いと感じなくなる倍率を指します。もっとも個人差や体調で変わる主観的な数値の為、学問の世界では好まれません。しかし分かり易さと親しまれてきた年数で、今なお慣習的に使われ続けているのです。具体的な数字は、純粋なカプサイシンが約1600万です。日本で手に入れやすい鷹の爪が4、5万程度、ハバネロが20万から30万くらい、ジョロキアは100万前後になります。ギネスに認定されている世界一は、ペッパーXの269万なのだとか。バトル漫画のインフレを連想させてくれる頭のおかしさですが、ここまで来たら極めて欲しい気がしないでもありません。 (・ω・) 唐辛子の方も、こんな品種改良されるとは思わなかっただろ 【速筋メインだから数回で力尽きそう】 亜:じゃあバーベル上げからと言いたいけど、 そんなの無いから大岩で代用しよう。 朱:伝承っぽいです~。 黄:巨岩を抱える豪傑の逸話は聞くんだよぉ。 玄:高い位置に陣取って転がすだけで兵器と化しますが、 何故か腕力のアピールにしか使わないんですよね。 【競技性がかなり変わってくるな】 玄:滑って上手く掴めないのですけど。 黄:人間型だと、その問題があるんだよぉ。 真:摩擦係数で上限が決まる欠陥ゲーですぅ。 亜:指で穴を開けて取っ掛かりにすれば良いじゃん。 玄:それは重量挙げに分類されるのか、 私の見識では解答を導き出せません。 【手札の差が勝敗の決め手になるとは限らないから】 亜:じゃあ次は木登りのスピード対決。 黄:実用性がありそうで無いんだよぉ。 玄:遭難時に、現在位置の確認に役立つでしょう。 亜:ドローンを飛ばせば済む話ですぅ。 玄:真武に搭載されてることを初めて知ったのですが。 朱:分かってはいましたけど、 玄武さんとの差をお披露目する場になっています~。 【始まったばかりなのに飽きが感じられますね】 亜:別にロッククライミングでも構わないよ。 黄:雑なんだよぉ。 真:何で裏庭に数百メートルの断崖絶壁があるんですぅ。 朱:黄龍さんの敷地は常識が通じませんので~。 亜:もしかしたらこの謎を究明する方が、 有意義な時間の使い方かも知れない。 多分ですが、玄武の方にも色んなギミックが仕込まれてるはずなんです。当人が認識してないどころか、先代も忘れ去ってるだけで。なのでひょっこり生えてきても不都合が無いという、都合が良い状態だったりします。 安倍晴明と呼ばれる人物が居ます。一般には、アベノセイメイと読みます。おそらく日本で最も知名度が高い陰陽師でしょう。史実として記録されているのですが、脚色が多く半分ほど伝説の存在になっています。そもそも陰陽道とは、大陸からやってきた陰陽五行の思想に独自のエッセンスを加えて成立したものです。占術や暦学の側面が強く、律令制の下で役職が設けられる程の立場でした。平安時代の中頃、賀茂家とその門人である安倍晴明が朝廷に重用され隆盛を極めます。当時の平安京は人口密集のせいで疫病が蔓延していて、邪を祓う必要があったのです。創作上の彼らが妖怪と戦うのは、分かり易い敵として描いた結果です。安倍晴明は天才的手腕を発揮し、言うなれば安倍流陰陽道の開祖になりました。抜群に名前が知られているのは、この業績の賜物です。ちなみに活躍し始めた時期はまあまあ晩年で、還暦手前くらいだったとされています。何よりも飾り立てられているのは、美青年として表現されていることなのかも知れません。 (・ω・) イケオジだった可能性は否定できないけど 【コスパタイプとか呼ばれてしまう】 玄:この度、メンテナンスついでに、 私と真武の能力を徹底比較することになりました。 朱:気を落とさないでください~。 玄:何で絶望的結果が前提なんですか。 黄:常識で考えて高水準だろうと、 上位互換の存在で価値を損なうのが世の中なんだよぉ。 