2009
ドラクエ1の世界ではベギラマは本来、雷撃なんだそうです。尚、3以降は、閃熱で統一されていたような。2は知らないです。これは、あの世界に於いてデイン系の雷撃魔法が、伝言ゲームをしてる内に、ベギラマという名に変わってしまったという裏設定があるとか無いとか。本当かどうかは知りません。
( ・ω・) これ程までに豪快な後付けであれば、むしろ清々しいというものだけどね!
「それにしても、こんなに長く船に乗るのは初めてだと聞いていましたが」
「そうですよ」
ここまで、移動に用いてきた手段は、二本の脚にアリアハン-ロマリア間の旅の扉、それとルーラだけだ。アリアハンでは、小船で釣りに出たことがあるくらいで、数日間も乗りっぱなしというのは、正真正銘、今回が初めてだ。
「誰一人酔いもしないとは、面白くありませんね。初心者が今にも死にそうな顔で潰れるのが、伝統みたいなものだというのに」
「ははは」
何ですか、その、分かり易いけど悪趣味な風習は。
「まあ、こういうの昔から強かったですから」
シスは仮にも盗賊だから、平衡感覚が優れてるんだろう。アクアさんは、ほら、陸でも酔ってるみたいな人だし、このくらいどうってこと無いんでしょ。
「それにしても、カードゲームとは宜しいですな。いえいえ。船旅とは、順調な内は退屈なもの。暇を潰すにはもってこいと言えましょう」
「えーと、お時間あるんでしたら、混ざります?」
「ほほぉ、そうですか。お誘いを断るというのも失礼に当たりましょう。ささ、今はどなたが親で?」
あれだけ露骨に催促しときながら、この態度だ。全く以って、大人の対応だなぁ。
「一応、ちょっとは賭けてますけど、低レートですから、イカサマに気を揉む必要は無いですよ」
本当、百連勝して御飯一回くらいの額だから、人間関係がこじれるリスク背負ってまでズルする人は居ないはずだ。
「御心配無く。私は、勝負に関しては清廉潔白ですから。女性関係は、ドロドロしていますけどね」
誰も聞いてないと思うんだけど、ま、深く考えるのはやめておこうっと。
ちなみに、僕とアクアさんを相手にする格好になった船長だけど、その戦果は――名誉の為に、伏せておこうかな。