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 普天間問題について、政府は結局、移転先の決定の先送りを正式に決定しました。まあ、具体的に何処という案が無い以上、参議院選まではやり過ごしたいという戦略なんでしょうけど、これはどうなんですかね。今、鳩山政権の支持率が下がってるのは、実行力と統率力の不足が主因というのが一般的見解ですし。つーか、アメリカブチ切れたら、何がどうなるか分からないでしょうに。

( ・ω・) 何か劣化福田というか、そんな匂いがプンプンと

「アレク」
 背中越しに、声を掛けられた。
「生きろよ。人は生きてさえいれば、そこに希望を見出せる。私もこんな有様だが、お前という光に、命の価値を思い起こさせられた。
 不思議な奴だ。五年振りに会って、技量も分からぬというのに、何故だか安心して任せられる。一戦士たる私には、本来、有り得ぬ話だ。恐らく、お前自身が持つ特質なのだろうな」
 去り際にそんなことを言うなんて、姉さん、ズルいよ。涙が溢れて、振り返れないじゃない。さっきあれだけ号泣しておいてなんだけど、やっぱり男として、一日に二度の泣き顔は見せちゃいけないと思うんだよ。
「その力で、世界中の人に平穏を与えてやってくれ。
 お前は、私が認めた二人目の勇者だ。胸を張って一人前であると思え。あいつの口癖だっただろう? 『他人に勇気を与えられる奴が、真の勇者だ』とな」
「うん、姉さん……ありがとう。行ってきます」
 不思議なことに、姉さんの言葉を聞いている内に、僕の方も心に安らぎが満ちていくのを感じていた。この感情は、伝播するものなんだろうか。だとすれば、今まで、そしてこれから人と出会っていくことは、それだけで意味があることなのかも知れない。

 この日、僕は二度目の旅立ちを経験した。ここは、いつの日か絶対に帰ってこなくてはいけない、約束の場所。そして、姉さんをこんな目に合わせた諸悪の根源、魔王バラモスを征伐するという、新たな決意。
 いや、違うか。僕はこの瞬間、初めて魔王バラモスに相対すると心に誓ったんだ。これまでの漠然とした心持ちじゃなくて、具体的な最終目標として、だ。
 自分で言うのは何だけど、本当の意味で『勇者アレク』が誕生したのは、たった今、この時だったのかも知れない。

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