【器に過ぎないからどうとでもなるんだけど】 朱:人間臭さみたいに、 数値化出来ない面なら勝負になりますから~。 玄:逆に序列を付けられる部分は、 余すことなく下回ると考えているんですね。 黄:全部は無いと信じたいんだよぉ。 朱:少なくても身長と体重に関しては、 玄武さんの方が大きいです~。 【ある程度なら理不尽を学ぶ機会と言える】 黄:何で今更こんなことするんだよぉ。 亜:体力測定があって、スペック比べをしたくなった。 朱:驚くくらいに思い付きでした~。 真:親の気まぐれに付き合わされるのが子供ですぅ。 黄:一般的にはダメな行動なんだろうけど、 多かれ少なかれやってしまうものなんだよぉ。 【その上で前向きになれるポイントを探そう】 亜:予告しとくけど、数字を並べたら満足して、 改良は施さないはずだから。 黄:己を良く理解してるんだよぉ。 玄:ちょっとした期待を持つことさえ許されないとは。 真:現実はいつだって予想を外してくるから、 最悪を想定して備えるのが基本ですぅ。 真武がまともに喋るのはめっちゃ久々なのではと思うのですが、意外とワンポイントで出番があったりします。とかなんとか適当なことを考えていると、余裕で5年前になったりするのが昨今の傾向です。 鴛鴦と呼ばれる鳥類が居ます。エンオウ、またはオシドリと読みます。カモ科に属し、雄は全長50cm弱、雌は40cm強くらいです。雌雄で模様がかなり違い、雄は赤青緑などが入ってカラフルなのに対し、雌は茶と白でシックな雰囲気です。ただ雄が派手なのは繁殖期だけで、一段落すると脱色して見分けが難しくなります。この現象を日食や月蝕に掛けてエクリプスと称します。鴛は雄、鴦は雌を指す漢字で、セット扱いの熟語です。おしどり夫婦という仲が良い状態を示す表現の通り、つがいであることが強調されています。実際は毎年相手を変え、オフシーズンになると別れるのは一部で有名なんですけど。こんな言い回しが誕生した理由は中国の故事にあるというのが通説です。戦国時代、王が臣下の妻を奪いました。激怒した夫は自害し、妻もまた同じ墓に入れてくれと言い遺して後を追います。しかし倫理観が壊れてる王なので、敢えて離れ離れにしてしまいます。すると一晩で両方から梓の木が生えてきて、しばらくすると根と枝が絡み合いました。そこに鴛鴦が住み着き、寄り添って美しい鳴き声を奏で続けたという物語です。これが生涯のパートナーを意味する鴛鴦の契りの出典です。元ネタを知ると重いってレベルじゃねーぞという感想になりますが、由来なんてそんなもんの気がしてきました。 (・ω・) 召し上げ自体が好きな権力者は少なくない 【子供の好奇心に微笑みながら返答できる大人でありたい】 朱:ギリシャ神話で一番有名な女神ってどなたでしょう~。 ア:アテナお姉様ですわ。 黄:即答なんだよぉ。 天:良くそんな抗争になりかねない質問を出来ますね。 黄:争いごとの発端なんてのは、 得てして害意の欠片すら無いんだよぉ。 【殆どが近い親戚なのはさておくとして】 天:そういえば、パリスの審判というのがありました。 黄:ヘラ、アテナ、アフロディテが揃った結婚式で、 誰が最も美しいか問われたんだよぉ。 ア:もちろん、お姉様ですの。 朱:全肯定マシーンと化してます~。 天:身内を贔屓したくなる気持ちは分かるので、 私としては何とも言えません。 【誠実に対応したら偽物疑惑が出る】 黄:我が強いトリオだし、当然の如く揉めたんだよぉ。 天:さしものゼウスさんも奥さんと娘さんですし、 選ぶことは出来ませんでした。 黄:そこでパリスというトロイアの王子に委ねたんだよぉ。 朱:責任の放棄じゃないですか~。 ア:父がそういう性質なのは、周知の事実ですわ。 