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 蛇蝎という言葉があります。ダカツと読みます。文字通り、ヘビとサソリの総称です。蛇蠍と書くこともあるそうですが、冒頭の方が一般的でしょう。大体の場合、蛇蝎の如く嫌われる、という風に、嫌悪の感情を強調する場合に使われます。どっちも毒を持っている種が多いですから仕方ない感じもしますが、世の中には何にでも愛好家は居る訳でして。彼らにとっては、憤懣やるかたないのでは無いでしょうか。それとも、世間的にはそうだよねと納得してしまうのでしょうか。割と微妙なところがあると思います。これに限らず、あまり評判がよくないものを好むというのはあると思いますが、居心地が悪いという方が多い気はします。居直って、個人の自由だろと声を大きく出来る方は少ないのではないでしょうか。まあ、流行ものばかり追いかけて、本当に何が好きかよく分からなくなるというのもどうなんだと、マイノリティサイドから捻くれた意見も飛び出す次第です。

(・ω・) マイナー作品愛好者であることを誇らしげに触れ回るって何かが間違ってるよね

【オブラートに包むのが日本の美意識だからね】
茜:今更ながら気付いちゃったのよ。完璧過ぎる美女は近寄りがたいって。
千:最近、うちのお館様が言っていることがよく分からない。
麗:つまり、この城が籠城向けとして穴が無さすぎて、
 誰も攻めてこないのではないかと言いたいのでは。
千:凄い読解力だなぁ。
茜:和歌なんかも、こんな感じで一段階置いて表現するのが雅なんでしょ。


【このせいで血縁から圧力を掛けることが出来ない】
茜:という訳で、家臣団の不仲を演出しようかなって。
千:うちって、言うほど一枚岩の印象あるっけ。
麗:むしろ、ならず者の寄せ集め軍団が近しいかと。
  さしたる理由もなく出奔した元当主、出自不明の流れ者、
 旅の語り部、強大国の姫といった具合ですし。
千:何の共通点も無いようでいて、実家から縁を切られてるとこだけは一緒だね。


【心酔というより単なる諦観に依るものだけど】
千:で、具体的に何をしようって言うのさ。
麗:間者に、仲違いの様子を盗み聞かせるとかですかね。
千:創作物ではうまいこといくけど、実際にはどうかなぁ。
茜:ええい、私の言うことが聞けないのであらば、その首を貰うぞ。
千:改めて考えてみると、
 茜さんの意見に逆らおうって人が居ないって意味では、統率が取れてるのかも。


【そんなところに己の居場所を感じるのは嫌過ぎる】
茜:他にも、内応の密書が第三国に渡るように仕組んでみたり。
千:なんでこう、無駄な奸計に知恵を巡らそうとするんだろう。
麗:元来、道楽の類は太平の世で発達するものですから、
 それほどまでに暇を持て余しているのではないでしょうか。
千:働いてないなら腹も立つけど、通常業務はこなしてるからモヤモヤしか残らない。
麗:いっそのこと、どこか攻めてきてくれと思うようになったら、
 ここの家中にも馴染んできた証拠なのやも知れませんね。

 戦国浪漫編を通して読むと、いつの間にかバーチャル的な歴史シミュレーションゲームに興じる感じから、実際の戦国時代に近い世界の物語っぽくなっていますが、深く考えたら負けの部分だと思います。
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