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 政府が今度、『国民の幸福度』を調査するそうです。相変わらず、脳が平和ですなぁ。まあ、何というか、国家の究極の形を見据えるという形で、参考程度の調査をするならまだ分かるのですが、数値化して公表するとか頭おかしいんじゃないかと。そんなことより経済対策だ。ぶっちゃけ、給料そこそこ貰えるようになれば、七割くらいの人は貰ってない時より幸せでしょうから。

( ・ω・) というか、そろそろ本気で崩壊の序曲が奏でられてきた感じ

「は?」
 言われて目を凝らしてみたけど、混戦となってる上に角度が悪くて帆を見極められない。
「ってことは、縄張り争いか、仲間割れってこと?」
 世界がこんな状況だっていうのに、何と言うか、人間って奴は何処までも業が深い。
「でね。あんま認めたくないとこなんだけど」
「ん?」
「あいつが、チラリと見えちゃったんだなぁ」
「あいつって――」
 言われて思い浮かぶのは、一人しか居ない。
「四隻の不明船が、例の海賊団、なの?」
「かな」
 もう一度、頑張って目を細めてみたけど、何だかアリみたいな人達がわらわらとしているだけにしか見えず、性別はおろか、大まかな人数さえ今一つ把握出来ない。
「さて、ここで我々には一つの選択が求められる」
「はい。このまま充分な間合いを取って様子を見るか、尚も全力で逃げ出すか、或いは――どちらかに加勢するか」
 もちろん、薄汚れた方の海賊団に手を貸すという選択肢は、一応、提示はしておくけど、実際に選ぶ可能性は限りなく零に近い。
「割と難しいところだね。安全度で言うと、揉めてる間に遁走するっていうのが一番で、その次はここで傍観するもの。最後の噂の海賊団に助太刀するのは多少の危険を伴う。しょぼくれた方に味方するというのは論外として」
「ですけど、僕達の目的は彼女達ヘの接触です。そのことを考えれば鑑みれば、見えなくなるまで逃げ出すのは無しです。
 そして今後のことを考えれば、ここで一つ貸しを作るというのも、有利に運ぶことが考えられます」
「だけど船乗りって人種は職人気質と言うか、有り体に言えば頑固だからね。下手なことをすれば機嫌を損ねる恐れもあるよ」


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