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 プロ野球開幕まであと一月程ですが、やっぱりこの時期が一番楽しいですよね。ほら、何と言っても首位までのゲーム差が〇ですから。 

( ・ω・) ハマオタを極めた末期症状とも言われている

「まあ、とりあえずは全力で逃げてみるよ。こちらは新造船だし、一隻だ。相手がバラける様であれば、そこで迎撃を考えるのも一つの手段だしね」
「ですね」
 権限の問題もあるけれど、こと海の上に関してアントニオ船長はベテランだ。特に無茶なことを言っている訳でも無いし、ここは追従しておくところだろう。
「ところでシス。あの海賊団が、姉弟子さんの身内だって可能性は――」
「あたしは、あんなヒゲ面軍団養うくらいなら、素直に一人で活動するけどなぁ」
 いやいや、シスの個人的嗜好はどうでも良いから。って言うか、この距離で個々の顔を識別出来るって、相変わらず、無茶な視力してるなぁ。
「じゃ、僕は船底に行ってくるから」
 全速前進ということは、基本は総出でのオール漕ぎだ。僕は船員じゃないけど、男手は一人でも必要なんだよ。思いっきり邪魔者扱いされてるなんてことは無いんだからね。
「いや、ちょっと待ってくれ」
「どうしました?」
 アントニオさんに呼び止められて、足を止める。あんまり、のんびりしてる時間は無いと思うんだけど――。
「真逆の方向からも、船が近付いてきているね」
「はい?」
 只でさえ珍しい他船との遭遇だっていうのに、今日は一体、どういう日なんだろうか。
「シスにはどう見える?」
「んー。船の数で言うと四つで、海賊船よりちょっと大型で新しいかな。乗ってる人も、あっちはむさ苦しいオッサンだらけなのに、こっちはそこそこサッパリしてる感じ。持ってる武器も少しはマシって感じかな」
 自分で促しておいてなんだけど、シスの感覚はこういう時は恐ろしいくらい役に立ってしょうがない。

 

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