【ヘラの報酬は世界の王と大盤振る舞いだった】 天:賄賂合戦になって、アフロディテが選択されました。 黄:でも見返りが人妻だったせいで、 トロイア戦争が勃発したんだよぉ。 朱:大惨事です~。 天:軽々に女性のプライドを刺激するのは愚者の所業と、 この逸話は語り掛けているのでしょう。 発端となる問い掛けをしたのは、招待されなかった不和と争いの女神エリスです。結婚式には最悪の相性だから呼ばれなかったように思えますが、ゼウスの策謀という解釈もあります。ちょっとばかり人が増えすぎたので、削減策として戦争を誘発したというものです。迂遠で確実性に欠けますけど、最高神ならこれくらい余裕で読み切れるのかも知れません。 シュールストレミングと呼ばれる加工食品があります。主にスウェーデンで生産される、ニシンを塩水に漬けた缶詰の総称です。シュールは現地語で酸っぱい、ストレミングはバルト海産ニシンを意味します。密封されているにも関わらず発酵が進む特徴を持ち、俗に世界一臭い食べ物とまで言われています。過程でガスが発生する為、適正期間を過ぎると膨張しパンパンになります。なので開封する際は場所を選ばないと汁が飛び散ります。風呂場であっても匂いが染み付いてしまうので、室内はオススメできないらしいんですけど。一部航空会社は、高高度での破裂リスクを鑑みて輸送を断っている程です。ニシンを低濃度の塩水に浸す保存食は中世の頃から存在していました。当地はニシンが大量に捕れるものの、日光が弱く薪も作りづらいので塩は大変な貴重品です。そこで樽に詰めて敢えて細菌を働かせることで、賞味期限を伸ばした訳です。缶詰技術の普及で移行し、珍味としての知名度を得ました。おそらくスウェーデン発祥の食べ物で最も有名であろうシュールストレミングですが、現代では存続の危機に瀕してるんだそうです。乏しい食糧事情の中で苦心して生み出された文化遺産とでも言うべきものですが、生き残れるかは別の話なんですよね。 (・ω・) 味に関しては、普通に美味いとする方が多い模様 【単に考えたくないだけの気もする】 白:うちの両親って、勢力拡大が野望らしい。 朱:そんなこと言ってましたね~。 黄:良く分からないんだよぉ。 白:正直、私も理解してない。 朱:何という娘さんでしょう~。 黄:親子であっても意思の疎通には努力が必須だと、 身をもって教えてくれてるんだよぉ。 【山が動いたと思ったら伸びをしてるだけだった】 朱:生物として一族の繁栄は本能ですけど~。 黄:こいつらが増えるには、 恐竜時代並の潤沢な食料が要るんだよぉ。 白:それを知ったら温暖化推進派になりかねない。 黄:変温動物としても助かるんだよぉ。 朱:黄龍さんが際限なく巨大化するのは、 もはや厄災の域になりそうです~。 【出自が曖昧な黄龍には無縁だけど】 白:そういや統括神をぶちのめす目的があったような。 朱:その為の地盤作りってことですかね~。 黄:組織力でどうこう出来る相手じゃないんだよぉ。 白:陽動の捨て石くらいにはなると思う。 黄:こうやって非道な発言をする辺り、 何処まで行っても血は付き纏うんだよぉ。 【肉体言語で決着するしかないんじゃないか】 黄:何にしても偉くなりたいって欲があるのは、 若々しくて羨ましいんだよぉ。 朱:壁を知って諦めた方の御意見です~。 白:巻き込まないなら好きにして貰って構わないんだけど。 朱:そこら辺は家族の問題ですので、 何とか解決の道を探してください~。 親の夢を子供が受け継ぐというのは、人間社会では珍しいものではありません。しかしネコ科には縁遠い話だよなと思う訳です。人は助け合わないと生きていくことすら困難ですし、生態が根本的に違うんでしょうね。 |
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