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 基本的に罵り合いが続いた民主党代表選も、いよいよ終盤に入りました。まあ、代表候補二名くらいは、罵り合いに何の益も無いことくらいは分かってるので、それなりに繕っていたのですが、取り巻きまでは掌握しきれなかったようで。『菅は無能だ』『小沢じゃ駄目だ』と、罵詈雑言の嵐。そもそも、三ヶ月前に代表選をやっておきながら、その菅代表を立てられない国会議員の方が多そうだってだけで、もう潰れるだけの運命が待っていると思います。ぶっちゃけ、どっちが勝っても良いんで、とっとと結果を出してください。

( ・ω・) 選挙だというのに、これだけ結果に興味が湧かなかったことは、近来無かったなぁ

 一体、いつから一蓮托生になったんだろうか。大体、その気になれば、歩いて行ったところで、日が暮れる頃には、ポルトガ城下町に帰れる状況にある訳で。
「あなた達、ヒヒイロカネが欲しいの?」
 不意に、声を掛けられた。
「いえ、欲しいのはこっちのおじさんであって、僕はそれ程でも」
 厄介なことに巻き込まれるのは御免なので、一応、責任はなすりつけておこうっと。
「それで、合ってる?」
「概ねはな」
 僕達に声を掛けてきたのは、長身のお姉さんだった。年齢は、アクアさんと同程度だろうか。美人と言えば美人なんだけど、短めに切り揃えた金髪とその凛々しい顔立ちの影響で、どちらかというと格好良さが先行して印象に残る。白銀の胸当てに手甲、そして腰に帯びた長剣からして、恐らく白兵戦主体の戦士なんだと思う。その毅然とした態度から、多分、僕よりは強いんだろうなと、何となくだけど察することが出来た。
 はて、それにしても、一体、どういった理由で話し掛けてきたんだろうか。
「自己紹介がまだだったわね。私の名前はクリス。見ての通り、旅の剣士よ」
「僕はアレクです。こっちの女性がシスで、小さな女の子がジュリ、ヒゲの人がモロゾフさんで、長身のがトーマスさんです」
 とりあえず、話も聞かずに無視というのも無礼すぎる気がするので、通り一遍の応対はしておく。決して、僕の女性に対する優柔不断さが発現した訳じゃないからね。
「それで、ヒヒイロカネが欲しいというのであれば話があるんだけど、座ってもいい?」
「まあ、話くらいでしたら、断る理由もありませんけど」
 その瞬間、シスが座ってる方向から、妙な殺気を感じたのはさておくとして。

 

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