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 鳩山新総理の就任記者会見で、少し意外なコメントというか、伏線と言うか、前振りを聞きました。表現は違いますが、要約すると、『初めて総理やるから、ちょっとくらい失敗しても許してね☆』とのこと。

( ・ω・) あれ? 俺の耳が腐った訳じゃないよね?

「あの人達は、父さんや兄さんの代わりを求めてるだけだよ。僕自身なんてどうでも良いって思ってるのさ」
 勇者として旅立ったことに後悔の念は無いけれど、故郷の為にという想いは薄い。家族や友達くらいは守りたいって意志はあるから、自分でも少し屈折してると思うけどさ。
「わたくしは、アレクさんを、勇者だと思っておりますの」
「……」
 屈託の無い笑顔で、きっぱりと言い切るアクアさん。ああ、もう、この人はズルいなぁ。
「ちょっと……散歩してきます」
 少し、一人になって頭を冷やさないと、気持ちが落ち着きそうもない。完全に、頭が茹だってる状態だ。
「晩御飯までには、帰ってきますの」
 何て言うか、アクアさんって、完全に母親目線になってるよね。
「あ、それじゃあたし、カクテルお代わりね。代金はあのお兄さんが後で払うから」
 去り際に、シスの手前勝手な声を聞いた気がするけど、何かもう、どうでもいいや。

「ふぅ……」
 潮風が、目と鼻をくすぐる。ポルトガ城下町は海に面しているから、アリアハンと似た雰囲気を感じて、少し落ち着いた心持ちになったりする。旅をしていると、何があっても、故郷はやっぱり故郷なんだなって思わされるのが皮肉だ。
「格好悪いなぁ、僕」
 不安定な心を少し掻き乱されただけで、八つ当たりにも似た形で噴出させてしまう自分が嫌いになってしまいそうだった。あの二人は気にもしてないだろうけど、戻った時、どんな顔したら良いか、分からなかった。
「とりあえず、まだ日も高いし……」
 何処か、海を見渡せる場所にでも行って、一人でゆっくり考えよう。うん、大きいものを見続けてれば、僕の悩みなんてちっぽけなものだって思えるはずだよね。

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