2009
ドラクエと言えば、基本、中古品は25%引きでの買取が相場です。一部例外もありますが。しかし、モンスターをグチャグチャに切り裂きまくったものだろうと、ムサいオッサンが着込んだものだろうと、未使用の新古品だろうと同額とは――何やら、利権の匂いがしますな。
( ・ω・) ゲームシステム上しょうがないだろと、マジレスをしてはいけません
「でも、本当、何が起こるか分からない時代ですし、いざって時の為に一つくらい秘蔵してたり――」
「暗愚な王が、そんなことをするとでも?」
わーい、バッサリと、切り捨てられたよぉ。
「繰り返す様ですが、ポルトガに、国家所属の遠洋航海船は存在しません」
ふー、参ったなぁ。じゃあ、王様に会いに行っても、何の意味も――。
「……」
ん?
「『国家所属』の?」
「ほぉ、気付かれましたか」
いやいや。あれだけ念入りに強調されれば、誰だって――。
「ねぇねぇ、どゆこと?」
「……」
訂正。ちょっと勘が働けば、気付くことだよね。
「つまり、民間団体、或いは個人所有のものだったら、あるってことですよね」
「御明察の通りです。いやはや、話の通りが良くて助かりますな」
半分以上はお世辞なんだろうけど、褒められると嬉しいのは人間としてしょうがないよね。
「実は私、ロマリアやイシスといった、内海を中心とした交易で財を成させて頂いたのです。昨今は治安の悪化で、滞りがちになっていますがね」
「はい」
「そこで私達は考えたのです。この様な時代だからこそ、大陸間航海は金の匂いがする、と」
「……」
あ、あれ、今の論法、すんなり受け入れられた様で、感覚的に凄い違和感が?
「えっと、クワットさんは、近海貿易で成功したんですよね?」
「ええ」
「だけど、魔物達が増えて、今は余りスムーズにいっていない」
「その通りです」
「何で更に危険が大きい、遠洋航海なんかに?」
順序立てて、ようやく理解できた。航海期間が伸びれば、当然のことながら危険性は増す。今の時代、文字通り生きて帰って来る方が難しいだろう。こんな中で、わざわざ旅立とうなんて、言葉は悪いけど、正気の沙汰じゃない。いや、僕達が言って良いことかは分からないんだけどさ。