2009
そして、-keighさんを恫喝――もとい御好意で描いて頂いた、ふに画。何かもう、何処から突っ込んで良いのか分かりませんが、とりあえずその注射、大丈夫なんだろうな。厚生労働省認可的な意味で。ってか、人間の豚インフルエンザを心配する前に、自分の鳥インフルエンザを――いや、朱雀ウィルス発生源とさえ言われてるのに、それも何か間違ってる様な。
尚、-keighさんには、朱雀は私の心を食って成長していると、妙に納得されてしまいました。一体、何処の霊界獣やねん。
( ・ω・) こら、ダメでしょ、こんな腐りきったもの食べちゃ
「とりあえず、入る、よね?」
ここまで来ておいて何だけど、こうも得体が知れないものだと、気後れもしちゃうよね。
「まあ、あたしの商売的には夜入るのが常道っちゃ常道だけど、こんな開けたところで暗くなるまで待ってたら凍え死んじゃうしね」
誰が、盗みの為に忍び込む話なんてしてるかなぁ。
「こんにちはー。どなたかいらっしゃいますかー?」
何はともあれ、極めて基本的な挨拶をしてみた。
「――!」
唐突に、僕の上背の倍はありそうな扉が開き始めた。
突然のことに神経が緊張し、柄に手を掛けて戦闘体勢をとってしまう。嫌な汗がじわじわ全身から噴き出す中、外側へと滑り行く観音開きの大扉を唯、じっと見詰め続けていた。
「人が来たら勝手に開くなんて、便利な機能だよねー。お店とかで使ったら喜ばれるんじゃないかな」
「……」
そうですよね。僕が過剰反応なだけで、一般的な人はこんなもんですよね。シスが平均だとか、何が何でも認めたくはないけど。
「うわぁ……」
神殿の内部は、外観のそれを上回る優美さだった。吹き抜けは、三階建てに相当しそうな天井まで達していて、屋内だというのに、閉塞感をまるで感じさせなかった。又、四方の、七色に染め上げられたガラス、もしくは氷の窓から陽光が射し込み、文字通り彩りを添えてくれる。
生き物の活動が乏しい氷の世界ということも相まって、美しさに凍てついた心が解かされるかの様な心持ちになった。