2010
何だか、鳩山前総理と小沢前幹事長が注目を集めてますが、あいつらド派手に辞めたの、たった二ヶ月半前……普通、ああやって中枢から離れた人は、一年は大人しくしてるもんだと思うんですけんどね。ここのところ、安倍ちゃんがチラホラ出てくるのでさえ、『まだ早いんじゃないか』って思うくらいですし。常識外れというか、人材が居ないというか、権力闘争しか興味が無いというか。
( ・ω・) 肯定する解釈が不可能ってのが、もうどうしようもないよね!
「そういえば、バーネットさんにも青年時代や、幼少時代、更には赤ん坊だった頃がある訳ですよね」
「てめぇは、俺を妖怪かなんかだと思ってやがんのか」
いえ、毎度思うことなのですが、年配の方にも若い頃があるっていうのが、どうにも想像がしにくくて。逆にトヨ様なんか、いつくらいからあの喋り方と性格を身に付けたのか考えるとキリが無くなったりするんです。幾ら何でも三歳からああだったとは思えないけど、トヨ様なら五歳で有り得るんじゃないかって、無駄な夢想をしたりする訳なんですよ。
「それで、手紙はどうなってんの?」
シスが途中で話を横道に逸らしておいて、その言い草もどうなんだろう。まあ、シスだからしょうがないと言えばしょうがない気もするんだけど。
「『この手紙に意味がある様になった時、お前が勇者になることを、俺は勧めも止めもしない。そりゃ、血縁が大望を受け継ぐのは筋論から言えば間違ってはいない。俺もそう思って、父さんを追った。だけどお前は、爺ちゃんを除けば、母さんの最後の家族だ。父さんも俺も、生きて帰るつもりではあるけど、絶対とは言い切れない。家族を第一義に考えるとすれば、お前は旅立つべきでは無いとも思う』」
兄さんの論には一理あるとは思いつつ、きっぱりと否定の感情が湧き立った。甘いと言われるかも知れないけど、母さんにとって一番大事なのは、父さんであって、兄さんであって、僕でもあるんだ。だから、誰かが残ってれば良いっていう話じゃない。みんなで生きて帰って、初めて意味があるんだ。