残念ながら、現代選挙の手法は、有権者を相当のバカとみなして行動するのが基本です。まあ、先の参議院選で民主党が負けたのは、それを下回るバカだったからですけど、それはさておいて。
とはいえ、古い政治家先生曰く、最近の有権者か結構、賢くなったそうです。まあ、昔は実弾とか言って普通に袖の下がまかり通ってた訳ですし、そういった意味ではマシになったんですかねぇ。
何が言いたいかといえば、小沢先生は、やっぱり昭和世代、最後の政治家だなぁと、去年の衆議院マニフェストを、ちゃんと実行するとか、もう、大多数が信じてないのに、それをプッシュしてます。只でさえイメージが悪いのに、そりゃ、『菅の方がマシ』とか言われちゃいますよ。
( ・ω・) むしろこれが死滅しない内は、有権者がバカと言われても仕方無いのではないだろうか
「ふーん」
軽く流し読みしてみると、これで中々、興味深い。何しろ、対象があのダメなおじさんなだけに、食わず嫌いで流してきたけど、これも魔法は魔法だ。一つ切っ掛けがあれば、血が騒がない訳が無い。
「人間の魔力じゃ、意志を持たせるまでは難しいけど、自立行動くらいなら――」
試しに、本に書いてある通りにやって、近くにあるペンを動かそうとしてみる。
「あんま反応ないねー。メラでぶっ飛ばした方が速いんじゃないの?」
シスに学術的意義を解させるのも、本当に難しいことなんじゃないだろうか。
「単に慣れてないからなのか、特殊なコツが要るのか、本だけじゃ良く分からないや」
たしか、モロゾフさん達は、まだこの町に滞在していたはずだ。だけど気になるって言っても、あの人に教えを請うのはなぁ。何か、話が明後日にいって、纏まらないような。あれ、でもそれは、シスやアクアさん、トヨ様辺りを相手にしてても、大差無い様な?
「じゃ、今日のところはこれで終わりにしようか」
「ういうい」
シスの相手をしてあげるのって、僕の義務だっけ。本来、盗賊を改心させるのは、神職であるアクアさんの方が適当の様な。でもまあ、アクアさんのお爺さんやトヨ様も神職だってことを考えると、必ずしもそこに拘る必要はない気もして――うん、別に勇者の仕事でも不思議ではないよね。
一見するとどうでも良いようなことでもそれっぽい理屈をつけて自己完結しないと落ち着かない性格を難儀に思いつつ、僕は小高く積まれた魔法書の山を本棚に戻した。
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