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 トヨ様が十歳児になった理由。そもそも、ヒミコの年齢は何歳だったのだろうか。大巫女即位時十五歳で、十年後二十五歳くらいじゃないかね。後継者ってことは、ヒミコより年下だろうなぁ。でも、二十歳前後枠はアクアとトウカが埋めてるし、十五歳前後も、シスとシルビーが居るからなぁ――。

( ・ω・) どうしてこうなったと、言い訳する理由も特に無いよ!

「う…うぅん……」
 ジパングを出立して、早数週間が経過していた。僕は日課である素振りを終え、特にすることもなくて甲板に寝転がって空を見上げていた。世間的には既に冬に近いんだけど、この航海で取ったルートは、世界の中心線だ。基本、四季の概念が乏しく、陽気としては常に夏に近い。海風と相まってそう不快な気分にはならず、何とはなしに、雲の動きなんかを見詰め続けてみる。
「なーんと言うか、さ」
 不意に、一服ついていたお師匠さんが声を掛けてきた。
「お前って、若者らしく無いよな」
 それが愛しい弟子に対して言う台詞ですか、師匠。
「具体的には、どういったところがですか」
「とりあえず、その何でも論理的に解釈しようとするところだ」
 そりゃ、何と言いますか、自ら墓穴を掘ったもんだなと思います。
「他にもだな、旅の仲間が年の近い女二人だってのに、特に粉掛ける気配もない」
「一応、僕はバラモスを倒す為の旅の最中なのですが」
「英雄色を好むとも、旅の恥は掻き捨てともいう」
 それは、海の男が言うとシャレになってないと思うんですけど。
「基本的なとこだが、お前、男として大丈夫か?」
「何ですか、そのいわれなき批判は」
「それとも、誰か特定の想い人でも居るってのか?」
「……」
 言われて、つい返答に詰まってしまう。
 僕は、誰かを大切にしたいと思う気持ちは分かる。それは家族に対して今も抱いているし、トウカ姉さんに感じていた淡い気持ちも、今にして考えれば似た様なものだったんだろうと思う。
 じゃあ、人を好きになるってどういうことなんだろうか。トヨ様に求婚と思しきことはされているけど、僕の中ではまだ消化しきれていない。

 

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