2010
菅政権が発足して早二ヶ月ほど。ようやく初の国会論戦が始まりました。まあ、初日ということか、谷垣氏に関してはまだ試運転といった感じですが。
( ・ω・) しかし、いつ見ても政府サイドは、質問にちゃんと答えようとはしないな
言われて目の前に置かれた紙の束を手に取った。
えーと、どう読めば良いかは今一つ分からないけど、多分、この表の合算値だから――。
「……」
え?
「足し算を間違えてる訳でも、桁の認識がおかしい訳でもないですよね?」
「恐らくは」
いやいやいや。幾らポルトガで一、二を争う大富豪だからって、この額はおかしいですって。普通に働いたら、一万回は人生やらない限り稼げない数字じゃないですか。
見ず知らずの僕にポーンと船をくれるなんて言い出した人だから、何か普通じゃないとは思ってたんだけど、実は子供に小遣いをあげるくらいにしか思って無かったんじゃなかろうか。
「これ全部賭けるってことは、ひょっとして、スピルも同じくらいの資産を持ってるってことですか?」
「推察するに、私の方が六四で上回っているというのが濃厚だが、不確定要素が多くてね。最悪の場合、こちら陣営が少ないというのも、ありえるやも知れない」
こういう人達がなりふり構わずお金を集めるから、貧困が無くならないんじゃないかと、ふと思う。だけど同時に、ある程度ちゃんとお金を扱える人が巨万の富を動かしてるからこそ、世界の秩序が保たれてる様な気もする。だって、普通の人が好き勝手にお金を動かしたら、それこそ混乱の極みになりそうな訳で。結局、どちらが正しいのかは、若すぎる僕には、今一つ分からない。
「うーん、ゼロもここまで並ぶとお金って感じがしないよねー。
ん? 逆にこれだけあると、ちょっとくらい減っても気付かれない?」